お疲れ様です、早川です。

 

「返報性の原理(法則)」と呼ばれる心理効果は、あなたの最も身近にある心理効果の1つです。

 

「人に何かをされるとお返しをしたくなる」心理効果ですが、
この原理を上手くマーケティングに活用する事で、
集客を加速し、売上を増やしていく事が可能になります。

 

この記事ではそんな返報性の原理を使った、
具体的なテクニックや事例を、
ビジネス目線で解説していきますので、
ぜひ最後まで見ていってください。

 

 

「返報性の原理(返報性の法則)」とは?

 

まずそもそも「返報性の原理」っていうのは簡単に言うと、

 

「人は何かをされるとそのお返しがしたくなる心理現象の事」

 

です。

 

これは老若男女問わず効果を発揮する心理現象で、
あなたも1度は経験した事があると思います。

 

例えば、

 

・SNSでいいねをしてくれる人にはいいねを返す
・バレンタインチョコを貰った相手にはお返しをする
・誕生日プレゼントをくれた人には誕生日プレゼントをあげる
・自分の悪口言っている人の悪口を言い返したくなる

 

など、こういった行為には返報性の原理が働いています。

 

要するに僕たち人間は「何かをされる」と良くも悪くも、

「そのお返しがしたくなる」
「お返しをしなければ申し訳なくなる」

わけで、これが「返報性の原理」と呼ばれる僕たち人間の心理です。

 

4つの返報性の原理(法則)

 

ちなみにこの「返報性の原理」には

 

好意の返報性:あなたが好意を持って接すれば、相手も好意を持って接してくれる
悪意の返報性:あなたが悪意を持って接すれば、相手も悪意を持って接してしまう
譲歩の返報性:あなたが譲歩すると、相手もあなたに対して譲歩してくれる
自己開示の返報性:あなたが相手に自己開示すれば、相手もあなたに自己開示してくれる

 

と、いくつか種類があって、
SNSのいいね返しやバレンタイチョコは「好意の返報性」に当てはまり、
悪口の例は「悪意の返報性」に当てはまります。

 

その他の「譲歩の返報性」や「自己開示の返報性」については、
マーケティングと絡めてこの後でまた解説していきますね。

 

なのでひとまず次で、
この「返報性の原理」の効果が分かる実験について触れていきたいと思います。

 

デニス・リーガン氏が行った「好意の返報性」の実験。

 

心理学者のデニス・リーガン氏は「美術鑑賞」という名目で、
複数の大学生にとある実験を行いました。

 

その実験は「2人1組」で行われるもので、
もう1人の参加者は「仕掛け人」になります。

 

この実験でデニス・リーガン氏は、

 

【パターンA】
美術鑑賞の休憩時間に仕掛け人が休憩室から出て行き、被験者にジュースを買ってきた場合

【パターンB】
美術鑑賞の休憩時間に仕掛け人が休憩室から出て行き、何も買ってこなかった場合

 

という2つのパターンを用意しました。

 

そして美術鑑賞が終わった後、仕掛け人は被験者に、

「宝くじ付きのチケットを1枚25セントで売ってるんですけど良かったら買いませんか?」

と依頼しました。

 

すると、休憩時間にジュースを買って帰った「パターンA」の方は、
休憩時間に何も買ってこなかった「パターンB」に比べ、
「2倍以上の枚数のチケットを購入してくれた」のです。

 

金額で言うと、貰ったジュースの5倍ほどのチケットを購入したんですね。

 

要するに、被験者からすれば休憩時間にジュースを買ってくれたから、

「何かお返しをしなければいけない」

という心理が働き、それがチケットの購入に繋がったという事。

 

たった1本のジュースを「買う」か「買わない」かで、

購入してくれたチケットの枚数に「2倍近くもの差」が生まれている

わけですから、この実験結果を見ると、
「返報性の原理」の効果は見て取れるかと思います。

 

返報性の原理を狙ったマーケティングで最も身近な例

 

そして、そんな「返報性の原理」はマーケティングにもよく使われていて、
その代表的で最も身近な例が「スーパーや百貨店での試食」になります。

 

あなたのよく行くスーパーや百貨店でも「試食コーナー」があると思いますが、
無料で商品を試食させてもらう事によってお客さんに

「タダで食べさせてもらったから・・」

という心理が働き、それが商品の購入に繋がるんですね。

 

要するに「タダで食べさせてもらったお返し」を、
お客さんは「商品の購入」という形でしようとするわけです。

 

この「試食」というシステムは今も昔もずっと存在し続けてますが、

「それだけ長く続いている」

という事は

「それだけ効果が見込めている(試食品として提供している商品が売れている)」

という事です。

 

その試食を提供しているスーパーや百貨店の立場からすれば、
効果のない施策をずっと続ける事にメリットはないので、
それだけでもこの「返報性の原理」の効果は見て取れるかと・・。

 

また、スーパーや百貨店なんかの試食では大きく分けると、

・無人の場所に試食品だけが置かれている場合
・人がいて手渡して試食品を渡される場合

の2通りがありますが、
購入率が高いのは後者の「人がいる場合」です。

 

さらにその人が目の前で「調理」をしてくれたりすると、
なおその効果が強まるんですね。

 

その理由は至って単純で、目の前に人がいて、
さらにその人が作ってくれたものを試食させてもらう方が、

「自分のために商品を調理してくれてる」

という認識が働き、「返報性の原理」が働きやすくなるからです。

 

そしてそんな「返報性の原理」ですが、
この心理テクニックはwebマーケティングにも、
存分に活かしていく事が可能になります。

 

返報性の原理をWebマーケティングに活かして売上を増やす方法

 

先ほども解説した通り「返報性の原理」っていうのは、

「人は何かをされた場合、そのお返しがしたくなる心理現象」

の事です。

 

要するに「先に何かを与える事で、何かが返ってきやすくなる」わけですが、
WEBビジネス・マーケティングにおいて、
僕たちが見込み客に提供していくもの・・。

 

それは「価値」です。

 

ブログ記事や1通のメールマガジン、SNSの投稿や動画などで、
先にこちらから見込み客に「価値」を与えていく事で、
見込み客に「返報性の原理」が働く事になるからです。

 

例えばよくあるのがメルマガやLINE@登録時の「無料プレゼント」です。

 

登録時の無料プレゼントとして登録者が価値を感じるような
コンテンツやサービスを提供する事で、先の試食品の時のように、

「無料でこんなコンテンツ貰っちゃって良いの?だったら何かお返ししなくちゃ・・」

という心理がそのプレゼントを受け取った人に働きやすくなるわけですね。

 

そしてそれが「あなたの商品やサービスの購入」に繋がってくるわけです。

 

 

また、あなたが購入しようと思っている商品を、
様々なアフィリエイターがアフィリエイトしている場合、

「いつもお世話になっている人(ないしはブログやサイト)から購入しよう」

と思った経験、ありませんか?

 

僕だったら

「どうせ同じ商品を買うのならいつも世話になってる人から買う」

んですが、それも

「いつもお世話になってる(価値を提供してくれる)お返し」

としてそのような心理が働いているわけです。

 

実際に僕はこれまで「早川さんにはお世話になったので・・」という理由で、
いくつか商品を購入してもらった事があります。

 

また、こちらのメルマガ登録時に渡しているオンライン教材も、
内容はがっつり作り込みながら「無料」で渡してるんですが、

「無料教材のクオリティが高かったから早川さんのコンサルを受けたいと思いました」

という声をこれまで10件以上もらっています。

 

なので、僕のような個人の集客・ビジネスにおいても、
この「返報性の原理」が
「そのまま売り上げに直結してくる」事も多いという事です。

 

「自己開示の返報性」を恋愛やビジネスに活かす方法

 

で、先ほど「返報性の原理にはいくつか種類がある」と伝えましたが、
その中の1つに「自己開示の返報性」というものがあります。
(※自己開示=自分の事を相手にありのまま伝える事)

 

これは、

「あなたが相手に自分を開示すれば、相手もあなたに自分を開示してくれる」

という返報性の原理で、恋愛にもビジネスにも使えます。

 

要するに先にこちらから「僕(私)はこういう人間です。」と開示する事で、

「実は私も・・」

という感じで相手も自分の事を教えてくれやすくなるわけですね。

 

そうなれば、どうなるのか?

そこから相手との距離をグッと縮める事が可能になります。

 

例えば、僕は下記のページで自分の「過去」を赤裸々に綴ってますが、

 

→最終学歴「中卒」のド底辺がパソコン1つで起業した「理由」と「経緯」。

 

これも一種の「自己開示」です。

 

そして上記のページを見てくれた読者さんの中には、

「実は私も今こんな状況で・・」

というような感じのメッセージをくれ、
自分の事や近況などを教えてくれる人も多いです。

 

そうやって「自分の事を教えてくれる」という事は、
ある程度「僕に心を開いてくれている」わけですから、
そこからコミュニケーションを図っていけば、
必然的に信頼関係が構築されていきます。

 

「信頼関係の構築」は「ビジネスの基本」なので、
こういった側面から見ても返報性の原理は
ビジネスにおおいに活かしていく事ができます。

 

だからこそ、僕はクライアントさんやコンサル生には、
1つ1つのブログ記事やメルマガの中で、

「自分を出せるところは積極的に出していった方が良い」

と教えています。

 

その「自己開示」が「反応」に繋がってくるからですね。

 

「自己開示の返報性」を恋愛に活かす。

 

また、異性と仲良くなりたい場合や相手の事をもっと知りたい場合も、

「先に自分から相手に自己開示していく」

事でそのハードルはグッと下がります。

 

逆に相手に自分の事を伝えていない状態で、
相手の事を根掘り葉掘り聞き出そうとしても上手くいきません。

 

っていうかそもそもの話、

「どこの馬の骨とも分からんヤツに自分の事を教える」

人なんていないので(苦笑)、

「相手の事を知りたい」

んだったら、

「先に自分から相手に自己開示していく」

事で、円滑なコミュニケーションが図れるわけです。

 

こういった側面を見ると「返報性の原理」は何もビジネスだけでなく、
プライベートにおける人間関係なんかにも上手く活用できる事がわかります。

 

「譲歩の返報性」を利用した「ドア・イン・ザ・フェイステクニック」

 

また、有名な心理テクニックの1つに、

「ドア・イン・ザ・フェイステクニック」

というテクニックがありますが、
これは「譲歩の返報性」を利用したテクニックになります。

 

譲歩(じょうほ)の返報性っていうのは、

 

「あなたが譲歩すると、相手もあなたに対して譲歩してくれる」

 

というものになりますが、このテクニックは営業やセールスの際にバツグンに使えます。
(僕もプライベートやビジネスを含めたオフラインでの交渉の際に多用してます)

 

この「ドア・イン・ザ・フェイステクニック」は有名なので、
知ってる方も多いかもしれませんが、

その方法はまず第一にあえて
「断られそうなハードルの高い要求」をします。

 

すると、相手はやっぱり「断る」んですが、
その要求を断る事でその相手は少なからず「罪悪感」を抱きます。

 

そこで「じゃあ・・」とこちらが譲歩する感じで、
最初の要求よりもハードルの低い要求(こっちが本命)をする事で、

“「譲歩の返報性」が働いてその要求が通りやすくなる・・”

というのが「ドア・イン・ザ・フェイステクニック」です。

 

ロバート・B・チャルディーニ氏が行った「譲歩の返報性」の実験。

 

この譲歩の返報生の効果を実証したのは、
「影響力の武器」の著者であるロバート・B・チャルディーニ氏の実験です。

 

この実験では、

 

【グループA】「3年間、1週間に3時間ほど無償で働いてください」とハードルの高い要求をして、次に本来の要求である「1日だけ無償で働いてください」という要求をする。

【グループB】最初から「1日だけ無償で働いてください」と要求する。

 

の2つのパターンで、「要求が通る確率」をグループ別に検証しました。

 

すると、

 

グループA:「74%」が要求を承諾
グループB:「29%」が要求を承諾

 

という結果に。

 

要するに先に解説した「ドア・イン・ザ・フェイステクニック」を、
グループAでは使っていてグループBでは使っていないわけですが、
両者では要求が通る確率の差が「3倍近く開いている」事がわかります。

 

それだけこの譲歩の返報性を活用した

「ドア・イン・ザ・フェイステクニック」

は高い効果が見込めるという事ですね。

 

譲歩の返報性を活用したドア・イン・ザ・フェイステクニックの会話例。

 

そして、この「ドア・イン・ザ・フェイステクニック」は、
様々な場面で使う事ができます。

 

A君:「Bさぁー、悪いけど明日まる1日仕事手伝ってくれない?」(難しい要求)
B君:「いや、俺も忙しいからそれは無理。ごめん。」
A君:「そっか、じゃあ2時間だけとかお願いできる?」(本命の要求)
B君:「う〜ん、それなら大丈夫だけど・・」

 

男:「良かったら今度2人で旅行とかどうですか?」(難しい要求)
女:「初対面なのでそれはちょっと・・」
男:「ならご飯とかは?」(難しい要求)
女:「いや、っていうか会ったばっかりなので・・」
男:「じゃあ連絡先だけでも!」(本命の要求)
女:「・・それくらいなら良いけど」

 

というような感じで色んな場面や要求に応用でき、
もちろんセールスや営業の際にも効果を発揮することができます。

 

この時のポイントは「こちらが譲歩したことを相手に認識してもらう事」です。

 

じゃないと「譲歩の返報性」が働かなくなって、
要求が通る確率も下がってしまうので、
ここは1つ意識しておきたいポイントですね。

 

「返報性の原理」をビジネスやプライベートで活用していく際の注意点。

 

さて、ここまで「返報性の原理」や
それを踏まえたテクニックについて解説してきましたが、
その際の注意点としては「確実な見返りを求めない」という事です。

 

要するに

「誕プレやったからお返しよこせ」
「チョコあげるから来月ブランドもののバッグね」

みたいな感じで、

「これだけ与えたんだから絶対返せよ!」

みたいなスタンスは好ましくないという事。

 

そうすると相手に不信感を与えてしまい、
かえって逆効果になりかねないからです。

 

「見返りを求めた打算的なギブ(提供)は逆効果」なのです。

 

人に好かれたい場合や情報発信で稼いでいく場合、
基本的には「ギブして(与えて)ナンボ」で、
その見返りを求めないのが大事です。

 

よく僕たち個人でも稼いで売上を増やす為には、
「ギブ&ギブ&ギブが大事」と言われてたりしますが、
まさしくそれ。

 

「ギブ&ギブ&ギブ(与えて与えて与えまくる事)」

を徹底していれば、その時に直接何も返ってこなくても、
巡り巡って必ず自分に返ってくるので、
この点はぜひ意識しておいて頂ければと思います。

 

ここまで解説してきた「返報性の原理」は
様々なシチュエーションで使えるので、
抑えておいて損はありません。

 

なので、ぜひ参考にあなたの人生やビジネスに活かしていって頂ければと思います。

 

では、今回はこの辺で。

 

それでは。

 

 

公式メルマガ&無料プレゼントも大好評です!

 

オススメの記事