稽古の中で、改めて問い続ける日々。
人間ならば、表情で
こまかいしぐさで
それらしくみせることができる演技も
人形ゆえの
無表情さとか、
細部をうごかせない不自由さとかの
制限がある中での
演技。
だからこそ、
面白いという面もある。
わずかな角度で表情が変わって見える「能面」のごとく
人形も
わずかな頭の向きとか
姿勢の変化で
「意味合い」が違ってくる。
演者が、どんなに
自分は「らしく演じている」つもりであっても、
観客の目線で見ると
そうは見えないことが多々ある。
それを
軌道修正するのが
「俯瞰の視点」
演出家の目であったり、
ビデオで収録し
第3者の目線で
自分の演技を客観的に判断する目。
より
楽しい作品に
らしく演じられる作品に
と
新作を作ってゆく過程においては、特に
神経をそこに集中させて
そして
一つの作品が誕生したら
お客さんに観ていただいて、
さらに修正を重ねて・・・
見えないゴールに向かって
走り続けている感じの日々だけれど、
それが、また至福のときだったりもして・・・。
たぶん
だから続けていけるのだと思える。