赤ちゃん向けの知育動画って効果があるのでしょうか。
以前に書いたバイリンガルの記事を見ていただいた方は分かると思いますが。。。
いくつかのリサーチがありますが、実際に知育ビデオを見せて効果を比べたUniversity of Virginia の教授の研究結果です。
Youtubeにも結果をまとめたビデオがあったので張り付けておきます
この研究では、12カ月から18カ月の赤ちゃんを4つのグループに分けて、下記の通り、1か月別々のことをしてもらいました。
①知育動画を親と一緒に見る。親は動画に出てくるものを指さしたりして、「ほら時計だよ。2時を指してるね。」みたいな自然な感じで話しかけたりしながら一緒に見ます。
②知育動画を赤ちゃん1人で見る - 親は横に座っているけど、①みたいに話しかけたりはせず、赤ちゃんが1人で見ます。隣に座ってるけど本読んだり携帯とかいじっているイメージでしょうか。
③知育動画は見ずに日常生活の中で言葉を教える - 知育動画に出てくるのと同じ言葉を日常生活の会話の中で使います。例えば実際の壁の時計を指さしながら「ほら時計が2時を指しているよ。」とかいう感じで。
④特に何もしない(Control Group)
1か月後、語彙力の検査をした結果
知育動画を見た子たち(①&②)は何もしない子(④)たちと比べて語彙力に差がなかった
親が直接言葉を教えた子(③)たちの語彙は他のグループより多かった。
結論
①赤ちゃんには知育動画は全く効果ない
②日常生活で言葉を教えるのが効果的
結局、赤ちゃんに話しかけるのが一番の教育ということですね。
そして、もひとつ面白いのが、知育動画教材を気に入った親ほど、赤ちゃんは知育動画から学んでいると思っているということです。
要は、知育動画は赤ちゃんに対する効果はどうでもよく、親が気に入るように作れば売れるということ。
この辺りは動画に限らず知育教材は大体同じかと。。。
でも、知育教材が効果ないってのは、あんまりテレビなどのメディアとかでも聞きませんよね。
それは、誰の特にもならないから。。。
(↑知育教材に限った話ではないですが)
テレビで「これは効果ある!」って言われればお店も売り上がるからテレビ様様だけど、
「これは効果ありません!」なんて言った日には業者から抗議が殺到&スポンサーが切られたりするので、テレビや雑誌等のメディアではそういうことは言いません。
よくあるダイエット系の番組でも
「えのきを食べたら痩せるので毎日食べましょう!」とはいっても「菓子パンこそが太る原因のなで食べないでおきましょう!」とは言いませんよね。
それと同じ。
赤ちゃんは周りとの交流でいろんなことを学んでいきます。
いろんな人たちを触れ合うのが一番の教育ということです。
とはいえ、私は知育動画やテレビに反対ではないです。
赤ちゃんはキラキラしたものや音が出るものに気を取られるので、どうしても手を離せなない事をしないといけないときに、子供にはそういうビデオを見せて静かにしてもらったり。
保育園とかに預けず子育てしている方なんかは、やはり24時間一緒だと疲れが出てくることもあると思います。そんな時に一緒に見たり。
そういう利用の仕方はありだと思います。
知育って名前がついていても効果がないとは知りつつ、娯楽として利用するにはいいと思います。
前の書いた言語の記事と重なる部分はありますが、結局は赤ちゃんは日常の生活から学ぶということです。他人との交流という状況や文脈を通して言語や社会性など生きていくのに必要なことを学びます。なので普段から両親はもちろん、他の大人や同年代の子供と関わる機会を赤ちゃんの時からたくさん作ってあげるのが大事です。
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