コロナ禍以降、日本という国の覆い隠されていた

様々な「負」の部分が、次々と国民の眼前に晒されています。

少なくとも過去10年、史上最長の安倍政権〜菅政権と続く中で、

この国の政治・行政は、いずれも劣化の一途を辿ってきたことが分かります。

 

人事権を掌握し、政治権力を集中させ、彼らが行ってきたことは、

法の治める社会(法治社会)の不文律を一方的に無視し、

己のいいように捻じ曲げること、

改ざんや都合の良いデータを誇張し、国民を騙し、

自分たちの権力を延命させること、

日本という船自体が沈みかけているにもかかわらず、

その船の中で必死に席争いにあけくれること。

 

「国民のため」とそれらしく言うものの、

腹の底では国民を「すぐに忘れる能天気」と馬鹿にし、

「説明」、「責任」という言葉は、

この国ではもはや本来の意味を失ってしまいました。

 

ただここで同時に考えなければならないのは、

これらの行為を許し続けてきた、私たち国民の責任です。

政治家なのだからきっと良心はどこかにある...という気持ちの反面、

無関心は己の心の中になかったか???

忙しさに流されて人任せにしてこなかったか???

今夜ご紹介する一冊はまさに今こそ我々が読むべき本です。

 

『諭吉に訊け!』 奥野 宣之さん著

 

「人間の社会にはなぜ格差が生じるのか??」

現代にも通じる命題を明治の昔に問うた傑物がいます。

「学問のすすめ」という本のタイトルを知らない日本人は

なかなかいないのではないでしょうか?

しかし同時にこの本の内容を熟知している、

という日本人も実はなかなかいません。

 

ひょっとすると「格差を乗り越えるためには実業に即した学問が必要」

というあたりまで知って、

いてこの本を明治時代のビジネス書ベストセラー、

といった印象をもっている方もいるかも知れません。

 

しかし私はこの本の真髄は以下の名言に集約されていると考えています。

「一身独立して一国独立する」

「独立の気力なき者は必ず人に依頼す、人に依頼する者は、必ず人を恐る、

人を恐るる者は、必ず人にへつらうものなり​​​​​​」

 

市民各々が各々のフィールドで学び、その学びを通して、

国家に対して責任を持つ市民として独立すること。

その上でこの国が自分たちの国であることを自覚し、

責任を持つことで日本は独立することができる。

 

丸山眞男氏の超名著「日本の思想」の中でも語られた、

「『である』ことと、『する』こと」が実は今、

国民ひとり一人に問われています。

 

民主主義国家『である』ことを掲げているだけではなく、

我々ひとり一人の不断の努力によってそれを守っていかなければならない。

そのために参加・行動『する』国民でなければならない。

 

今こそ各々が学び、独り立つべき時ではないかと思えてなりません。

さあ選挙に行きましょう。

 

 

 

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