気持ちの良い話ではありません。気分を害したくない方はブラウザバックをお願い致します。
前回までの話神帰月のできごと① 神帰月のできごと② 神帰月のできごと③ 神帰月のできごと④ 神帰月のできごと⑤
神帰月のできごと⑥ 神帰月のできごと⑦ 神帰月のできごと⑧ 神帰月のできごと⑨
色々と個性的な人々登場人物紹介
父の骨壺を持ち、斎場に戻った私たち。
納骨は後日、母や弟たちですることになっていましたが『寺送り』のため、母(女性ひとり)と弟たちの他に男性5人でお寺に行くことになっていました。
葬儀社の方が祭壇を組むこともあり、私は母や弟たちが戻るまで実家で待たなくてはなりません。
遥希に
「寺送りに母や弟たちが言っている間、私は実家にいなきゃいけないから」
と話すと
「分かった」
と言うので、義家族と蘭花・当麻たちと実家に向かいました。
すぐに葬儀社の方が祭壇を組んでくれ、納棺しなかった生花や香典返しなどを受け取りました。
蘭花はクルクル回っている灯篭を呆然と見ながら、当麻に勉強を教えてもらっていました。
私も小学生の頃はあのクルクル回る灯篭が不思議なものに見えたものです。
義父と遥希はスマホゲームをしたり、義妹たちからの電話に出たりしていました。
すると、義母が
「こっちはお米なんてあげるのね」
と祭壇に飾られたお米の袋を見て聞いてきました。
「そうですね。何でかはわかりませんけど・・・」
「変わってる~w」
とおかしいことのように言ってきましたが、それぞれの地域や宗派によって違う風習があるものです。
それを笑う神経がよくわからないな…と思います。
そんなことをしていると、アキエさんと叔母(叔父の奥さん)が来てくれました。
「蓮華、腰大丈夫?」
叔母は現役の看護師をしている人なので、私が杖を突きながら歩くたびに気にしてくれていました。
「大丈夫?」と聞かれて「ダメだわ~」と答えるまでは悪くなかったので
「大丈夫だよ、有難う」
と答えていると、義母が
「まぁ、ここで色々と歩いているくらいだから大丈夫でしょw」
と口をはさんできました。
「まぁ、ヘルニアは目立つところに包帯してたりしてないんだから、それは本人じゃなきゃ分からないでしょ」
とアキエさんや叔母が言ってくれました。
アキエさんたちに言われて義母は黙ってしまったので
「一時は歩けなくなっていた頃もあったのでその頃に比べたら十分に元気になったからね~」
と笑って話しておきました。すると…
「そうなの!だから、私この人の代わりにご飯作ってあげたこともあるのよ!」
ち義母、復活
確かに2回くらい・・・土曜日の夕食を遥希がお裾分けしてもらいに行きましたね。
おかげさまで助かったものです。
そんな会話をしていると、祭壇の造花が目に入ったのでしょうか。
義母が
「そういえば…蓮華さんが言ってくれなかったからウチから生花あげなかったわね」
と言い出しました。
なんのこっちゃ
と思っていると…
「ウチは親戚の葬儀には必ず生花を送ってるのよ。ね、お父さん?」
「え?あぁ…」
「蓮華さんが何も言ってくれないから、今回はそれもできなくて…ね、お父さん?」
と。
それって…私が請求するものなの
「父が亡くなったんですから生花くらいあげてください」
って?
「お義父さんたちは、何をしてくださるんですか」
って??
私と叔母が「はぁ?」と呟いていると、そこはアキエさん
「ヤダ!蓮華から言うことなんですか?お気持ちがあるならお義母さんから話すんじゃありません?」
とか…この人、ホントに私の叔母かしら??
アキエさんに言われてそこからは黙ってしまいましたが、帰宅してからも
「蓮華さんがいってくれないから~」
「蓮華さんが~」
と【アベガー】ならぬ【レンガー】と化しているのですが・・・皆さんなら
「生花とかあげてくれないんですか!?」
って言いますか?
言っても良いなら、今度何か(弟たちの結婚とか?)の際にはお願いしようと思います。
「こちらでは義実家に何かしてもらえるんですか?」
とか聞いても大丈夫ですかね?
そんなこんなで何だか
ハブVSマングース ならぬ アキエVSミエコ
の水面下の戦いがあったのですが・・・義母とは初対面の叔母は
『これが噂の蓮華の姑か…」
と絶句していました。
次回は3月13日12時に更新予定です。