関西こども将棋大会へ行ってきました。
誰でも申し込みできる?
将棋から遠ざかっていた
子どもが将棋士になりたいと言ったのはずいぶん前。
コロナが落ち着くまではと将棋教室へ連れて行くこともせず、図書館でかりた本を与えただけで年月が過ぎ、いつの間にか「ぴよ将棋」↓
すらしなくなったので、なんだか親が子どもの夢を潰した(うまいこと子どもを将棋から遠ざけた?)ような気分になっていました。
そんな時に「第35回関西こども将棋大会」のチラシを見つけたので、子どもや夫に話を持ちかけました。
毎年開催される幼児から中学生の将棋大会
毎年夏に開催されている大会で、ネットからも応募できます。(第34回は2019年となっていたので、去年おととしはコロナで開催されなかったんだと思います)
対象は中学生・小学生・幼児さん!
中学生クラスと小学生以下、級・段によってクラス分けがされていて、初心者親睦クラスまであるので誰でも気軽に参加できそうです。
参加費は1200円でした。敗退者を対象に無料で指導対局があることを考えると、それほど高い参加費には思えませんでした。(将棋教室は1回1500円~2000円くらいするので)
将棋教室へ通ったことがなくてもいいの?どれくらいの棋力?
ところが、「(将棋教室に通っているわけではないので)まだ大会に出るには早いよ」と夫は反対し、息子もその言葉につられて「ぼくが行ってもいい大会なの?」と消極的。
ピアノコンクールだと申込書に必ず指導者名を書く欄がありますが、この申込書には指導者名を書く欄がありませんし、教室で習っていない子も申し込めるように思えたので、「初心者親睦クラス(級のない子たちが出るクラス・優勝など順位なし)があるみたいだから、それならいいんじゃない?」と誘ってみたのですが、息子や夫は「初心者クラス」もある程度できる子たちが来ていて、自分たちとは格違いの世界の子たちが集まる場だと思ってるようでした。
夫や息子以上に将棋の世界を知らないので、私も二人の様子を見ていると不安になってきましたが、息子はもう小4。来年コロナが落ち着いたとしても、また状況がどうなるかわかりません。「行ける時に何でも行っておこう」精神がムクムクと湧いて出てきて
「まだ早いかもしれないけれど、出られる時に出ておかないと来年はまたどうなるかわからないよ。将棋の世界は全く知らないけれど、行ってみないとわからないし、とりあえず参加してみようよ」と誘ってみると、
息子が「初心者クラスってどれくらいの初心者かなぁ。行ってもいいなら」と、わずかながら行く意志を示したので、申し込みをしました。
知らないなら、知るために行動を起こすしかないですよね。
どんな様子だったか次に書いていますが、簡単に結論を言うと初心者親睦クラスは将棋のルールを知っていて一人で指せればればOK!でした。
どんな大会だったか
広い会場・人の多さにびっくり
府立国際会議場で開くと書かれているので、ある程度の規模だとは思っていましたが、最寄り駅の「中之島」駅に着くと、小学生や中学生とその保護者ペアの人の波が。
「この人たちみんな将棋大会に行くの?」と驚いている子の声も聞こえてきました。
流れにのって会場に着くと…
≪ええええ~?ここ?≫という気分に。一般的な結婚式の披露宴会場より広いんです!
広すぎて、子どもの席はどこ?という状態。
しかも、受付開始時間前なのにもう人がぞろぞろ。
やっぱり、皆さん気合いが入っているような…
子どもは会場前の廊下で受付をすると胸に貼る名前シールを渡してもらえるので、そのシールに書かれている番号の席を探して座ります。
しかし、保護者席は自由なので最前列はしっかり埋まってしまっていました。
コロナでこんなに大勢の人が集まる席は久しぶり過ぎて面食らってしまいました。
しまった、ご近所ファッションで来てしまった~と思ったのは言うまでもありません。昔の知り合い(教育熱心な方)にも出会ってしまいました~!
参加賞はどんなものだったか
子どもの席には、参加賞の<ノート・シャーペン・消しゴム・割引券>が入った袋が置いてありました。
帰ってから中身を確認すると、ノートとシャーペンと消しゴムのみ。
関西将棋会館道場への入場割引券も入っていたはずなのにない!
あれ?あれは幻だったのかなと会場内で撮影した写真を探すと、ありました。
うちの子はどこかで紛失してしまったようですが、予想以上にたくさん入っていて、ちょっとお得感がありました♪参加賞って、シャーペン一本くらいだと思っていたので!
淡路島の瓦でできた将棋駒の展示・PRコーナーも
開始時間までかなり時間があったのですが、息子は早くから来て座っていた隣の席の同じ年齢くらいの男の子たちと意気投合。
自分の席を探す時に淡路島のPRコーナーの前を通り、うちわとパンフレットをもらったので、
そのうちわがもらえるところへと、男の子たちを案内して楽しんでいました。
淡路島の瓦でできた将棋があるそうで、裏に名前を彫ってもらうこともできるそうです。瓦でできているので将棋を指した時の音がいいからと、実際に将棋を置いてパチンと音を出すことをさせてくださっていました。
将棋好きの方の心をくすぐる商品ですね!
関西以外の地域からもくる大きな大会だった
大会挨拶が始まると厳粛な雰囲気に包まれましたが、幼い子どもたちの可愛い挨拶と返事で場が一気に和みました。将棋をする子たちは、壇上から「おはようございます」と言われたら、ちゃんと「おはようございまぁす!」って声をそろえて返すんですね。
中学生まで参加できる大会ですが、私が座っていた「初心者・親睦クラス」の方は低学年&幼児さん率が高く、可愛い声が良く聞こえました。
挨拶の内容で、関西以外の地域からも来る人がいる数ある将棋大会の中でも特に大きな大会だということを知り、びっくり。関西以外ってどこ?と思っていたら…
藤井聡太さんも過去に参加した大会だった!
なんと、あの有名な藤井聡太さんも参加したことがあるそうです。ということは、名古屋の方からも?確か、藤井聡太さんは名古屋大学教育学部附属中学校出身でしたよね。
そんな大きな大会だったのか…だから夫は反対したのか。ちょっと場違いだったかな。やっぱり、あっという間に幼児さんたち相手に負けてくるだろうなぁと思ってしまいました。
初心者親睦クラスはどんなものだったか
将棋のルールを知っているだけでOK!
他のクラスは時間制限付きで3局だったようですが、初心者親睦クラスは時間制限なしで5局まで(相手をかえて5回勝負ができる)でした。
なんでかなぁと思っていたら、すぐわかりました。初心者はすぐに勝負がついちゃうんです。
息子の初回の相手は息子よりもあきらかに上の学年の落ち着きのあるお姉さん。これは強そう…速攻ボロ負けするだろうなと思っていたら、思ったより粘っています。
周りは早々に対戦が終わって暇でゲーム機で遊びだしているペアもいて、どうなっているんだ?と観察していたら、
どうやら、手をあげて勝敗を係員に知らせると、係員が別の勝負が終わったペアを探して組ませてくれるシステムになっているようでした。
しかし、「手をあげて勝敗を知らせる」ということができず、もう終わっているのにボーっとしている幼児さんペアもいたりして、上手くすぐに次のペアが見つからないペアがたくさんいたようです。
他のクラスはきっとすごいんだと思いますが、初心者親睦クラスに限っては、わちゃわちゃしていて、そんなに心配するほどでもなかったです。
「一応、将棋のルールを知っていて指せる」程度で充分でした。
保護者席に「トイレ行っていい~?」と聞きにくる子もいて、「係員に聞いてきなさい!」と叱られつつ、そのままトイレに消えていく子もいるような状態で、本当に何でもありの親睦クラス。
息子は小4だからかどの対局も時間をかけてそれなりに対局をし、勝負がついた時点ですぐに次の相手と対戦するという状態で、暇な時間はないようでした。
クレヨンしんちゃんのようなお子様も!
1局目はお姉さん相手に粘り負け、2局目・3局目は同じような年齢の男の子に普通に対戦して勝ち、4局目でいきなり対局前にデコピンを食らわしてくるクレヨンしんちゃんのような子に出くわしました。
4局目の相手は、椅子の上でピョンピョンはね続け、なぜか違反していないのにルール違反をしていると言いつけてやる的な感じで手をあげて係員を呼ぼうとしたり、何度も椅子から離れ、一昔前のサッカーのように、踊り狂ったりする、本当にクレヨンしんちゃんかなと思うようなお子様で…見ていてビックリ。
冷静さを失うと上手くいかないという経験ができた
息子はその相手に怒るわけでもなく、静かにいさめていて、冷静に対応していてすごいなぁと思っていたら、そうでもなく、「あおられて焦り、めちゃくちゃ冷静さを失っていた」と後から聞きました~。
「次からは係員さんを呼んで事情を話して、相手を代えてもらったら?わざわざ透明のシートを超えて対戦前から理由なしにいきなりデコピンしてきた時点でアウトでしょ?」と助言しておきましたが、どうなんでしょうね。
礼に始まり礼に終わる競技だから、うちの子が他の人に迷惑をかけないかなと心配していたのですが、かけられる方にまわるなんて夢にも思っていなかったです!
その相手に当然勝つつもりでいたようなんですが負けてしまって、そのショックのまま5局目も負けて、2勝しかできませんでした。
でも、「将棋教室にも通っていないのにこんなに長時間戦えて、2勝もできて上出来じゃない!実は5局とも早々に負けて帰ってくると思っていたのよ。予想以上に長時間対局していて、しかも2勝もしているなんて気付かなくてびっくりしちゃった」と褒めておきました。
実際、嬉しそうな浮かれた顔をしていたのは3局目だけで、2局目も勝っていたなんて気付きませんでした。たぶん、2局目に勝った時点では冷静だったのに、2連勝して浮かれたとたん、変わった相手に出くわして動揺して負けたという状態だったんでしょうね。
あえて口に出して言ってはいませんが、いい経験ができたと思います。
無料の指導対局はどんなものだったか
先着順・1対5で対局
申込書に敗退者は無料で指導対局を申し込めると書いていたので、5局目の勝負がついた時点で息子は自主的にすぐに申し込みに行ったんですが、午前の部は終わっていて午後からの整理券となりました。
お昼をはさん指導対局の順番待ちの間も初対面の他の子と遊びながら待っていて、なんだかんだ言って楽しんでいるようだったので、連れてきて良かったです。
指導対局は、1対5。四段・五段の先生たちが一度に5人と対局するんです!でも、先生方は慣れているようで次々と5人の子ども相手に指していきます。
すぐに指し返すと先生を独り占めできる
見ていて気付いたのですが、順番に回っているわけではなく1人の前に立ちっぱなしで次々と指し合うこともあるようです。
うちの子の前にずっと立ちっぱなしで次々と指し合っていたので、≪早々に終わらせて、次の子を入れようとしているのかなぁ≫と思っていたんですが、そうではなく、先生が指した瞬間に指し返すとすぐにまた指してくれるそうで、すぐに指し返さずに次の手を考えていると他の子のところに回るそうなんです。
だったら、すぐに指し返した方がたくさん相手をしてもらえてお得ですよね!でも、うちの子はずいぶんと先生を独り占めしている状態で他のお子さんには申し訳なかったです。
先生に勝つ経験もできた
観察していると、先生もそれなりに手をとめて考えてちゃんと相手をしてくれているというのがわかる時が何度もあって、親としても嬉しかったです。
他の4人のメンバーが次々と入れ替わり立ち代わりしていくなかで、息子は指導対局も長時間粘ってくれました。席がガラガラになるまで。
指導対局後、「先生に勝ったよ!」と保護者席に飛び込んできたました。
終わった後、丁寧にお辞儀をして浮かれた様子はなかったので、勝っているなんて思いもしなくてびっくりしました。
帰宅後、どういう戦法で勝ったのか聞いてみたら、「〇〇囲いと〇〇の間のようなもの」ということで、たぶん、将棋教室へ通う子が打つ一般的な戦い方をしなかったから、先生の予想が外れて勝てたのかもしれません。
大会の感想を聞いてみると、最後に「将棋の先生」に勝てたということがよほど嬉しかったのか、
「指導対局が一番楽しかった!!」
もちろん、何枚か落ち(ハンディキャップとしていくつかの駒を使わずに指すこと)にしてくれたんでしょうし、先生は同時に5人相手。完全な初心者だと思って優しく相手をしてくれていたから勝てたんであって、普通に対局して勝てる相手ではないのはわかっているとは思いますが、
それでもうちの子にとっては夢のような時間だったんだと思います。
いい夏の思い出ができました!
息子に優しく相手をしてくださった先生、また大会の運営をしてくださった方々、ありがとうございました。
大会で使用していた将棋セットは、次のような柔らかい将棋マットとプラスチックケース入りのプラスチック駒でした。
コンパクトで持ち運びに便利だし、本格的に将棋をしている気分になるのでおすすめです☆
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