今回は、バセドウ病とは何の関係もない話で、「財布を失くす」という、悲惨な体験をした(というか、目下体験中)の私の、あくまで覚書である。
【大ざっぱな経緯】
X日(紛失当日):
○紛失場所近くの交番に届出。財布には自宅の鍵も入っていたので、家に入ることもできず、マンションの管理会社経由で業者に開錠していただく(開けるだけだったので無料)。
○同日中に、銀行やカード会社に電話してカード類の停止及び再発行手続きを依頼。
X+1日:
○ネットで見つけた業者さんに玄関の鍵(シリンダー)を交換していただく(追記あり)。
○記名定期券の再発行申請
X+2日:
○信用情報機関に、特定記録郵便にて「本人申告」を送付
(参考:キャッシュカード・クレジットカード・健康保険証・運転免許証・マイナンバーカード等紛失時の対処法)。
○記名定期券再発行までの期間に使用する「磁気定期券」受け取り。
◯免許試験場で運転免許証を再交付(再交付申請書用の写真代800円+再交付手数料3,500円)。
※免許証再交付時の本人確認書類は、(保険証も紛失したので)住民票を提示することにした。しかし、市役所で住民票を貰おうにも、(普段、本人確認書類として提示している)免許証も健康保険証も紛失しているため、代わりに写真入り社員証(住所記載なし)プラス公共料金領収書を提示して住民票を貰った。
◯郵便局(本局)に電話。
私:身分証明書を盗まれた可能性がある。第三者が私になりすまして借金などをして、さらに勝手に“転居届”を郵便局へ提出してしまう可能性もあるので、“転居届”が出ても有効にしない方法はないか?転居の予定は全くないので。
郵便局員:転居届そのものは郵送でも出せるので拒めないが、藤娘の地区の郵便局に、“転居届を受理したら現地確認を行うように”と伝えることはできる。
→果たしてどの程度、どの位の期間対応してくれるのかは分からないが、依頼した。
X+3日
☆メインバンクの最寄りの支店に、なりすまし口座開設への対応について相談を行う(詳細は下記)。
○職場に健康保険証再発行願を提出し、「資格証明」の交付を受ける。
◯図書館の利用カード(居住地・在勤地・提携自治体の3枚分)停止依頼の電話をする。居住地や勤務地からかなり遠い場所で紛失したので、悪用の可能性は低いとは思ったが…。
X+5日
○「日本貸金業協会」に、「貸付自粛登録」の書類を郵送(←これを出すと、新たなローンや借金ができなくなるのみならず、既存のローンカード等も使えなくなることが多い、との窓口の方の弁。原則として、登録後3ヵ月経過しないと撤回できない)。
日本貸金業協会 貸付自粛制度
○役所へ赴き、住民票・印鑑証明・課税証明の発行停止依頼(自分自身が取得したい場合は相談が必要。マイナンバーカードがあればコンビニで発行を受けられるから大丈夫かな)。
※職員曰く「発行停止に明確な根拠規定はなく、困っている市民のために運用で行っているもの。1ヶ月が限度で更新はできない」とのこと。
※そこで、1ヵ月の発行停止願いと、情報開示請求(財布紛失から請求日までの住民票・印鑑登録証・課税証明書の発行履歴)を出してきた。
※証明書類の発行記録は一年以上(というか長期間)保存されるようなので、今後も開示請求しようと思えばできる。
○なくしたカードの履歴をネットで確認したら、紛失当日のオートチャージ履歴が一件あり。紛失前に行われたチャージの可能性もあるので、「チャージされた時間や駅は分かるか?」とカード会社に問い合わせたら、「分からない。仮に、オートチャージが紛失後に不正になされたものであっても補償の対象外。電子マネーの不正利用も対象外」との回答。←そもそも、この話はクレジットカード会社というよりPASMO事業者マターだったのかもしれない。
※「補償の対象外」との説明について、改めて自分でPASMOの紛失 のページを読んでみたら、「紛失のお手続きが完了した時点での残額、定期券、オートチャージサービス機能も、再発行したカードに引き継がれます。」との記載あり。なるほど、クレジットカードと違い、あくまで「紛失手続終了」時点の残高しか補償されないのか。知ってたらもっと早く紛失連絡したんだけどなあ。万一、次に財布をなくすことがあったら、記名PASMO機能付きクレジットカードは最優先で止めなければ。
X+8日
○再発行されたPASMO定期券付きクレジットカードが到着
X+10日
○再発行された健康保険証を職場で貰う
X+21日
○再発行されたキャッシュカード(クレジット機能付き)が到着
【☆の詳細】
「免許証 悪用 詐欺」等のワードで検索したところ、こんな情報が出てきた。
振り込め詐欺の口座被害者、救済法が裏目に 別口座も凍結 生活に支障「就職できぬ」「年金入らない」
振り込め詐欺対策 無関係の口座凍結487件 08年以降
振り込め詐欺救済法に基づく公告
「振り込め詐欺 口座凍結」の法律相談
なくした免許証などを使い、悪意の第三者に私名義の銀行口座が開設されてしまったら?
「私名義の口座が知らぬ間に開設される⇒振り込め詐欺等に悪用される⇒私の情報が”振り込め詐欺救済法に基づく公告”に載り、詐欺と無関係な私本来の口座も凍結されてしまう」
という、トンデモない事態も起こり得るらしい。
恐ろしくなったので、「現時点で打てる手はないだろうか」と自分のメインバンクの最寄りの支店(M銀行B支店)へ相談に赴いた(M銀行B支店にも口座はあるが、メイン口座は遠方にあるM銀行A支店で25年以上前に作ったもの)。
私:
○盗まれた運転免許証などを使って勝手に口座が開設され、その口座が振り込め詐欺等に使用された場合、盗まれた当人名義の既存口座が(犯罪に関係なくとも)凍結されてしまうことがあると聞いた。メイン口座が凍結されたら生活できないので、自分が運転免許証や保険証を盗まれたことを、この場で申し立てておきたい(キャッシュカード紛失の電話はしたが、運転免許証等も失くしたことは伝えていないので)。
○この相談を銀行でも記録しておいて欲しい。
銀行員:
(1)詐欺などに使用された口座の名義人が所有する他の口座を凍結するということは確かにあり得る。もちろん、事前に名義人に事情は尋ねるが、その結果、凍結するか否かはケースバーケースなので、「凍結しない」というお約束はできない。
(2)(相談記録を残してほしい、との私の要望に対して)普通、相談内容は残さない。でも、仰る内容を藤娘様の口座があるA支店に伝えることはできます。その内容をどう取り扱うかはA支店次第です。
…正直、“上記の(1)と(2)の説明を同時に言えちゃうってどうなのよ”、とも思ったが、実際、何か起きてからでなければ対処のしようがないということか。仕方ないので(効力があるか否かは相当怪しいが)、B支店からA支店への伝達をお願いして辞去した。
※実際のやり取りはもちろんこんなに単純なものではなく、銀行滞在時間は約1時間だった。
【余談】
…紛失後に行うべきことを、ある程度終えた(かどうかわからないけど)今、思うことあれこれ
◯オリコに散々待たされる
・警察への届け出後、大急ぎでタブレットで電話番号を検索し、銀行とクレジットカード会社へ順次カード紛失の電話をかけた。会社によって、その際の電話番号はフリーダイヤル(0120)だったりナビダイヤル(0570)だったり、普通回線だったりと様々。
まあ有料でも構わないんだけど、携帯からの連絡にナビダイヤルを使っているオリコには閉口した!
何せ、オペレーターに繋がるまで、延々40分以上(有料なのに)保留音を聞かされ続けた。痺れを切らして「オリコは最後に電話しよう」と決め、他社全てに電話を終え、自宅の鍵の解錠も終わって家に入った深夜0時過ぎ、三度目の電話を固定電話から掛けてようやく繋がった。
家に入れず、管理会社や鍵屋さんと連絡をとっている最中に携帯の充電が落ち、同じマンションの友達の携帯を借りる羽目になったのは、オリコのせいに他ならない。今思えば、クレジットカードには普通保険が効くのだから、もっと早く割り切ってオリコは後回しにすれば良かったんだよね。
とにかく、もう一生分の「そよ風の誘惑(オリコの保留音)」を聞いたので、二度と聞きたくない。聞いたら免許紛失の悪夢を思い出すこと間違いなしだ。
○Tポイントが付帯するクレジットカードは再発行に時間がかかる?
「Tポイントプラス」がついたオリコのカードも失くした。連絡後に会社から送られてきた紛失届けをすぐに返送したのに、紛失から1ヶ月待っても届かない。「郵便事故で紛失届が届いていないのでは?」と心配になって電話してみたら、「(電話した日の)一週間後に発送予定」との由。紛失から約40日後の再発行である。失くした財布には、もう一枚オリコカードが入っていたのだが、こちらは10日ほどで再発行された。すると、この遅さはオリコというよりTポイントが付帯する故なのだろうか。
◯免許再交付時の写真について
運転免許再交付に当たっては、申請書に貼付する写真が必要とのこと。てっきりこれが再交付される免許証にも貼られると勘違いしていたのだが、試験場へ行ったら、免許証用の写真は普通の交付と同様に試験場で撮るのであった(当然ですよね)。
お蔭で、化粧もしていないぼやけ顔で、あと4年使用する免許証を作ってしまったことを若干後悔している。
そういえば、失くしてしまった免許証の写真は、バセドウ病の影響で最も痩せていた頃に撮影した唯一の写真だったのだが、馬鹿な私が紛失してしまったお蔭で、「確かに私は痩せていた」ことの証拠が失われてしまったことになる。
◯財布をなくした人って意外に多い
職場で、「財布失くしちゃって…」と話したら、いるわいるわ、「私も失くしたことあるよ」と言い出す人が何人も。
私が知らなかっただけで、皆さん、案外経験してるんだなあ…(まるで甲状腺疾患のよう)。
◯財布に何を入れているか、ちゃんと把握しておかないと…
鍵屋さんの弁ではないが、私は、キャッシュカードやクレジットカードはもちろん、免許証、保険証、家の鍵までオールインワンみたいに財布に入れて生活していた。
確かに「財布さえ持って歩けば大抵の用は足りる」という状態は楽ではあるけれど、落とすと本当に大事になってしまうんだな。
「財布を落としたら相当ヤバイな」と思いつつ、便利なので改善しなかった私は大馬鹿者だった。
それから、(当たり前のことだけど)財布の中に何が入っているか、常に把握しておくこと、使わないカード類を漫然と財布に入れておかないことを徹底しようと思った。
使わないけど解約もしていないカード類も、この際整理しようかな…。
○鍵(シリンダー)の交換は意外に簡単だった。
鍵を失くしたため、慌てて業者さんに鍵交換を依頼したことをきっかけに、鍵に関心を抱いて調べてみた。すると、我が家の古い鍵は今どきの空き巣の手口に弱いことが判ったため、今更だけど対策用の部品や新型のサムターンを買って自分で取り付けてみたところ、実に簡単。5分でできた。これなら、シリンダー交換もセルフで安くできただろうな…。非常時ではあったけれど、ちょっと悔しい。
○みずほ銀行のキャッシュカード、再発行が遅い。
みずほ銀行の「クレジット機能付きキャッシュカード」が再発行されて届くまで三週間かかった(クレジット機能がなければもっと早いらしいが)。再発行されるまでの間にボーナスも出たため、一年で最も沢山のお金が口座にある時期なのに、手元には現金がないという困った状況に。もちろん、(月に数回までなら手数料もかからないので)みずほ銀行から、紛失していない他行の口座へ振り込めば、他行経由でお金を下ろすことは可能なのだけど、あまりそれもしなかったので、三週間というもの結構金欠だった。
ただ、昨今は現金がなくてもかなり生活できるようで、さほど不便を感じないのよね。キャッシュレス化の恩恵を感じる三週間だった。