3/15(水)~17(金)に、「青春18切符」を使用して「お城巡り」に出かけた時のブログ、4城目は続日本100名城の「岩櫃(いわびつ)城」(群馬県吾妻郡東吾妻町)です。

 

私が嘗てから登城したかったお城で、とうとう念願が叶いました。というのも、「真田のお城」というだけでなく、あの正面(南面)から見えている奇岩、怪石で覆われた絶壁の中に、どのように築城しているのが非常に興味がありました。

 

「岩櫃山」の南面

 

「松井田城」を出て約1時間15分程で「岩櫃山」の麓に到着しましたが、その行程では、かなり広範囲な梅林があって梅が丁度見頃を迎えていて、車の窓を開けて走るといい匂いが香ってきます。所々で停車して写真撮影をしました。

 

また、「岩櫃山」が見えてくると、真正面になる場所を選んでは写真を撮りました。憧れていた絶壁の写真を見事に捉える場所もあり大興奮し、益々これから登城する「岩櫃城」に期待を膨らませることが出来ました。

 

「岩櫃山」の南面

「岩櫃山」の南面で東端(右端)が「岩櫃城跡」

 

いままでかなり山道を走ってきて周囲には殆ど店も何も見かけることがありませんでしたが、「岩櫃山・岩櫃城跡入口」に入った途端に、道沿いにロードショップが並び賑やかな道路となりました。

 

奥には、城郭風の立派な建物も見えて、それが「東吾妻町役場」であることが分かりました。11時半も過ぎていましたので、人気のありそうな「おおぎやラーメン」という店に入りまずは腹ごしらえをしました。

 

城郭風の立派な「東吾妻町役場」

 

人気店でしょうか、混んでいてなかなか頼んだ「つけ麵」が出てこなくて時間の浪費に焦りながらの食事となってしまいました。

 

出てくるのが遅かったが美味しかった「つけ麵」

 

「つけ麵」を待つ間、「岩櫃城」の歴史と城主についてパンフレットを読みましたので、ここでご紹介しておきます。

 

築城時期や築城者は不明で、文献で初めて出てくるの名前は南北朝時代(1336~92年)の「吾妻行盛」です。戦国時代の1563年に、「斉藤憲広」が居城していましたが、「武田信玄」の家臣「真田幸綱」によって落城されました。

 

それ以降、「武田氏」「真田氏」の支配地となり、当城は「真田氏」の「上田城」「沼田城」を繋ぐ「真田道」の中間拠点として重要視されますが、「上杉氏」「(後)北条氏」「徳川氏」という巨大勢力に挟まれた拠点でした。

 

「徳川政権」下でも、当城は「真田氏」のお城として使用されましたが、1615年に「一国一城の令」で破却されました。

 

岩櫃城」の縄張りは、「岩櫃山」の中腹東面に築かれ、城域の東端は「番匠坂」、西端は「本丸」から400m程の場所です。「本丸」「二の丸」「中城」を要する要害エリアは、南面の「切沢の谷」と山裾の斜面を自然の要害としています。

 

「縄張り図」(パンフレットに掲載)

「縄張り図」(こちらもパンフレットに掲載)

 

さて、店を出たのが12時20分で、そこから「岩櫃山平沢登山口」の駐車場に着いてスタートしたのが12時35分になりました。

 

「岩櫃山平沢登山口観光案内所」(営業は4月~11月末)

 

登城口には、「三合目」の表示と共に、「熊の目撃情報」が立っていましたので、クマよけベルの消音装置を外して進むことにしました。この城廻り前に、「城友」からクマよけベルをプレゼントされていたのでグッドタイミングでした。

 

「クマ出没地」の注意喚起

 

「竪堀」跡らしい坂道を上がり、折り返してまた上がって行くと山の入口に入ります。山林の中に入ると、山道の両サイドが段々になっているのが分かります。左手に曲がる地点の右手にはかなり上から落ちてくる「竪堀」を見ることができました。

 

「竪堀」跡らしい坂道(上ってきて折り返す)

両脇は段々の曲輪群

「三の曲輪」北側の「竪堀」

 

そしてすぐ右に曲がると、高木の木々が生えていない扇状地のような斜面が現われ、それが「中城」跡であることが碑から分りましたが、何に使用されていたかは不明です。

 

「中城」

 

「中城」跡の扇状地の南西端には赤い「真田丸」の幟が立ち、そこには直線で「中城」沿いに「竪堀」が落ちてきていますが、今からその底を上がって行くことになります。

 

赤い「真田丸」の幟

長い「竪堀」

「中城」から「竪堀」を見下ろす

 

かなりの距離と角度がありましたので息が上がりましたが、最終点が見えたかと思うと少し折れて引続き「竪堀」が続いていました。「中城」は、かなりの角度と広さがあるので雪が積もるとスキー場の様になるでしょう。

 

「竪堀」の折れ

「中城」を上から見おろす

 

「竪堀」を上りきると、「堀」部分は「横堀」となって続きます。

 

「竪堀」から「横堀」に

「横堀」が続くがこの階段を上がると「二の丸(二の曲輪)」へ

上から見おろした「横堀」

 

その先まで沿って進むと、上からかなり広くて深い「竪堀」が落ちてきます。この発進元は、「本丸(一の曲輪)」と「二の丸(二の曲輪)」の間の「堀切」で、それを起点として「横堀」が横たわり「二の丸(二の曲輪)」が切れた所から、一気に「竪堀」に替わってかなり下まで落ちていくようです。

 

中央の「竪堀」

「二の丸(二の曲輪)」から落ちる「竪堀」

「二の丸(二の曲輪)」端は「横堀」(左へ折れると「竪堀」に)

「堀切」から「横堀」で「二の丸(二の曲輪)」端へ

 

その発進元(起点)を見るべく、三角形をした「二の丸(二の曲輪)」へ上がりますと、「堀切」のクッキリとした「V」字が見え、その手前には「横堀」が見られ、クランクした所から斜面に落ちて行ってました。まるで、アトラクションの「急流すべり」の様な溝になっています。

 

「二の丸(二の曲輪)」

「本丸(一の曲輪)」と「二の丸(二の曲輪)」の間の「堀切」

 

「二の丸(二の曲輪)」から「本丸(一の曲輪)」へ上がると、広い敷地の奥の方には「土壇」が見られます。「土壇」上にはそこが「櫓台」であることの表示と、「岩櫃城本丸跡」碑が立っていました。

 

「本丸(一の曲輪)」と奥に「土壇」(櫓台)

「本丸(一の曲輪)」内の「櫓台」

「岩櫃城本丸跡」碑(「櫓台」に立つ)

「本丸(一の曲輪)」からの眺望

「本丸(一の曲輪)」から落ちる「竪堀」

 

「本丸(一の曲輪)」の半分は森に覆われていて、「櫓台」から延びる「土塁」もその先まで築かれています。「土塁」の西端は、「北桝形虎口」跡に繋がり「内桝形」になっています。

 

奥の森林内も「本丸(一の曲輪)」(「櫓台」から)

「本丸(一の曲輪)」北側の「土塁」

「本丸(一の曲輪)」北側の「土塁」西端

「本丸北桝形虎口」跡

 

森に覆われた「本丸」には、「南桝形虎口」の表示が立っていました。ただ、その場所と形が特定できませんでしたが、その南下には「腰曲輪」が拡がっていましたので、そこへの出入りとして設けられたものなんでしょう。

 

「南桝形虎口」の表示(奥に見えるのは「腰曲輪」)

「本丸(一の曲輪)」南下の「腰曲輪」

 

「北桝形虎口」を出た所には、「岩櫃山平沢登山口」から別ルートの登山路「沢通り」に通じる道に出ますが、私は「本丸(一の曲輪)」の西側の「尾根通り」を上がって高さのある土手へ上がって行きました。右奥の岩が剥き出しとなっている土手を上りきると大きな岩が南面にへばりついていました。

 

高い土手を上がります

岩石が至る所にあります

岩石が至る所にあります

岩石が至る所にあります

 

岩と岩の間が切られた様な「岩堀切」も見ることができました。更に尾根を進むと「五合目」の辺りでは先程以上の岩壁が見られます。細い尾根道の左手は断崖絶壁で、木の根元に足を引っかけでもしたら、転げ落ちてしまします。

 

岩の「堀切」?

五合目

岩石が至る所にあります

細い「尾根道」

尾根道から南側の眺望

 

随分歩くと「天狗岩」という岩が立つところまで進んでいましたが、その後の尾根道は一旦岩を下ってまた登って行くという正に登山となりますので、目の先には「岩櫃山」の頂上が見えますが、そこで引き返すことにしました。

 

「天狗岩」

「天狗岩」の西側は岩場に降りてそこから登ることになる

「岩櫃山」の頂上が見えますが・・・断念!

 

戻りは、早く感じて、一気に「本丸(一の曲輪)」まで駆け下り、更に「二の丸(二の曲輪)」下には「三の丸(三の曲輪)」がありますのでそこへ足を踏み入れました。草木が生い茂っていて写真写りは悪いですが、何とか削平地と土塁の写真を残せました。

 

「三の丸(三の曲輪)」

「三の丸(三の曲輪)」から「ニの丸(ニの曲輪)」を見上げる

 

「岩櫃山平沢登山口」まで下山して、「出城」であった「天狗の丸」という台地上が平坦となっている敷地に上がりましたが、広場になっているだけで、遠くに「岩櫃神社」が見えました。

 

「出城」であった「天狗の丸」

「出城」であった「天狗の丸」

 

「岩櫃城駐車場」を13時45分にスタートしましたので、「岩櫃城」は約1時間10分で回遊しました。感想としては、南面(正面)の凄い岩の絶壁による恐怖感を醸し出しているのに比べて、お城の方は長い「竪堀」が3~4本とメインの「堀切」がありましたが、優しい感じがしました。

 

「岩櫃城」(「岩櫃城駐車場」側からの遠景)

 

次は4城目の「名胡桃城」へ向かいます。次回のブログもどうぞよろしくご覧ください。

 

 

 

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