今号も届いたので、順を追って感想を書いていきます。
まず、恒例の説明から。
◆◇=文芸同人誌『TEN』について=◇◆
平成4年に設立された同人誌グループ。小説、エッセイ、詩、俳句、評論などを掲載。愛知県名古屋市を拠点として活動しており、合評会も開いているそうです。なお、バックナンバーは300円、最新号のみ1,000円(共に送料別)で配布しているとのこと。
※バックナンバーが欲しい方は、天宮までメッセください。
twitter:@amemiyayohko
お問い合わせの際はDM、またはアメブロのメッセージでお願いします。
吃りの作家たち(小説)
「もっとスラスラ、カッコいい小説を書きたい!」という思いから、とある自動校正ソフトを購入した作家志望の拓海(27歳)。最初は使い勝手の良さに浮かれていたが、書き進めていくうちに「女吟遊詩人=性差別表現の可能性あり」など、ちょっとした表現にも修正指示が入ってしまうことに気づく。結果的に言葉一つひとつに気を遣うため、却って伸び伸びと書けなくなった拓海。辟易した彼はチェックツールの機能をいくつかオフにしていくが、そんな折に憧れの有名作家がTwitterで炎上事件を起こしてしまったことを人づてで知り……。
【感想】
真っ先に思い出したのが、Twitterで起きたこちらの事件。ある女性が、悪ふざけで書いたたった一言のツイートで社会的に抹殺されてしまった、極めて恐ろしい出来事です。
また、昔知人から「〇〇屋っていう言い方も差別用語、っていう話を聞いたことあるよ!でも、それを言い始めたらそれこそ”言葉狩り”になっちゃうし、何も書けなくなるよね?」と言われたこともありました。もちろん言葉には気をつける必要がありますが、あまりに神経を尖らせていると何も言えなくなってしまうし、その辺りのさじ加減って難しいものですよね?
拓海の友人として作者の分身のような人物も登場しますが、「読者に気を遣い、炎上の可能性を恐れていたら、何をどう書けばいいのか分からない」というのは、まさに今の時代を表していると言えるでしょう。
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それではよろしくお願いいたします
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今回TENを送ってくださった、有沢翔治さんのブログ
http://blog.livedoor.jp/shoji_arisawa/
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