生きもの“超・進化論”ワールド 〜キッズ&ティーンズ特別編〜 NHK 1/7放送 | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

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第1集 第2集

 

感想
第3集のための前座だと思っていたら、意外にためになった。
植物が虫に食べられて信号を発信しているのは第1集でも語られていたが、天敵まで呼び寄せるとは驚いた。
昆虫の殻の硬さに関与する菌についてもビックリ。
キッズ向けと侮れないゾ。


内容
生のキャベツを食べるとピリピリする。

アオムシ(モンシロチョウの幼虫)に食べられるが、ピリピリ成分はイソチオシアネード(毒:身を守っている)

発生の過程で毒を持つ者が生き残った。

昆虫も黙ってはいない。アオムシも進化。特別な消化液で食べられる様になった。他の葉でも同様の攻防。

 

植物VS昆虫の戦いでは昆虫の勝ち。だが食べられたキャベツがメッセージを出す(食べられている!)
アオムシサムライコバユバチが、それを感知してアオムシに卵を産み付ける(生かしたままエサにする)互いの生存戦略。

ダイコン、ワサビの辛味も敵を追い払うため(人間には有益)
それらを唱えたのはダーウィン(進化論)

超進化論の実例
イロイヌナズナ→アオムシに食べられる。
食べられた事を感知して信号を出す→各場所で毒物質が出る。
その信号は匂いとなって外に出る→周囲の草にも伝わる。

逆の進化(頼り合う)
沖縄に住む昆虫、クロカタゾウムシは世界一体が硬い。

幼虫の腸に赤く丸い袋が取り付いている。

中にナルドネラ菌という微生物が住んでいる。

この菌を1/10にして育てると、外殻が硬くならない。
ナルドネラ菌は殻を硬くするチロシンを分泌。クロカタゾウムシは菌が住むための部屋を提供して栄養を供給。

敵対的になる関係で進化する場合と、一緒にいてうまく行く場合がある。互いを頼って生き延びる→共生

木とキノコも共生関係。松に生えるマツタケの下に広がる菌糸が、木の根を覆う。それは根の細胞にまで入り込んでいる。

木自体は自分の根ではうまく栄養を吸えない→菌が渡す。
木はその見返りに光合成で得た糖分を与える。

アリが作るネットワーク

地球規模で世界を支配している。
世界で2京匹(1兆の2万倍)いる。
植物、昆虫らとネットワークを組んでいる。
アズキが葉からミツを出し、それをアリが食べる。

カメムシも食べに来るが、アズキの葉にダメージを与える

→アリが群がることでカメムシを追い払う。


ミヤマシジミ(蝶)の幼虫が、天敵のサンセイハリバエに遭遇。たまたま通ったアリに対しミツを出して吸わせる。

アリがそばにいる事でハエが近づけない。
 

植物の勢力を広げる
すみれは種の一部に甘い栄養分を持っている。

アリがそれを巣まで運んで、ミツを取った後放置→芽が出る。
200種の種を運んでいるアリ。
自分のために生きているだけで、他の生き物を助けている。


200万種の生き物が作るネットワーク(共通の祖先から派生)
ヒトは5万種の生き物に頼って生きている。
だが欲しいものを手に入れるため、森を切り開いて来た。
どんな影響があるか予測できない。今まで威張りすぎて来た。
人間も生き物のネットワークの中で生きている。
いい繋がりを見つけたい・・・

ソバの例

長野 飯島村のソバ畑。ある工夫で実りが増える。
ソバの実の受粉を助ける昆虫が100種以上いる。

農家へのお願い→ある時期、畑の周囲の草刈りを控える。

→昆虫の数が1.5倍に増えて、ソバの収量が3割アップした。
答えは夜にあった。あぜ道の雑草が虫たちの寝床。

雑草の種類は多いほどいい(大切な場所)
虫が増え、それらを食べるトンボ、クモも集まる。
少しの工夫で豊かな場所に出来る。

 

 

今日の一曲
England Dan & John Ford Coley - SIMONE 1971
邦題:シーモンの涙