2023/2/23
ぐんま百名山の1つ、高岩である。
これまで何度かこの道を通り見上げてきた岩塊ではあるが、その度に「これもいつか登らにゃならんのだよなあ」と気の遠くなる思いをしてきた。
仕事上、このまま3月4月と繁忙期に入るとあまり無茶もしづらくなる、5月になればヤマビルもそろそろ出てくるだろう。
となると、いざ腹を括ってみても秋までチャレンジできなくなってしまう。
どうせならそうなる前に、一回行ってみるだけ行ってみようかなと考えてみた。
ライド
ひとまず今回はチャレンジに集中、時間配分とか体力配分とか余計な事に気を回したくないので横川まで輪行してサクッとアクセスする。
距離は10kmちょい、ずっと上りだが1時間もかからない。
寒いので始発を見送っても10時前には登山口手前までやってこられた。
ここから改めて見上げても登れる感じが全然しないな。
こんな感じで邪魔にならないところにデポして出発する。
ハイク
メインはもちろん雄岩なんだが、せっかく初めて行くので雌岩も含めて一通りルートを回ってみる。
帰りは舗装路を30分くらい歩いてデポ地に戻ることになる。
スタート地点は落ち葉が積もってふかふか。
雄岩の麓あたりまでくるとこのようにガレて急峻になってくる。
消耗しすぎないようにゆっくり進む、時間もたっぷり取ってあるので焦らない。
鎖場の手前、一部地面がえぐれるように崩れているが、他に通れそうなところもないのでここを越えていく。
スタートから30分くらいでチムニー状になっている取り付き地点へ到着。
やっぱり実物を見ると狭い、この肩幅がうらめしくなる。
とりあえず直下まで行って見上げてみる。
いちおう応急的なセルフビレイが取れるようにスリングとカラビナは持ってきてあるが、2度ほど試しに取り付いてみてわかった。
「これやめといた方がいいな」
以前、迦葉山の和尚台に登った時以来、自分の判断基準にしていることだが。
降りる時のイメージがわかない場合は無理して登らない、これを守っていればそうおかしな事にはならないと思う。
どこをどう行くのが正攻法なのかわからないし、わからないなりに「登るだけなら」どうにか登れてしまうかもしれない。
ただ安全に降りられるイメージが持てない、岩から離れた上体がそのまま落っこちてしまうような恐怖感もある。
この感じで進むのはよくない。
まだ足りないんである、県内方々の岩場・鎖場をいくつかこなしたからわかる、これは何か違うな、まだやっちゃいけないやつだな。
とりあえずいつかまた来る時のために、何枚か写真にこの景色を収めた。
諦めてしまったので今回はぐんま百名山、進捗なし。
でもせっかくなので予定のルートをめぐる。
雌岩の付近までも行った、事前に調べていたのでこっちは最初っから登る気もなかったが、こりゃ無理だ。
クライミングの領域だ、これは。
唯一ちゃんとたどり着けた展望ポイントだけ押さえて、やっぱり軽く緊張状態が続いていたのか、妙に疲れてしまった。
西側の登山口へ至るルートにはこんなロープ箇所もあった。
こうして見ると、これがいけるなら雄岩もそこまで技術的に大差はないように思える。
こっちは特に難しいとも感じずに降りられた。
となると、やっぱり「ミスったら死ぬ高度感」というのはなかなかの枷なんだろうな。
そういう意味じゃ自信も足りない。
林道に降りてきて、ちょっとコーヒーで休憩していく。
誰もいない、気配も感じない、静かに1人反省会。
西側の登山口に降りてきたところ。
デポ地近くまで戻ってきて、改めて見上げる。
撤退したくせに、もう次はもっと上手くやるからな、とか考えている。
久しぶりに長期スパンで超えるべき壁(というか岩)がはっきり現れた事で、モチベがぐんと上がった感じがした。
やっぱり一筋縄ではいかないな、おもしろくなってきたわ。
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