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パニック発作や過呼吸の原因6選とうまく付きあう方法3選!

パニック発作は、パニック障害の中の突然起こる発作の1つです。

 

急な「動悸」や「息切れ」そして「めまい」が代表的な症状です。実はブログ運営者の僕自身も、パニック発作をもっています。

 

ここでは、パニック発作になってしまう原因を、実際に10年以上かけてパニック障害やパニック発作を克服した僕がご紹介します。

パニック発作とは何?

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パニック発作とは、パニック障害を発症している人が、強い不安感や緊張感に襲われて突然起きる発作のことを言います。

 

主な症状としては「動悸」「息切れ状態」「恐怖心」「めまい」「頭痛」などが症状として現れます。

 

詳しい原因は解明されていませんが、「自律神経の乱れ」により「交感神経」と「副交感神経」のバランスが崩れることで、著しく交感神経が働きすぎてしまい強い不安感や緊張をもたらすことが知られています。

 

またパニック発作をもたらす、パニック障害の発症率は100人に3人の割合で発症すると言われており、まだまだ認知度こそ低いですが、実は身近な病気であるとも言えます。

 

一度パニック発作が起きてしまうと、「また次も同じように起きたらどうしよう」という思考になることが多く、これを「予期不安」と言います。

 

このように予期不安がさらに、恐怖心や不安、そして緊張を加速させてしまうので、悪循環に陥ることもしばしば。ただ、パニック発作自体は、10分以内におさまる場合がほとんどです。

 

きちんとした対処法を身につければ、パニック発作の対応方法もわかるようになります。

 

 

パニック発作と過呼吸の原因6選!

 ここからは、まだ解明されていないことも多いパニック障害やパニック発作の原因を6選ご紹介します。僕の実際に体験した内容と知識もおりまぜながらお届けします。 

 

自律神経の乱れ

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パニック障害やパニック発作と密接に関わっている原因の1つは「自律神経の乱れ」です。特に現代人は、スマホやパソコンを仕事やプライベートで多用します。また長時間のデスワークなど、朝早く、夜遅い生活習慣になりがちです。

 

このような生活をしていると、自律神経系の1つである「交感神経」が働き過ぎてしまうんです。

 

交感神経は、日中の活動時に働く神経で、緊張しているときやストレスを抱えているときは強く働く傾向があります。反対に、気持ちが落ち着いているときや、リラックス状態のときは「副交感神経」という、もう1つの自律神経系が働くんです。

 

私たちの生活をみると、パソコンやスマホのブルーライトや、会社での人間関係、長時間残業、そして情報社会だからこそスマホ依存のように、交感神経が著しく働きすぎてしまう仕組みになっています。

 

このような生活の中で、交感神経が働きすぎると、常に緊張した状態となり、気持ちが休まりません。また同時に、緊張が続くことで不安感に襲われやすくなり、この状態が続くと、緊張からくる不安が増してパニック障害やパニック発作になりやすいです。

 

それ以外にも、ストレスなどを感じて交感神経が高ぶると、交感神経の作用によって血管が収縮するので、血流が悪くなり、筋肉がかたくなります。

 

筋肉がかたくなると、ガチガチに硬直してしまい、本来の自分ではないような動きとなり、予期不安が併発しやすいです。

 

 

遺伝的要因

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パニック障害やパニック発作の詳しい原因は、解明されていないものの、研究によって遺伝的要因が約3割ほどあると言われています。

 

ただ遺伝的要因が関係していることは事実ですが、具体的にどの遺伝子がパニック障害を引き起こしやすいのか、などは解明されていません。

 

また、一般的には男性より女性の方が、パニック障害やパニック発作を発症しやすいことで知られており、性別によっても発症率は異なります。

 

言い換えれば、誰にでも発症するリスクがあると言うことです。

 

不規則な生活習慣

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パニック障害やパニック発作を発症する原因として「不規則な生活習慣」もすごく関係しています。

 

さきほどご紹介したように、人間は日中活発に働く「交感神経」と夜リラックス時に働く「副交感神経」が、シーソーのようにバランスを取り合っているから、安定した気持ちで生活できるんです。

 

ところが、遅くまで残業をしたり、スマホやパソコンの画面を夜遅くまで見続けると、交感神経が働きっぱなしとなり、本来働いて欲しい副交感神経が働きません。

 

すると、身体から疲れが抜けなくなり、「朝起きられない」など、より悪循環になります。会社から帰宅したら、できるだけ気落ちを切り替えるために、ラフな格好に着替えて、半身浴をしたり瞑想をしたりと副交感神経が優位になる生活を心がけましょう。

 

 

夜間不眠状態 

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パニック障害やパニック発作が起きる原因として、 「夜間不眠状態」も深く関係しています。

 

パニック障害やパニック発作をはじめ、不安障害やうつ病、自律神経失調症の方の特徴として、夜間不安で眠れていないことが多いです。

 

これは、パニック障害になったから不眠状態に陥った人もいますが、多くの場合はパニック障害になる前には、不眠の悩みを抱えていた方も非常に多いです。

 

不眠になると、過度のストレスを受けると分泌が促進される副腎皮質ホルモン「コルチゾール」の抑制が効かなくなったり、副交感神経を優位にし、入眠を促す「メラトニン」の分泌が低下してしまいます。

 

その結果、交感神経の高ぶりが増して、うまく副交感神経に切り替わらないので、どうしても緊張や不安が増えて、パニック障害になってしまうのです。

 

夜はできる限り副交感神経に切り替わる生活を心がけて、成長ホルモンなどパニック障害の回復に欠かせないホルモンが分泌される夜10時〜深夜2時の間には、就寝するようにしましょう。

 

 

カフェインの過剰摂取

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パニック障害やパニック発作などを発症する要因の1つに「カフェインの過剰摂取」もあります。

 

普段からコーヒーなどのカフェインを多く含む食品を摂取する習慣がある方は、食生活を見直す必要があります。

 

コーヒーなどに含まれるカフェインには、興奮作用があり、交感神経を過剰に高ぶらせる働きがあります。交感神経が必要以上に高ぶると、不安をあおり、緊張状態が長く続きます。

 

夜にコーヒーを飲むと眠れなくなるというお話しは、ここからきています。

 

カフェインを含む食生活が好きな人は、なるべくカフェインを摂取しすぎないように注意してください。

 

過度のストレス

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パニック障害やパニック発作が起きる原因には「過度のストレス」も深く関与しています。

 

特に、会社で毎月ノルマに終われている人、迫る納期に常にハイプレッシャーの状態の人は注意が必要です。その他、会社での人間関係がうまくいかずに、ストレスを抱えると心身に不調をきたします。

 

実は、僕自身も人間関係と迫る納期など、ハイプレッシャーがきっかけで、Web制作会社時代に仕事を退職しています。今から1年以上前の話しではありますが、パニック発作はでなかったものの、朝出勤し、職場付近までくると急な吐き気に襲われ、精神的に崩壊寸前でした。

 

このように過度のストレスによって、自律神経のバランスを崩しやすく、それによってパニック発作を併発することも珍しくありません。

 

パニック障害の傾向を自己診断してみよう

ここまでパニック障害やパニック発作を引き起こす原因について6つに絞りお届けしてきました。ここからは、パニック発作の傾向が自分にあるかどうかを自己診断できるチェック項目をお届けしています。

 

ぜひ、今の自分に項目がいくつ当てはまっているか確認してください。項目は、13項目ありそのうち、4つ以上該当する場合はパニック発作の傾向がある方と診断されます。

 

このチェック項目は、簡易的なものですので、少しでも自分もそうかもと思う方は、心療内科や精神科に足を運んでみましょう。

 

  • 心臓がどきどきして脈が速くなる
  • 汗が出る
  • 身震い、または震えが起こる
  • 息が切れたり息苦しくなったりする
  • 空気が吸えず窒息しそうな気がする
  • 胸のあたりに痛みや不快感がある
  • 吐き気など腹部の不快感がある
  • めまい、ふらつき、気が遠くなる感じがする
  • 体に冷感または熱感がある
  • 感覚が麻痺した感じや、うずく感じがする
  • 現実でない感じ、自分自身から離れている感じがする
  • コントロールを失い、気が違いそうで怖い
  • 死ぬのではないかという恐怖を感じる

参考:突然起こる「過呼吸・パニック発作」原因と対処法|ヘルスUP|NIKKEI STYLE

 

みなさんは、いかがでしたか?

パニック障害は、以外と身近な不調であることがわかります。この診断項目に該当しても、実際には日常生活に支障がない場合や、自分自身が問題ないと思っている方は、大丈夫です。

 

ただ、4つ以上該当していなくても、本来の自分でいられない方や、日常生活に支障が出ている方は、一度専門機関に相談すると良いでしょう。

 

パニック発作とうまく付き合う方法3選!

ここからは、パニック発作とうまく付き合う方法3選をお届けしていきます。パニック発作は、自律神経の乱れや、不規則な生活習慣によって引き起こしやすい症状です。

 

ぜひ規則正しい生活習慣を身につけて、自律神経の乱れを解消していきましょう。

 

リラックスできる習慣を身につける

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パニック発作の原因は、自律神経の中でも交感神経が過敏になってしまうことが第一の理由です。

 

僕もパニック障害がひどかった時期は、「また心臓が速くなったらどうしよう」と考えると、不安や緊張がおそってきて毎晩眠れないということがありました。

 

おそらくパニック障害がひどい人は、当時の僕のように夜も眠れない、不安や緊張が続いていることでしょう。

 

そのような状態が慢性化している人は、まず交感神経の高ぶりを鎮めるリラックス方法を試してみてください。

 

あまりにも、パニック発作が強い人の場合には、まずリラックスすることを優先しましょう。僕の場合も、当時は「アロマオイル」や「漢方薬」、「ハーブティー」「抗不安薬」など、少しでもリラックスするための方法を実践していました。

 

また、当時通っていた各都道府県にある「精神保健福祉センター」の医師のすすめで、精神療法の1つである「認知行動療法」と、臨床心理士による「自律訓練法」を同時に受けていたんです。

 

このように、病院に通っている方は、担当医とも相談のもとリラックス方法を探してみてください。

 

ここりずむ.com」でも、数多くのリラックス方法をご紹介していますので、参考になればと思います。

 

 

自己意識を外に向ける習慣を身につける

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パニック障害を克服するにあたり、前章でご紹介したリラックス方法を行うと、交感神経の高ぶりを沈めて副交感神経を優位にし、今まで緊張状態にあった体がほぐれていき、徐々に予期不安への恐怖心が弱まっていきます。 

 

ただ僕の経験上ですが、体をリラックスするだけでも相当効果はあるものの、パニック障害を克服するためには、繰り返し脳裏によぎる「予期不安」への対処方法を学ぶ必要があるんです。

 

その方法が「自己意識を外に向ける」という方法です。

 

パニック発作が起きないかと心配すると、多くの場合発作が起きた状態を思い出してしまいます。

 

この思い出すという思考が、予期不安を増大させてしまい、外出恐怖広場恐怖

が起きてしまう原因になるのです。(広場恐怖とは、ある特定の場所である電車やバス、店、雑踏など逃げ場がない状況に対して強い恐怖心を抱くもの)

 

とは言っても、予期不安を思い出さないことなんて難しいですよね。ではどうするかと言うと、予期不安を思い出している自己意識をとにかく外に向けます

 

外に向ける具体的な方法は「周囲に親切にする」ということです。実は、前章でお伝えした「リラックスする習慣」と「周囲に親切にする」という2つの習慣が、僕がパニック障害を克服した、もっともおすすめする方法なんです!

 

僕の経験上、パニック障害を克服する、うまく付き合うためには2つの分野が必須です。

 

1つ目は、医師から処方されている薬と医師やカウンセラーから受ける精神療法の組み合わせ。

 

2つ目は、みなさんが普段から行える「心がけ」です。この2つの要素が合間って、パニック障害を克服に導きます。

 

僕がこの章で重要視しているのは「みなさんの心がけ」の部分です。

 

「リラックスする習慣」と「周囲に親切にする」の2つを実践してみてください。

なお、周囲に親切にすると、なぜパニック障害に効果があるのかは、過去記事を参考にして頂ければと思います。

 

下記のリンクの「自己視線恐怖症を克服するためのポイント5選」の中の、「人に親切にする」で解説しています。

 

 

カミングアウトする

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パニック発作とうまく付き合うための最後にご紹介する方法ですが「カミングアウトする」ということです。

 

パニック障害やパニック発作という言葉や症状は、まだまだ世間に認知されていないのが現状です。僕の周りでも、僕のような症状をもっているという人とは出会ったことがありません。

 

だからこそ、症状のあるあなたは、他の人に変なやつだと思われたらどうしようと、余計に不安になり外出ができないのではないでしょうか。外出ができないことで、より不安が増幅して自分の殻に閉じこもってしまいます。

 

そんなときは、家族や友人、彼氏・彼女だれでも良いですから「カミングアウト」してください。カミングアウトをして、自分の気持ちを理解してくれている人がいると思うと、気持ちがとても楽になります。

 

何よりも人間には承認欲求が必要で、この承認欲求を満たすことで、深い安心感や充実感につながるのです。

 

もし家族や友人、さらに彼氏や彼女にカミングアウトできないのであれば、同じパニック障害で悩む方のコミュニティーや、アプリを活用するのも1つの方法です。

 

例えば、パニック障害に効果のあるブレンドハーブを発売するMENT株式会社は、同じ境遇の方が気軽に悩みを相談できるコミュニティーアプリを運営されています。

 

ment.life

 

また僕が大変お世話になった全国にある精神保健福祉センターでは、同じ境遇の仲間が集まり、社会復帰を目指すデイケアプログラムなども行っているところもあります。

 

実は僕もデイケアプログラムに参加していた1人です。ぜひ、これらのコミュニティーを活用してみください。詳しくは、精神保健福祉センターへお電話でお問い合わせください。

 

・精神保健福祉センター(全国)

https://www.mhlw.go.jp/kokoro/support/mhcenter.html


 

過呼吸の対処の仕方 

過呼吸もパニック障害とメカニズムは同様で、自律神経の乱れから生じます。交感神経が働きすぎることで、呼吸が浅くなり、深い呼吸ができなくなります。

 

過呼吸が起きると、大抵の場合30分もしないうちに、落ちつきます。ただそうは言っても、過呼吸になった本人は「息が吸えない」と苦しい思いをしてしまいます。

 

そこで過呼吸になったときの対処法をご紹介します。この方法は呼吸をコントロールすることで、自律神経の乱れを解消するものです。ぜひ参考にしてください。

 

  • 何かをしているときなら、とりあえず安静な姿勢をとる
  • 息を止めて、10数える。その時に息を吸わないように気をつける
  • 10まで数えたら、息を吐き、静かな落ち着いた調子で、自らに「リラックス」と声かけをする。そのとき、必ず鼻で息を吸うこと
  • 「3秒間息を吐いて、3秒間息を吸う」ことを10回、1分間繰り返す。息を吐くたびに「リラックス」と自分自身に声をかける
  • 再び、10秒息を止める
  • 再び3秒息を吐いて、3秒鼻で息を吸う「6秒サイクル」の呼吸を1分間続ける
  • 落ち着くまで①〜⑥を続ける

 出典:「パニック障害と過呼吸」(幻冬舎)

 

記事のまとめ

 パニック障害やパニック発作は、突然やってきます。突然やってくるので、本人からすると、とても恐怖ですよね。

 

ただ、パニック発作も自律神経のバランスが乱れるというきちんとした理由があります。まずは原因をしっかりとつかんで、今後に役立てて頂ければ幸いです。