井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

北海道の花・ノミノツヅリ

2020年08月03日 | 日記

ノミノツヅリ。ナデシコ科ノミノツヅリ属。

乾燥した道端~空地などに生える2年草。根元からよく分枝して群落をつくる。

ノミノツヅリ属はハコベ属と近縁で、ハコベ属が花弁が深く2裂するのに対して、ノミノツヅリ属の花弁は裂けず全縁になる。

ノミノツヅリの葉。

葉は無柄で対生し、長さは5mmほどで小さい。

ノミノツヅリは「蚤の綴り」と書く。小さい葉をノミのつける「綴り(粗末な衣類)」に見立てたもの。

ノミノツヅリの花。

ハコベの仲間(ハコベ亜科)の花の多くは5個の花弁の先が二つに裂け、その裂け方が分類のポイントの一つになっているが、ノミノツヅリの花弁は全縁(裂けない)で少数派。

「蚤の」の名をもつ仲間に「ノミノフスマ」がある。同じように小さな葉をもつがノミノフスマはハコベの仲間で花弁は2裂する。

「フスマ」の名をもつものに「オオヤマフスマ」があり、こちらの花弁は全縁で裂けない。葉が小さくて、全縁の葉をもつ方を「ノミノフスマ」と呼んだ方が分かりやすいと思うが、実際のネーミングは逆になっている。

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