12月カレンダー(松本城) | おおとり駆の城日記

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子供の頃からお城好き 今までに巡ったお城の感想 その他どうでもいい趣味のことなどあれこれ綴っていきます

12月になりました。早いもので今年も残り1か月ですね。
今月のカレンダーは長野県の松本城です。


松本城は現存12天守、国宝5城のひとつで姫路城と並んで、とても人気の高い城です。
私も先月訪れたばかりなので、ちょっと先になるとは思いますが、このブログでも改めて訪問レポートをあげさせていただく予定です

さて、松本城といえば、黒い城、黒い下見板張りの天守として有名です。
他にも壁が黒い城と言えば、熊本城、岡山城などが思い浮かびます。
ただ、これらの城は鉄筋コンクリート造りの復元天守であるため、現存天守である木造の松本城とは構造が大きく異なることはもちろんですが、他にも決定的な違いがあります。

松本城天守の壁面には、日本で唯一、黒漆が塗られているのです。
天然漆のため、同じ黒でも化学塗料とは明らかに深みや輝きが違うのではないでしょうか。

白漆喰は見た目もよく、火にも強いのですが、雨には弱く、耐久性が低いというデメリットがあります。
一方、漆でコーティングされた黒壁は雨水をはじき、天守の壁を守るメリットがありました。

漆を乾燥させるのには気温が20~25℃、湿度が60~65%が最適な時期といわれています。
そこで松本城では雨も少なく、湿度が低くなる毎年9月~10月に塗り替え作業が行われているのです。

姫路城のように漆喰の壁だとすべてはがして、何層も塗りなおす作業が必要ですが、松本城の場合は、基本的には水洗いをして、その上から漆を重ね塗りするだけでメンテナンスができるそうです
従って、作業期間も約1か月と短く、当面は大修理の必要もないとのことです。

以前テレビで紹介されていましたが、現在、この工事を担当しているのは、
地元の漆職人の碇屋公章さんという方で、昭和25年の解体修理のときに、先代の碇屋儀一さんがひとりですべての壁面を塗り直して以来、60年以上にわたって碇屋さんの会社が天守の塗り替え工事を担当しています。
400年前と「同じ材料、同じ工法」を守ることで、松本城の黒壁の美しさは綿々と保たれているのですね。


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