※過去記事整理のため、2016年に書いた記事を書き直しました。
当時小学5年生だった私は愛知県の公立小学校に通っていました。
そろそろ子供だけで地下鉄に乗って映画を見に行ったり、ハンバーガーショップに行ったりと、楽しみが増えてきたころです。
高学年の女子ということで面倒なことも多々ありましたが、良い友達に恵まれて、そこそこ楽しい毎日を過ごしていました。
小学校でも部活が盛んな地域で、私もソフトボール部に入っていました。
監督も先輩も怖いし、口を開けば「スミマセンでした!」「ドンマイ!」合戦の体育会系で。
ビビりなので行きたくない日も多かったですが、なんとかレギュラーを勝ち取ることができました。
1度試合中、思い付きでぴょんぴょん飛んでたことがあって、そしたらベンチの監督から
「かぁごめぇぇぇ!!飛ぶなぁぁぁぁ(笑)」
と喝を飛ばされました。
私はクセで「すみませんでしたぁぁ(笑)!!」と言っちゃうもんだから、周りも「ドンマイ(笑)!!」みたいな。
徐々に自分のキャラが確立したというか、自分の居場所を見つけられた感じがとても嬉しかったです。
6月のとある土曜日の朝食の席で、突然父が言いました。
「大事な話があります」
我が家では滅多にない家族会議です。父母弟と私でパンケーキを囲みながら、話は切り出されました。
そもそもウチは転勤族なので、いつか引っ越しの日が来るのは知っていました。
私は日頃からいつ次の引っ越しが来るかビビっていたため、あー、ついき来てしまったかと思いました。
私の予感は的中、父は「引っ越すことになりました」と言いました。
私は「どこに?」と質問します。
父は「どこだと思う?」と返します。
東京、大阪、広島、北海道....思いつく限りの県名を言いました。
でもどこも当たりませんでした。
父「アメリカ」
ええええええええ!!??
予想外すぎる!!
引っ越さなきゃいけないだけでも嫌なのに!!
アメリカって、英語!?え、どーすんの!?
パニックになった私は最後の望みをかけて、父に問いました。
「アメリカ行きたくないですって会社に言ったらどうなるの?」
うちの父、何て言ったと思います!?
「ふーんって言われる」
ふーんて
え、ふーんで済むならふーんって言われて済まそうよ!!
と思いましたよ
この「ふーん」をジャポニカ社会人辞典で翻訳すると
「ふーん(コイツ上の命令に従わないのか、もう出世コースから外すわ)」
になりますね。サラリーマンにとっては死活問題です。
娘の「どうしても行かなきゃダメ?」という不安をこめた質問に対し、リアルな上司風に返した父も父ですが。
私はそれ以上何も言えなくなって、絶望で泣きました
真っ先に頭に浮かんだのは、学校の友達、ソフトボール部の仲間、そして英語どうすんの.....
母は何も言わず、低学年だった弟はまだ実感がないようでした。
海外赴任が決まったとき、子供への伝え方って家庭によって違いますよね。その家のカラーが出るというか。
我が家の寡黙な父からの発表は、こんな感じでした(笑)
会社の辞令は絶対らしい
V
おしゃべりアルパカ
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