「お城」の「天守台シリーズ」第46弾は、滋賀県の「大溝城」「水口岡山城」「膳所城」と京都府の「周山城」「丹後田辺城」「勝竜寺城」、そして奈良県の「宇陀松山城」です。

これらのお城の「天守」の写真が少なくて、単独では投稿できなかったので、纏めて紹介いたします。

 

現在多くの「天守台(天守代用の櫓台含む)」が残されていて、更にはその上に復元、復興等の「天守(御三階櫓)」が再建されている場合も多くあります。

 

「天守台」だけがひっそりと残っている場合は、「天守」が取り払われたケースの他にも、江戸時代には機会が有れば「天守」を建築するために「天守台」だけは用意していたケースや、「天守」を建築したいが幕府の目を気にしたり資金面で難しかった場合は、上物は建てず“権威の象徴”として「天守台」だけは築いておくケースもありました。

 

「天守台」は、石垣の場合があったり、土塁上に築かれる場合もありましたし、石垣の場合は「野面積み」「打込接」「切込接」等の加工の仕方や積み方があったり、また武者返しや高石垣或いは数段しかない場合など、非常にバリエーションがあって面白いです。

 

 

大溝城」(滋賀県高島市は、「織田信長」の甥「津田信澄」が「明智光秀」の縄張りで1579年に築城し、「天守」も置かれましたが一国一城の令で廃城となりました。

 

現在は当時の「野面積み」の「天守台」と石段が残ります。

 

「大溝城」の「天守台」

「大溝城」の「天守台」

 

 

水口岡山城」(滋賀県甲賀市)は、「羽柴秀吉」が甲賀の直接支配の為に「中村一氏」に築城させた山城ですが、関ヶ原の戦いの後に廃城となります。

 

現在は、山上の「伝天守」跡は盛り土となっているだけですが、瓦や二段の石垣が発掘されたそうです。

 

「水口岡山城」の「伝天守跡」碑

「水口岡山城」の「伝天守」跡

 

 

 

膳所城」(滋賀県大津市)は、「徳川家康」が1601年に「大津城」を廃城として交通の要所である膳所に築城させ四重の「天守」を始め大城郭として、「戸田一西」を城主としました。その後は譜代大名が要所を抑え統治します。

 

現在は、「琵琶湖」湖畔の「天守」が建っていた場所に「天守閣跡」碑が立つだけです。

 

「膳所城」の「天守閣跡」碑

 

 

 

周山城」(京都市右京区京北周山町)は、1579年に「明智光秀」が丹波支配の拠点であり、今後攻める丹後と京都との中継地点として築城した山城です。「本能寺の変」後の「山崎の合戦」で「光秀」が敗死した後は廃城となりました。

 

現在、山上の「本丸」跡には、盛り土が3個所と凹み部分が3個所、その中は大きな窪みが認められますが、そこが「天守台」跡と推定されています。凹みの3個所が、中央の窪みである穴蔵へ入る入口だったようです。

 

「周山城」の「天守台」跡と「穴藏」跡

「周山城」の「天守台」跡

「周山城」の「天守台」跡

「周山城」の「天守台」跡内の「穴藏」跡

 

丹後田辺城」(京都府舞鶴市)は、丹後経営を「織田信長」から任された「細川藤孝」は、居城の「宮津城」から隠居城として築城したお城で1590年頃完成しました。関ヶ原の戦い後は、「京極高知」が入城してお城の改修整備を行いました。

 

現在、「本丸」跡隅に見られる「天守台」は「野面積み・乱積み」で、築城当初のモノだということですが、「天守」が上がっていたかどうかは不明とのことです。

 

「丹後田辺城」の「天守台」

 

 

 

勝竜寺城」(京都府長岡京市)は、1571年に「細川藤孝」が城主となって二重の堀を掘り、更には1574年に後世の「天守」に相当する二重の建造物「殿主」を持った堅固なお城に改修しました。江戸時代に入り修築が施されましたが、1649年に廃城となりました。

 

現在、「殿主」が建っていたと言われる所は大土塁となっていて十分な高さも誇っていて、再建された模擬建造物群を見下ろしています。

 

「勝竜寺城」の「殿主」イメージ図(現地の解説から)

「勝竜寺城」の「殿主台」跡土塁(南側から)

「勝竜寺城」の「殿主台」跡上り口(北側から)

「勝竜寺城」の「殿主台」跡上

「勝竜寺城」の「殿主台」跡から見下ろす

 

 

 

宇陀松山城」(奈良県宇陀市)は、南北朝時代に「秋山家」が古城山に「秋山城」を築城したのが最初で、1585年に大和国主となった「豊臣秀長」配下の城となり織豊系の近世城郭化が進みます。しかし、1615年に廃城となり、「織田信雄」は「松山陣屋」を居館とします。

 

現在は、「天守曲輪」の周囲を取巻いていた埋もれた石垣が発掘されて一部が目に触れることが出来ます。

 

「宇陀松山城」の「天守台」

 

 

 

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