新聞にはたまにFPが執筆して記事が載る場合がある。

過去には「教育資金準備を資産運用で」と力説していたFPには大笑いした。

大事な教育資金を資産運用でスッカラカンになったらどうするんだろとリスク管理を無視した提案に唖然とした。

 

最近載っていた記事は銀行の広告に併せて資産運用を力説するFPだ。

お得意の「NISA推し」に「長期投資の必要性」を説いている。

中でも一番笑うのは「投資するの人にとって最大の武器は時間です」と言っている部分だ。

確かに額面どおりに受け取れば正論だと勘違いする人もいるだろう。

だが資産運用の前提が右肩上がりと長期投資というのは明らかに間違いだ。

これだけ将来の不確実性が増している時代に長期投資をすること自体全くリスク管理をしないで資産運用することに等しい。

別に俺は長期運用を否定しているわけではないが、長期で回すもの、短期で回すもの、インフレリスクに強い商品で回すものなど分散投資を心掛けて欲しい。

投資信託は比較的長期で運用しないと利益は出ないから、長期で保有すればそれだけ金融機関にも手数料が入る仕組みだ。

つまり住宅ローンと同じで長期間安定した手数料が金融機関に入るから、銀行などが投資信託を一押しするのはこれが理由だ。

ならば短期で回す確実な元本保証のある商品で回すものもセットで考えないとリスクヘッジができない。

結局資産運用するなら時間は短期・長期・時間に影響されないものなどを組み合わせてやらないと危ない。

ポートフォリオは商品の組み合わせによってリスクヘッジをするわけだが、資産運用の時間配分も十分に考慮したポートフォリオが最も大事だと俺は思っている。

だから最近の長期投資やNISAなどは最も不適だと考えているし、顧客から資産運用の相談を受けたときにはあまり勧めない。

 

こういう銀行の提灯記事を書くFPがいるからダメなんだよな。

「教育資金準備を資産運用で」とか「NISA推し」や「長期投資の必要性」を力説するようなFPは信用してはいけない。必ず痛い目に遭います。

まともに考えれば分かることだが、リスク管理こそが資産運用の一番の柱だ。

それを無視した運用は必ず破綻する。

歴史がそれを証明している。

みんな長期投資をして儲かるならとっくに大金持ちになっているよ。