仕事の目的~速さと丁寧さ

 

現在の仕事、メイン作業は校正、校閲

サブ作業は検品、製造。

 

おもな商品は結婚式の招待状関係。

招待客名と各種文面、宛名や郵便番号のチェック、料理のメニューチェックなどが校正作業で行っていること。

で、そうして印刷までこぎつけた商品を検品して折ったり貼ったり包んだりってのが製造側での作業。

 

どちらも非常に面白い。

まだまだ慣れないので飽きるどころじゃないのはもちろんだが、内容自体がほんと面白くて興味が尽きない。

ただ、検品段階で校正漏れを見つけちゃったりするとすごく胃が痛いが。

どっちも自分で全部見れるわけじゃないけど、はう!ってなる。

 

これまでだいたいおもに飲食、イレギュラーで工場が挟まったが、基本常に時間に追われて仕事をしてきた。

いや、時間に追われてっていうか、とにかく忙しい時は全力疾走、みたいな職場ばかり。

クオリティはもちろん大事だけど、それより求められるのは速さ。

いかに問題なく数多くの客を捌けるか、ってのが長年わたしにとっての主眼だったわけで。

 

今の職場だって時間に追われてないわけではない、と思うんだが。

と思う、というのは、まだわたしが出校日だの校了日だのってのをあまりよく理解してないせい。

なんか入ってこない。そこらへんの管理はもうちょっと偉い人やキャリア長い人が受け持ってくれちゃってるから、わたしは受け取った仕事を全力で丁寧にこなすだけでいい、今のところは。

 

どちらの作業も、スピードよりも正確さ、丁寧さが要求される。

ことに校正部門なんか、丁寧にしすぎることはないくらい丁寧に慎重に行わねばならない。

性格的に向いてない気もするのだが、これが案外とハマっている。

それこそ重箱の隅を突っつきまわすようなことを真剣に悩み考え調べてチェックしまくるのは、ひとえにエンドユーザーであるお客さんの手に渡った時にどうか、ということに思いを馳せるゆえ。

自分でも意外なほど時間をかけて丁寧にじっくりと1件1件と向き合っている。

いったん仕事スイッチが切れれば「そーんなこまっかいことどうだっていーじゃん、誰も見やしねーよ」って思うのに、オン時は先輩方も辟易するようなこまっかいことを探し出しては提示している。

 

前もちらっと書いたが、作業自体が文字情報のため他人と無駄話なんてもってのほか。

別に話をしていけない環境ではないし、できない雰囲気でもないんだが、単純に作業の邪魔になるので勤務中はほんとにほとんど人と話をしない。

休憩時間も設けていないため、シフト中はひたすら無言でなんならブツブツ言いながらずーっと黙々と作業をしている。

今の職場移ってからすいませんとありがとうございますしかほとんど喋ってないよ。

喋りたいとも全然思わないし。

思わないというか、喋るために割けるリソースが余ってないっていうか。

そしてそれが全然不満でも不快でもないという不思議。

 

仕事として非常に面白いし充実している、のだけど。

 

長年現場で走り回ってた身としては、いまだに

「コレでお金もらっていいの?大丈夫?」

みたいな気持ちになってる。

 

わたしにとってのパートってのは、生きる手段じゃないし、お金を稼ぐことが主目的じゃない。

趣味だったり、社会参加だったり、暇つぶしだったりするわけで。

 

飲食に比べれば体力的にはるかに楽だし、それゆえ稼働可能時間も心持ち長くなる。

爪やら髪やらって身だしなみに気を配る必要もないし、人前に出るストレスもない。

もろもろ願ったりかなったりなんだが、ひとつ言えるとすれば、達成感が少ない。

 

身体も神経も使って全力で走り回ってへとへとになったときに得られる達成感ってのはやっぱりちょっと独特で、わたしはとても好きだ。

だからって接客畑に帰る気はいまんとこ全然ないけどさ。

 

たまに派遣で接客でもすればそれなりの達成感が得られそうなもんだが、そしてそれができるとすれば前行った船の会社でそれは果たせそうなもんではある。

でもあれは、配膳だしな。

月2回くらいでレギュラーで近場のどっかに出かけていくくらいがちょうどいいんだけどな。

 

とはいえ余計な負荷をかけて今の仕事が身につかないんじゃ本末転倒。

少なくとも今の職場内の2足の草鞋を履きこなせるようになってから、余暇を何に充てるか考えてもよかろう。いつになるやらわからんが。

要するに体力全然使わなくなってるから無駄にエネルギー余ってんだ、たぶん。

 

速度よりも丁寧さを重視する職場に移ってから、はむぺむの仕事を手伝っている時に

「なんか作業が丁寧になったね。今の仕事のおかげかな」

と言われ、ビックリした。まるで自覚なかったから。

 

なるほど確かに、これまでのわたしは頼まれた仕事を「早くこなす」ことを命題として掲げていたふしはある。

今の職場でなかったら、時間がかかっても丁寧に作業しよう、なんてどこ押しても出てこなかった思考だろうな。

 

それだけでも今の仕事に就けてよかったなって思える。

仕事の目的はいまひとつあって、わたしにとっては「人生経験」。

 

この先どれだけの経験値を積めるのか、楽しみ。

まずは一日も早く一人前になれるように、謙虚に丁寧にがんばります。←こんな発言も、以前のわたしじゃ考えられないな!

 

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