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2008年07月10日

PDFの将来を考える(6) いろいろ

PDF千夜一夜もあとわずか3日となりました。

ブログを始めましたのは、2005年10月ですが、弊社のPDF関係の売上はお陰様でこの3年間で大体3倍に増えました。特に、今年の1月~6月の半年間は、前年同期比80%の増加となっています。こうしてみますと、企業ブログのマーケティングへの活用としては、そこそこ成功したと言えると思います。

PDFは、紙に代わる電子ファイルとして非常に重要な存在になってきています。しかし、実際のところ、中々理解されていないように思います。PDF千夜一夜のもうひとつの目的は、PDFという電子文書形式について世の中にもっと理解してもらいたいと考えたことがあります。

こちらの方は、残念ながら、まだまだ不十分だったように思います。

さて、この3年間でPDFとって一番大きなできごとは、PDF仕様の制定主体者が、アドビシステムズからISOという世界標準機関に代わったことです。

これは、2005年にブログを始めた時点ではまったく予想していなかったことです。しかし、社会の変化は、予想外に激しいということ。PDFは、あっという間に世界標準仕様になってしまいました。既に、この7月1日には、PDFの正式な仕様書が、ISO 32000-1:2008として出版されています。

ISO 32000-1:2008

(PDFとは、あまり関係ないですが、ISOと比較して、W3Cの仕様策定作業は、ますます遅くなっているように見えるところが気になります。)

今後のPDF製品は、ISO 32000準拠という世界標準に準拠するべきこととなります。実際のところは、アドビ・リーダが最大のシェアをもつ現状は、一朝一夕には変わらないだろうとは思いますが、10年、20年というスパンで見ますと、大きな変化が起きるでしょう。

これを、ソフトウエアのメーカの立場から見ますと、PDFというファイル形式の普及に伴って、必要とされるソフトウエアの機能も変わっていくのだろうと思います。こういう社会の要求の変化に対応した、新しい製品を出していけるかどうかが、PDFソフトウエア・メーカとして、存続できるかどうかの鍵になるのだろうと思います。

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投稿者 koba : 08:00 | コメント (0) | トラックバック