先日(今年に入っていたけど、結構前)、畠田の備前邸に風を通しに帰った時のこと。

香登駅前がかなりいいカンジに変わっていて驚きました。

こんな感じです。

まずは、トイレ。

畠田駅 トイレ

めっちゃ綺麗になってます。

そして、下り坂の整備。

畠田駅 下り坂 整備

ここは、以前は舗装されてなくて、石がまばらに置いてあるだけで、そこを上り下りして移動しないといけませんでした。

そして、駅からすぐの国道2号線。

畠田駅前 国道2号線

ちゃんと歩道ができてました。

それまで私は反対側(画像の左側)にだけ歩道があり、右側は車道だけで危険なため、2号線沿いはわざわざ左側に渡ってから移動してました。

都市部でしか生活してきた人には分からないかもしれませんが、車社会のエリアって道路のインフラは基本今まではあまり「歩行者の安全や利便性を意識した」造りにはなっていませんでした。最近はこのように改善が見られるようになってはきましたが。

なので、香登駅周辺のこれらの変化はかなり大きな進歩だと私は考えます。


☆☆☆☆☆☆☆


ここから少し話がズレます。

私はコロナ前に頻繁に大阪と備前市を行き来していて痛感したことがあり、それは

夏は、緑が多いはずの備前市のほうが大阪より暑く感じる

ってこと。

特に移動中。

今までこのブログのエントリをよく読んでくれてる読者の方なら、その理由がすぐにピンときそう。

そうです!

駅前の植樹や幹線道路の街路樹がほぼ無いから

ってことなんです。

もっと書くと、

マイカー以外の人が移動すると遮るものがないため、日光直撃になってしまう

ってことです。

マイカー移動をする人にとっては、自分はエアコンが効いた車内にいて涼しいので、街路樹があろうがなかろうが関係ないんですよね。


その一方で、大阪はまだまだ東京などに比べると緑が少ないとはいえ、街路樹などはそこそこ植えられています。

例えばここ。場所でいえば西区で、東西を走る長堀通という確か下り4車線・上り3車線の道路。

長堀通 遊歩道


真ん中に緑豊かな遊歩道が整備されていて、車道のそばの歩道にも木が植えられているのが分かりますかね?

ちょっと離れた場所からのほうが分かりやすいかも。

長堀通



で、この長堀通と交差しているなにわ筋です。(上記の画像の左右を走っている筋)

なにわ筋



まだ若い植木(特に車道に近いほう)なのでめっちゃ日陰があるかというとそうでもないのですが、歩行者に配慮しているのは分かります。


そして、中央区の大阪ビジネスパーク。

こちらは大阪城公園の大阪城ホール近くの橋の上から撮影したもの。

大阪ビジネスパーク 街路樹 1


かなり鬱蒼としてそうですよね?

で、下に降りて撮影したのがこちら。

大阪ビジネスパーク 街路樹 2



マジで薄暗いです。この時確か午後2時くらいでした。

この日は天気は曇りだったこともあり高いビルが周りに建ってるってこともあるんですが、時間帯によってはビルではなく木のみが光を遮っていることもあり、それだけでかなり涼しかったりもします。

ちなみにこの木の種類は、欅(ケヤキ)です。

そして、こんなものも発見しました。

大阪ビジネスパーク 街路樹 3


昭和61年ってことは1986年なので、これらの木は36年前に植えられたってことになります。


☆☆☆☆☆☆☆


私が大阪市の区を明記したのには理由があります。

それは、こちらの記事があったから。



この記事によると都市中心部よりむしろ周辺部のほうが熱中症の救急搬送車数が多く、大阪市に関して書けば最多は西成区(128.7人)で、最小が中央区(16.9人)で、北区(21人)、西区(21.8人)となっている、とのこと。

記事では、このような差が生まれるのは、

・高齢者の数

・駅の数

が影響していると見られるとしています。

つまり、高齢者が多く、駅が少ない場所で熱中症で救急搬送される数が多くなっていると。

高齢者に関しては説明しなくてもわかると思いますが、駅が少ないとなぜ熱中症になりやすいかというと、

1  駅が少ないと目的地まで歩く距離が長くなるから

2  駅周辺には商業施設や地下街など涼むことができる場所がある

の2点が挙げられています。

そこで私が注目したのが1です。

駅から目的地までの距離があったとしても、そこに街路樹があり日陰が確保できれば、かなり暑さは緩和されるんじゃないか

ってことなんですよね。

もうね、香登駅降りた瞬間めっちゃ暑いですもん。

ロータリーの真ん中に欅とか樫とか植えられてても良さそうなものなのに、そういうのが一切ありません。

そして、駅から備前邸までの間には工場の敷地内には植樹されていても道路脇には全くないので、5月以降は日傘が必須になります。

また、備前長船の刀剣博物館に行くために香登駅で降りる人を結構見かけるんですが、この2地点間にも何もないので、夏はこのルートを通る観光客は少ないのでは?

さらに、備前市で最も観光客の乗降数が多いと思われる伊部駅や周辺部でも、彼らが散策するための配慮がなされているとは考えにくいです。

駅を出たら例に漏れず日光直撃で、2号線を渡って備前焼のお店が並ぶ通りまでの道すがらも同様。

さらに、そのメインの通りも1車線しかないため、もちろん街路樹は存在しません。

先日お店の人と話した時に、「夏は特にお客さんが少ないんですよね。」とおっしゃっていたんですが、そりゃーそーだろーなって思います。

ここまで私は公共交通機関を使って来る観光客を前提に書いてきましたが、実は車で来る人も同様なんです。

だって、車を駐車したら、そこからは徒歩になるんだから。

備前焼を買い求める人は高齢者が多く(若い人に訴求できてないってのも問題ですが)、わざわざ直射日光直撃ってわかっている場所に夏わざわざ行きませんよね?


さらに、実は地元もマイカー生活している人にとっても街路樹などはメリットになり得ます。

例えば、慢性的な渋滞をしている交差点周辺に街路樹があり車道にも日陰を作ることができれば、エアコンをガンガンに効かせなくても涼しいのでは?

さらに(地元周辺の人しかわからなかったらすみません)、伊部から香登方面(東→西)に昼下がりから夕方にかけて2号線を車で行くと、超眩しいんです!

でも例えば、中央分離帯を設けてそこに欅(樹高が高くなり、かなり枝が広がる木。このエントリの大阪ビジネスパークの街路樹と同じもの)を植えれば、それが解消されたりもします。


☆☆☆☆☆☆☆


ここまで私は、予算や工期、用地買収など現実的なことは一切考えずに書いてきたので、実際やろうとすると課題が出て来るだろうな、とも思います。

ただ、今の備前市の道路をはじめとするインフラの造りはあまりにも生活者目線に偏っているように思えるんですよね。

もちろん生活者目線が悪いとは言えませんが、今後観光客を増やして行きたいというのであれば、もうちょっと彼らに配慮してもいいのでは?

今のまんまでは、「夏に備前市を散策とかまず無理」って感じだけど、「徒歩移動もできなくはないかな」とか「ある程度なら歩けるかも」くらいに思ってもらえるようになればいいのかなと。

そして、どのように配慮していったらいいのかっていうのを今回ご提案したわけです。


せっかく少なくとも香登駅周辺は徒歩移動する人よりになっているので、ここでやめちゃったらもったいなくないです?


インバウンド復活までは、今の国際情勢を見ていると円安がハンパないとはいえまだ1年かそれ以上かかると思うので、今のうちにできることをできる範囲でやっておけばいいんじゃないんでしょうか?

とりあえず、「あの時やっとけばよかった」と観光客が増えた時に後悔しないように。


以上、Akkyでした!


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