バリエーション山行同人

藪岩、沢等を中心としたバリエーションルートを中心とした山行を志向しています。

丹沢 宝尾根から大山三峰山(2021.2.21)

2021-02-22 03:03:23 | 尾根

自粛要請下ではあるが、運動不足が限界まで達しており、県内移動、人跡疎らなルート選定を行ない、春を思わせる佳日の中、東丹沢のバリエーションルートを楽しむことができた。

今回選んだのは、未踏の大山三峰山を目指し、その東側にいくつかあるバリエーションルートの中で、やせ尾根が特徴とされる宝尾根(七沢山東尾根)を登路に採ることにした。丹沢の中でも標高の低いエリアであったが、林相の美しさと変化に富んだ、ややスリリングなトレイルが新鮮であった。

▼本厚木駅からの1番バスで朝7:30に煤ケ谷に降り立つ。

 

春の晴天の週末にしては空いていた宮ケ瀬行きバス(座席定員に満たない程度の混み具合)を煤ケ谷で降りたのは6名程度。皆、物見峠方面に向かったようだ。我々は谷太郎川に沿って不動尻方面へ遡る。風情のある公衆トイレや堰堤を落ちる清流の音を愛でながらペースよく舗装林道を進む。

初っ端からあまり距離感なく進んでいってしまったため、谷太郎川の左岸から右岸に渡る地点までいつの間にか来てしまった(鱒釣り場の古看板あり)。慌てて来た道を戻り、地図上で示された林道の道型を頼りに宝尾根の取り付きを探す。いろいろ有ったがようやく見つかった。

▼林道の山側の疎林の中に静かにたたずむ石碑。これが取り付き。8:20

取り付き付近は薄い踏み跡が輻輳しており、適当な場所をジグザグに高度を上げていくと常緑樹の低木(ミカンの樹?)に囲まれた小ピークに出た。ここからは明瞭な踏み跡が大山三峰山の稜線に向かって続いていた。

▼宝尾根を象徴するモミの大木群。東丹沢に残された貴重な景色かもしれない。

▼この辺りはまだ尾根も広く、初春の陽光指す穏やか風景を楽しみながら登った。

宝尾根ではおそらく人に会うことはないだろうと踏んでいたが、2人組のハイカー(大きな荷物を背負っており、ボッカ訓練の方だったような印象)を途中で追い抜き、快調に高度を上げていく。

▼途中、思わぬ珍客。好奇心を持った円らな目で近距離で見つめられ、音もなく踵を返して去って行った。まさか、東丹沢でカモシカに遭うとは。。。

いよいよナイフリッジ帯に入る。最初は「やや尾根が狭くなったな」と言う程度であったが、所々、もし樹が無かったら緊張するなと言った感じの細い稜線が断続的に続く。稜線上に生えた樹々のお陰で両側からの浸食が抑えられている感じだ。

▼こんな感じだが、所々アップダウンがあり、ザレた個所は慎重に行く必要があった。

大山三峰山の稜線は目の前なのだが、意外に時間を要し、稜線に至る最後の急登を登ると一般道を辿るハイカーの声が近づき、合流した(合流したピークを七沢山と言うらしい)。

▼一般道から、辿りし宝尾根方向を見下ろす。分岐にはリボン類など無し。11:10

一般道に出て、明瞭な登山道を北上するのであるが、道は相変わらず痩せており、鎖場や桟道のアップダウンが続く変化に富んだ道であった(このエリアが全般的に痩せた尾根が多いのはなぜなんだろう?)。

▼昼食を摂るハイカーでごった返していた三峰山(背景は丹沢山方面)を通過して物見峠方面に急ぐ。11:40

三峰山を越えても悪路は続き、東面の斜面を急降下してからようやく穏やかな道となった。当初は、辺室山を越えて土山峠に下山する予定であったが、バス時刻との絡み等から、物見峠の南側の分岐で下山を開始し、煤ケ谷に下山した(14:35)。バスの時間が30分ほどあったため、バス停1つ分を歩き「道の駅 清川」で時間をつぶして、15時頃のバスで本厚木駅に戻った。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿