とうとう7月になっておったわ。

 

そして、姉さんの初盆の準備に取り掛かる時期になっておりました。

彼女はお江戸出身なので、ここは7月の盆に合わせることにしましたけれども

まあ、これは彼女の初盆の儀

本来ならジャポンで初盆を準備してもらってもええはずですが、そこはお察しくだされ。

ワタクシも姉さんも正しく仏教徒ではないのですが、仏教の懐の深さに甘えて

とりあえず日本の四季折々の行事として丁寧に魂を祀りたいと思います。

(オカンの魂も帰ってくることやし関西の八月盆までのあいだ長い盆月間になる感じやな)

 

 

 

 

姉さんから頂いた盆提灯と、姉さんが長年愛用していた盆提灯、二つになりました。

華やかな初盆にしたいところです。

 

それでも、まさかこの盆提灯を姉さんの初盆に飾ることが現実になっているなんて

やっぱりまだピンときませんの。

去年の夏は、

おそらくこれが最後の夏になる予感はあったものの

驚異的な気力の回復で、厳しい抗がん剤治療の合間の楽しい時間が想像以上に長く続いたんです。

 

アペリティフを楽しみ、おつまみを食べたり、おやつを食べたり

散歩したり、ハイキングしたり、笑ったり泣いたり

色々楽しかったなあ。

 

 

 

 

この気球にも、持ち主からご招待があって姉さん誘ったんですよ。

そしたら、高所恐怖症やから無理ということで

ロワール河のそばから一緒に眺めたっけな。

 

今でもなんや

姉さんが荷物だけを置いてとりあえず日本へ本帰国された、みたいな

そんな錯覚すら覚えるほど亡くなってしまった事に実感が湧かへんのです。

かと言って喪失感とも違う感覚。

肉体とはお別れしたのは確かなんですけど、魂を送り出した感じに近いからかな。

 

未だに夢うつつでは彼女と何回か話をしているんですけどね

とても具体的で、現実のことのような会話をしております。

姉さんは修道女として神に仕えていた経験もあるので、神様のご加護とやらで

ある時期まではこの世とあの世を行ったり来たり出来ていたのでせう。

最後の告解を望んだ際に神父様をお呼びするかどうか聞いたんですけど、

彼女はただワタクシに

「今まで誰にも言わなかった自分のシンジョウ(信条、心情、身上)のこと」

を話した影響もあるかも知れません。

(ちなみにワタクシは無神論者ではござらぬが古今東西の宗教団体とは無縁ざます。)

 

 

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そんなこんなで、(どんな?)
ある日の話でござんすが
オットの友人の仏人がうちに訪問してくれはりました。
彼の職業は日本語でなんと言うのかわかりませんけれども
ジオビオロジー(地球のエネルギーの流れ、地下水脈や電磁波によって生命が受ける影響に関する研究で、地質学がベースなんですけどもっと森羅万象に通じる意義もあったりする)
多分、地質病理学(Geopathology)あるいは地球病理学、みたいな。
手っ取り早くわかりやすく言うとダウジングロッドという棒を使って地下水脈を探ったり、テクノロジーを駆使して電磁場の強さをチェックして
ある場所の負のエネルギーの転換を図る(いわゆるスピリチャルっぽく言うと浄化)プロフェッショナル。
 
水脈だけではなく地殻変動による断層のずれから生じる磁場エネルギーポイントで、
生活する人間はもとより畑などで育てられる植物に与える影響も大きいため

最近ではワイナリーやビオ農家でもこの考えを取り入れて、畑仕事、葡萄栽培に生かしている生産者もおられます。(ビオディナミのもう一歩先的な感じで)

あとは、ホテルやジットなんかでもやってるところもあるざます。

 

地質学をベースにした考え方と磁場と水脈のエネルギーに興味を持ったオットは

ロックダウン前から本格的にこの友人のもとで勉強を始めたんですけど、

その時に 同じグループでお猫様と意思疎通が出来るマダムとも出会ったと言うわけ。

 

 

 

 

カンファレンスで地下水脈の流れる場所や断層のズレによって磁気が生じている場所の上が生活の場になっている際の人体に与える影響のトピックが出たときに、

そういえばうちの猫はいつも同じ場所(我らがベッド)で一日中寝ておる話をオットがしたところ、

うちの家のエネルギーの乱れを調査&改善してもらった事があったんですわ。

(話が長くなるんで、今回は端折るけどこれによって睡眠の質は劇的に改善されたざます。)
 

で、彼がまた最近お仕事でこちらにいらしたので仕事の合間にうちに立ち寄ってくれたわけでござるな。

オットから姉さんを我が家で見送った話を聞いていた彼は、家の浄化に来てくれたそうざます。

断っとくけど、お祓いとか除霊とかそう言う類の感覚では一切ないからね。

姉さんの死は穢れでも不吉でもなんでもないと思ってるし奇異な現象も起こってへんので、

そう言うふうに捉えて欲しくはないざます。

(こういうこと書くとスピ系ビジネスブロガーが寄ってきますやんか、微塵も興味ないんでそっとしといてください)

 

 

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ただ、ちょっと不思議な状態と思えたのことは一つありましてね

 

姉さんがいよいよ現世で一番の峠を迎えた頃から、何故だかうちのお猫たちが医療ベッドに上がって姉さんの添い寝をするようになったんですけど

最初は黒モフ、そしてごはんさん

(うず坊はパトロールのみ)

それが、衰弱のピークを前に黒モフはベッドに上がらなくなり、

いよいよの際はワタクシと一緒以外では部屋にさえ入ってこなくなりました。

この間はごはんさんが日中ずっと彼女の隣にぴったりと寄り添っていたざます。

 

そして彼女が旅立ったあとは、なきがらには近寄らなかったものの

その後はごはんさんは空っぽの医療ベッドでしばし眠り続けていたんですよ。

医療ベッドはお返しして(マットレスは買い取り)部屋を完全に元の状態に戻して

友人のアドバイスでパロサントとホワイトセージを焚いて、いわゆる先住民かこの地方の魔女の儀式よろしく魂を慰め浄化を務めたんでありんす。

(ちなみに香木とハーブは棺にも入れて火葬して頂いた)

ところが以後、お猫たちがこの部屋に入ることが一切なくなってしまいました。

 

 

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彼(ジオビオロジストの方ね)が我が家に入って

空気の流れというか気の流れを確認し始めて

姉さんの遺影を飾っている(遺灰も一緒)祭壇もどきのあるサロンと

上階の姉さんが旅立った部屋にて、感じた残像を浄化してくれました。

(あんまりよく分かってないので説明がかなり雑ですけれども堪忍え)

別に香を薫くわけでもなく、呪い(ノロイじゃなくてマジナイの方ね)言葉を発するわけでもなく、至極アッサリと終了。

 

特に悪い気が漂っているとかではないけれど、

この家で穏やかに人が亡くなったことの印象を感じ取り

悲しみというか痛みというか、苦しみの残像(磁気)を昇華させたそうですわ。

 

彼は霊能者でもスピ系でもあらしませんが人一倍磁気に対する感受性が強い人であるので

この家で私たちが過ごした姉さんとの最後の日々のことを磁気の印象として色々感じ取られたわけです。

人の気や意識が磁気として存在感を持つというのは興味深い思いました。

 

 

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するとその後どうなったかというと

人間は通常通りですけれども、お猫たちがですよ

彼が帰って5分も経たないうちに一斉に部屋に戻ってきましたの。

 

なんでしょうねえ。

 

何週間も寄り付かなかった黒モフまでが窓際でリラックスしておりました。

姉さんが育てていたオリヅルランと一緒に。

 

ええ、

うず坊はその日からまたいつものようにこの部屋のベッドでも昼寝するようになり

なんやったらごはんさんと仲良しこよしでねんねんしてはります。

ちなみに此処はジオパティックストレスポイントではなく、我が家の最も癒しの安眠空間だから姉さんに過ごして頂いたざます。

 

 

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お猫は不思議な生き物やなあと思うことがホンマにシバシバございます。

人間が不調をきたすレベルのハイエネルギーな場所を好み、

人間が弱り出すと最初に察知し、時には危機を教えてくれたり

そして死に逝くものに寄り添い、あの世とこの世を行き来してしまう。

(これは話半分で聞いといて)

 

しかし何でしばらくこの部屋に入ってこなかったのかは不明。

おそらく、彼らなりに思うところがあったのでせう。

しつこく言うときますが、奇異現象は皆無な、オットもワタクシも割と感受性は高い方やけど。

 

 

まあ、

私たち人間の知恵や経験なんて森羅万象の叡智の比にもならぬものなので

世の中に不思議なことがようさんあってもええやんね、としておきたい思います。

 

お猫たちは姉さんの最後の日々には、陰日向なくホンマに活躍してくれたんで

またその話もさせていただこうと思っとりますよ。