皆様、こんばんは。

本日は「マイラーズC」について分析して行きたいと思います。
今年は京都競馬場改修工事のため、阪神競馬場での開催。過去傾向はほぼあてになりませんので、大局的な視点でレースを考えることが必要ですね。

まずは舞台となる阪神外1600mコースについて考えましょう。
桜花賞1

桜花賞2
阪神外1600mは向正面からのスタートで、最初のコーナーである3角までは433.7m(Bコース使用時)。一息で走り切ることが出来ない距離ですし、直線が476m(Bコース使用時)と長いことから中盤で息が入って直線で再加速するというのがデフォルトのラップパターン。道中で溜め込んで直線勝負になりやすいことからギアチェンジ力やトップスピードのレベルが問われやすく、1400mを得意とするような一本調子なスピードタイプでは通用しにくい舞台です。道中の起伏が比較的小さいことも含めて東京芝1600mに似たようなコースで、ラップパターンも似たようなものになりがちです。

2011年以前のマイラーズCは阪神芝1600mで行われていましたが、10年以上前のラップは参考になりにくいですので、ここでは直近に阪神芝1600mで行われた重賞・リステッド・OP特別5レースのラップを参考として掲載します(良馬場・15頭以上戦のみ)。

マイラーズ1
5レース中4レースで中盤が緩んで4角出口から再加速するコース傾向通りのラップパターンになっています。当然ペースが上がる4角以降の600mの勝負になりがちですが、2019リゲルSと2020中京記念はスローに落とさない逃げ馬であるトロワゼトワルがペースを作り、2020米子Sも同タイプのスマイルカナが途中からハナを奪ったレース。同類の逃げ馬が居なければ2020マイルCSや2020リゲルSのように序盤のペースも上がらないレースになりがちですから、尚のこと上がり性能が勝負を分けることになります(一覧で挙げた5レースにおける上がり3F順位2位以内馬の成績は【2-4-1-6】だったに対し、6位以下馬は【1-1-2-53】)。直線で再加速出来るギアチェンジ力とトップスピードのレベルが勝負を分けるポイントになりそうです。

次に過去5年の3着内好走馬を見てみましょう。
マイラーズ2
昨年までと開催場所が違いますので掘り下げは行いませんが、データ面で唯一挙げておきたいのは前走重賞好走馬が活躍するレースだということ。前走重賞3着内好走馬は【3-2-2-4】複勝率63.6%で、該当馬が存在した2017年は1,2着、2018年は1,2,3着独占、2019年は1,3着と複数頭が馬券に絡んでいますので、今年該当する4頭(エアスピネルギベオンケイデンスコールボンセルヴィーソ)には一目を置く必要があるでしょう。
ただ、その4頭の中でボンセルヴィーソエアスピネルに関してはやや懐疑的な見方をしています。それぞれについて分析してみましょう。

まずはボンセルヴィーソについて。
同馬は前走(ダ―ビー卿CT)で推奨しましたが、ひとまずは前走時の推奨文の一部を転載しましょう。
「元々は京都コースが最も得意だった馬で、6歳夏までは【3-1-4-2】。京都1200~1600mと言えば序盤に丘を登ることから前半のペースが上がりにくい傾向があり、ラスト4Fロンスパ戦になりやすいコース。6歳夏まで京都で馬券外に終わった2戦は前後半34.8-35.8秒と前傾戦になった1400m戦と1200m戦だったように、基本的には緩めの流れで能力を発揮する馬でした。ただ、直近の京都2戦は共に掲示板にも載れない大敗(スワンS11着と京都金杯7着)。いずれもスロー前残り戦で展開は向いただけに、加齢により瞬発系の能力が衰えたとしか言いようがない負け方でした(この2戦の間のオーロCもややスローの瞬発戦でしたが、ここもキレ負け)。その代わりに瞬発力を問われない2戦(=京成杯AHと東風S)では好走しているように、ここに来て本来の上がりが掛かって良いという血統的特徴(ダイワメジャー×レインボークエスト×トニービンだけにキレ勝負が向くとは思えない)が強く顔を出しているものと思えます。これで中山マイルは昨年のダ―ビー卿CT好走も含めて3戦連続の好走となりますが、今ではこの舞台がベストと言えるかも知れません」
この推奨文でも書いたように加齢と共に瞬発系の能力に陰りが見えることは阪神外1600mの舞台で戦う上では心配材料。上がりが掛かる流れ・展開にならなければ厳しい戦いを強いられそうです。

続いてエアスピネルについて。同馬については前走時の週中分析文の一部を転載します。
「近走で最も内容が悪かった3走前(エルムS)が前後半48.8-48.4秒のスロー。やや速くなった上がり時計に対応出来ずにキレ負けした内容だったように、上がりが掛かるレースでこそ出番がある馬です。ラスト5F目最速になってラップが分散しラスト1Fで急減速した前走(チャンピオンズC)、前後半46.1-48.9秒の前傾戦で消耗気味になった2走前(武蔵野S)、前後半34.3‐35.6秒の前傾戦だった4走前(プロキオンS)、いずれも悪くない競馬が出来ているように、上がり勝負にならなければそれなりに戦える馬。芝時代も含めて13戦10好走と間違いなくベスト距離である1600m戦、序盤からペースが上がる傾向にあるこのコースは願ってもない舞台ですから、決して軽くは扱えないでしょう」
その前走は前後半46.5-47.9秒の前傾戦で2着好走。4,5歳時までは芝の軽いレースでも再三好走していましたが、ダート戦における一連のレースを見ていると、年齢を重ねた現在では若い頃とは逆の適性を示すレース振りになっています。このあたりはボンセルヴィーソと似ており、それだけに近走と真逆のレース(軽い芝の上がり勝負)になるここは、やや懐疑的にならざるを得ません

と言うことで、好走例が多い前走重賞好走馬4頭中2頭にあまり信頼が置けないとなると非該当馬にもチャンスが生まれるわけですが、中でも一押しなのがこの中穴馬!
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中央競馬ランキング
「人気ブログランキング」の当ブログ紹介文内に馬名と推奨文を掲載しておきます(10位前後)
過去3度推奨して人気薄で2好走。地味ながら能力は確かな同馬は馬券的に重宝する存在です。今回も軽視禁物ですよ


明日は3重賞の追い切り分析を行いますが、バナークリック数次第で公開頭数を上下させます。申し訳ないのですが、皆様のバナークリックが必要です。ご協力のほど、よろしくお願い致します。