さて、京都一周トレイル最終日。

10日間(縦走日は実質8日)GW関西山歩き行脚の最終日でもあります。

 

5時前にテント場を撤収でき、まずはひたすらに下界へ降りていく。

この日は基本、京都市街東部を北から南下していくルートとなり、そんな中で若干、京都市街地に差し掛かるのがこの銀閣寺近辺の観光エリア。

哲学の道も少々コースの中に組み込まれています。

狙ったスケジュールではないが、早朝で良かった…

汗だく・土埃まみれでリュック背負っている奴が、観光客でごった返すここら辺を真昼間に歩いていたらさぞかし大変!

 

カーブした先でもしばらく続いていた舗装路はやがて山道に変わり、まずまずの登りを味わされます。

そして辿り着いた爽やかな朝の光景。

正規ルートの大文字山四つ辻から少し脚を伸ばし、大文字山の展望エリアまで来た訳です。

更にその先に火床の場所があるのですが、片道30分くらい追加されそうなコース外ルートに時間を割く余裕は無かったです(笑)。

 

またまた下って七福思案処という分岐路スポットに。

先ほどの道のように哲学と関係有るのかな~などと勝手に思案。

ここまでの高低図が以下で、中央の低地が哲学の道近辺。その後の大文字山はやはりそこそこの登りでした。

 

この階段を下ると日向大神宮の前に出て、再び市街地となります。

今度は蹴上インクライン(貨物電車の線路跡)のある ねじりまんぼ の下などもくぐる(一応)観光ルート。

哲学の道→インクラインは普通に市街地を歩けば2km程度の距離なのですが、わざわざ大文字山を通って行け、という親切な?コース設定なのでしょうね(笑)。

 

大通り(三条通)のサワリまでコースに入っていて、幸いな事にローソンが目に留まったが、何と店前に飲食用のテーブルまで出ている。これを利用しないテは無い!

二日間、ひたすらおにぎりばかり食べてたので、滅多に食べないコンビニ弁当で至福?の朝食。ここでも地図を広げて行先を確認する時間が取れ、まるでウルトラマラソン大会のエイドステーションに立ち寄った時の様なひと時でした。

休憩後、ローソンの道路向かいが粟田神社になっていて、ここの境内を進んで行きます。

突き抜けた先の通り沿いに東山山頂公園の展望広場。ここは普通に車でも来れる。

この高台のすぐ下に清水寺や八坂神社がある位置関係です。

 

国道1号線が見えてきました。ここは道路下のトンネル歩道を歩いて反対側に抜ける造りになっています。

右手の景色を見ながら伏見方面へ進んでいるところ。

出た~、苦手な住宅街。ひたすら曲がり処の標識を見落とさない様に歩きます。

GWともなると晴天時の紫外線は夏場並みで喉も殊更渇くのですが、自販機に恵まれるアドバンテージは有ります。

 

仏閣や霊廟が並ぶ道になっていましたが、気が付くと伏見神社の境内に突入していて、この先、幾重もの鳥居が並ぶ参道になっていきます。

そうこうして、休憩処となっている四ツ辻に。高台からの眺めを多くの人が満喫していました。

既に結構な人出で、その先も無数の鳥居だらけの参道を進み三ツ辻(三叉路)に出くわす。ほんの一瞬、人が途切れて写真が撮れた。

稲荷山中腹一帯が境内で、勝手の分らぬ参道歩きでしたが幾つかの由緒ある碑に出会いつつ奥社に辿り着き、冷やし飴を頂きます。いにしえの京の先人様達を癒し続けたこの逸品…

ほど良い甘味と共に、生姜味で精気が注入される~!

 

この奥社から伏見稲荷駅への下り階段を進むと千本鳥居が連なる名物ポイントとなるのですが、そこはトレイルコース外。やはり人でごった返す中を行って帰って…をする気力は有りません。

 

ただこの京都トレイルは、解釈によってはここで降りていく伏見駅がスタート/ゴール地点。

また、一昨日自分がスタートした上桂駅でなく、嵐山が逆側の発着点…と扱っている向きもある様で、登山情報サイトなどで散見される総歩行距離の差異はそれに起因するものと思われます。

 

とりあえず、ここまでの高低図は以下。厳しめのアップダウンからは解放されている感じです。

 

さて、先ほどの奥社からは更に奥に行く人っ気の無い道を、続きとして進むことになります。ここから自分が目指している終着点迄は 深草トレイル という名称が付いています。

狭い石畳の道に ○○の滝 と呼ばれるスポットが点在しています。滝と言っても参拝処に聖水が湧き出ている処、と言えば良いでしょうか。

コの字型の迂回的コースを辿っている様で、地図を頼りにしてもちょっと道迷い加減…

トレランやサイクリスト達が目に付くエリアでもありました。

 

またまた住宅街に入って、名神高速道路が見えてきました。

ここも下をくぐります。

 

最後の一山、大岩神社に入っていきます。

鬱蒼とした竹林の道。時々竹が自然に倒れる キィーッ、コトン という心地良い音が響く地帯です。

粛々と登って行ったら明るい場所に出れました。

そこは、京都市街だけではなく、別方向の大阪の高層ビル群も確認できる位の広角な見晴らしの場所でした。最終盤にご褒美を貰ったという事でしょう。

その先、またまた住宅街を進んで見えてくる丘陵地帯はー?

伏見北堀公園内に入ります。

南北に横長になっている公園ですが、反対側に向かって園内を歩いていけば伏見桃山城も隣接する敷地内なのだろうと見通していました。

案の定、お城まで着いた以降は以前歩いた事のある道を通ってゴールとなるので、ここでようやく完歩を確信。

 

隣接する明治天皇御陵に参拝。無事息災で行脚が終了できたのも、たくさんの神様に見届けられてきたからこそ、との想いです。

恐れ乍ら、有終の美としてこの階段を下らさせて頂きました。

 

京都トレイルの最後の標・伏見桃山駅に到着。もうすぐ日没時間、24時間テレビのマラソンの様にギリギリでの完歩。あっ、わざと途中で時間調整した訳でないですよ(笑)。

 

最終区間、引用元(五百円で買ったトレイル用の地図)がそうだったのでこれまでと逆方向(右→左)の高低図になります。更に緩やかになったのにも救われた想い…

 

伏見の商店街でお洒落なお酒セットを記念に購入。

つい1時間ほど前までは、この伏見銘酒のキモ・伏流水の源となる丘陵地帯を歩いていた訳です。

 

後は…、入浴してくたびれまくっている筈の体を癒したい。

という事で数駅先の竹田駅から徒歩圏内のスーパー銭湯・力の湯へ。

 

通りの向かい側に佇む目的地が、黄昏に染まる~

露天エリアにタタミの寝床が有り、湯船で或る程度ほぐした後の体幹ストレッチに適した処でした。

食事処では軽くセルフ祝勝会! マイルドなルーにちょっとカツが柔らか過ぎな印象でしたが。

 

 

この三日間を総括すると、概算で

総距離:初日28.1km+二日目24.0km+三日目32.9m=85.0km

総歩行時間:初日9h54m+二日目11h07m+三日目12h04m=33h05m

 

通常の山歩きとは異なり観光地・市街地・集落などの舗装道路も沢山歩くルートでした。

地図で随所にあってそれぞれに識別番号が振られた京都トレイルの碑を辿っていく様は大規模オリエンテーリング、と言っても良いでしょう。

 

特記事項は、ひたすら喉が乾いた晴天&空気の乾き具合で、自販機のドリンクを見つける度に飲んでいた事。GW前半の時の様な重いザックを背負った時の肩の痛みや、例年春先までの持病・下肢のしびれも出なくて済みました。

靴を新しいものにしたのも大正解だったと思います。

ちなみに、このトレイルは実際は1周ではなくて、残りを繋ぐ下図の黄緑の区間は何時か歩く価値有るかも?

 

<当日の行程>
テント泊地4:56→5:03掛橋石鳥居→5:45瓜生山→6:10北白川大山祇神社→6:21北白川仕伏町バス停→6:33哲学の道→8:04大文字山8:10→8:47七福思案処→9:05日向大神宮→9:21ねじりまんぼ(≒蹴上インクライン)→9:32ローソン東山三条神宮道店(朝食休憩)9:54→9:57粟田神社→10:29東山山頂公園展望台→11:10国道1号線(ガード下通過)→12:03今熊野観音寺→12:07泉涌寺12:40伏見稲荷四ツ辻12:54→13:21奥社→13:49弘法ヶ滝→13:44青木ヶ滝→13:52白菊の滝→14:28名神高速道路(ガード下通過)→15:10大岩山展望所15:19→15:41伏見北堀公園→16:02伏見桃山城→16:22伏見桃山陵→17:00伏見桃山駅

 

 

いつしか関西行脚に惹かれる様になり、このGW10日間用に練った 自分史上最大の作戦 に何とか挑む事ができました。

初日と三日目以外は晴天に恵まれ、緑字の当初の予定から変更した部分は赤字で書き足していますが、まあ、9割方は計画通りにこなせた満足感が有ります。

 

4/29(祝) 大阪街ブラ・金剛山山頂泊 → 街ブラ取り止め、ダイトレ歩きに少し着手
4/30(土) ダイトレ後半(金剛山以西)
5/1(日) 熊野古道小辺路①
5/2(月) 熊野古道小辺路②
5/3(祝) 熊野古道小辺路③
5/4(祝) 熊野古道 那智神社まで
→ いわゆる大雲・小雲取越歩きは中止しバスのアクセスで那智散策
5/5(祝) 予備(調整)日 → 和歌山市内チャリ徘徊
5/6(金) 京都トレイル①
5/7(土) 京都トレイル②
5/8(日) 京都トレイル③

 

10日間を通しても体調崩すこともなかったし、俺も満更でもない! と自画自賛。

ただ、東京帰還後に引き摺ったダメージとして、足裏に出来たマメのせいで数日ほど日常歩行が厳しかったのが、今となっては感慨深いです。

 

もう金輪際、斯様な行動計画は立てるものかという気持ちも、喉元過ぎれば何とやら、になっちゃったりして…

 

京都トレイル二日目が始まります。
おNEWのテントがちゃんと畳めるが不安であったが、何とか大丈夫でした。

 

出発は5:20。砂防ダムの端がねぐらだったこともあって、水は十分ゴクゴクしています。


のっけから登りが続き汗が出ます。この向山まで登って、日の出と京の街を眺めることが出来ました。ここもテント泊地候補だったが、水場が有る所の方が断然良いですよね。


意味深な語源と思われる夜泣峠を通過します。


その後、下り道となり、舗装道路に出ると線路に遭遇(叡山電車鞍馬線)。

守谷神社・富士神社が仲良く並ぶ踏切を越え、振り返った一コマです。この地点だと二ノ瀬駅が最寄り駅。


しばらくは線路に並行した鞍馬街道がトレイルのコースとなります。

チェリオの自販機でエネルギードリンクを一杯! シャキッとしました~


このプランを練っていた際は、貴船神社・鞍馬寺等にも寄りながら歩くものだと思っていたが、そんな余裕は無い事が実感でき、入り口前を素通りするのみでした(笑)。

貴船の川床料理のあるエリアも覗きたかったもんだが、前日の高雄で類似のものが味わえたのは救い。


但しその先の、まだ人っ気の無い鞍馬駅舎では少々休憩を取らさせて頂きました。ここでも自販機のジュースにありつく。

 

その後、薬王坂という山道に入ります。継ぎはぎの高低図でお恥ずかしい限りですが、左→右に進んでおり、向山を下りてから右端のピークまでの登りがその坂です。


その先でミニ・リゾート地の様な風景に出会いました。

静原という地名で、昔は賑やかだったが今は廃墟風…というエリアの様でした。


何年も使ってない様な子供用ソリが転がっていたり、更地になって久しそうな所なども。

 

そんな舗装された道を降りていくと集落に入りました。

随所で政党ポスターを見かけるのですが、この京都では前原誠二の人気は根強いのだろうな、と。


静原神社で参拝。隣接する公園でトイレ・水を使わせて頂きました。

時は田植え作業の時期。ありがとうございますとしか言いようが無い。

 

静原を後にすると大原エリアに入ります。こちらは伝統の赤紫蘇の畑地帯。柴漬け食材の本拠なのですね。近隣種と交配せぬ様、注意して管理しているとの案内板も有りました。

ここら辺はクネクネ曲がるコース取りなので、慎重に標識を辿っていきます。幾つか小川が流れていて橋を渡るのか否か、も間違えないようにしないと。


団体で歩くグループ数組ともすれ違ったが、戸寺町バス停が近くにあって、その利用者達だったのだろうと思います。

大原三千院も近くなのですが、当然ながらそこには寄らず、目の前のバス通りを渡って引き続き直進です。

 

山道に続く先は、旧若狭街道(鯖街道)の一端にになっていました。

標高800mの比叡山を通過しなければならないので、こうした登りが続くのはカルマとして割り切ります!


目標地点であった仰木峠は重要な分岐路。燃料補給も含めある程度の休憩時間をここで取るつもりでいました。

ザックを降ろし、何となく人が行きそうもない所を覗きにいくと…


絶景かなー!

ここは俺だけの空間だー 誰にも邪魔させないぞー

今回の京都トレイルで一番に期待していたのはこの琵琶湖を眺望する光景。琵琶湖大橋もズームアップして味わえました。

コース外だし、この場所に行き着く人は殆ど居ないと思われます。

 

ここら辺りの標識は何か京都トレイルのとは違うなー、と思っていたら…


そっかー、関西山歩きがマイブームになっている身としては、滋賀県のトレイルも命題にしなければならないのだな…

この先検討しよう。

 

さてさて水井山手前の分岐路、穏やかな道が続くと思っていたが…

この山頂を通過した時の上り下りは急すぎでした(下図、右端をご参照)。

その先の横高山も山頂過ぎてから、こんな崖を下るのかーってな案配で。

 

比叡山山頂エリアが見えてきますが、また登りが待っているんかい?

と、覚悟はしているが、アップダウンはあまりない区間が続き、比叡山スカイラインとも時々交わります。

 

ようやく、比叡山延暦寺の境内に到着した様です。すぐ目に付いた蛇口の水にウマ~ッ、を感じました!

このトレイルでは、延暦寺のメインとなる東塔ではなく、西塔エリアのみがルート上となっています。14時過ぎに到着で、一応このエリアのほとんどの施設をチラ見散策する時間を取りました。

 

どうやら比叡山の山頂は巻くように道が整備されており、それ以上の登りは無しで済み、ケーブル比叡駅方面に向かいます。

駅界隈の広場も眺望スポットになっており、ささやかなお遊びモノもありました。

このテーブルで地図拡げ、これから先の一人作戦会議。明朝に京都市街にチョコッと入るが迷わぬ様に、それから本日はどこでテントを貼るか、の二点を主に気にしているところです。

只今標高700m。なるべく低い所まで下りてねぐらを設けたい。

歩行再開して下っていくと右手側に市街地側が時折見える。真ん中へんのモコモコな丘陵地帯は宝ヶ池(≒京都国際会館)あたりでしょうか。

 

この先下っていく中で通過するスポットでは水飲対陣跡碑などがあり、テント張れそうな場所ではあったが、あと少し先に(特にスポットではないが)手持ち地図上で小さな沢と交差するポイントがあって、気になっていた。

 

そこまで降りてみると、案の定…

これは(前日同様の)適地としか言い様が無いですね! 

 

下図(またまた継ぎはぎでスミマセン)右端が、石鳥居という目印スポットで、その手前・京都トレイルの標識でいうと東山68~69番の間の沢の処、となります。


この図に付記されている距離表示を足し算して当日の歩行距離が確認できるのですが、本日の達成距離は(昨日よりは少し短く)24㎞ほど。

残りは30㎞程度。何とかゴールできそう…なのか、何らかのアクシデントに見舞われてしまうのか、引き続き予断を許さない状況です。
 

<当日の行程>

山幸橋5:20→6:09向山→6:33夜泣峠→7:11貴船神社入口→7:32鞍馬駅7:44→8:10薬王坂→8:45静原神社→9:24江文峠→9:59戸寺バス停(付近)→11:08仰木峠11:47→12:32水井山→12:57横高山→13:16玉体杉→14:02延暦寺西塔エリア→15:08ケーブル延暦寺駅15:40→16:10水飲対陣跡碑→16:27テント泊地(石鳥居手前の沢辺)

 

 

1時過ぎに一旦、目が覚めたのですが、まずまずの暖かさでしたね。今回のGW行脚では野宿っぽい就眠場所が多かったが、そういう場所で寒さを感じなかった点は斬新だったかも。


そんな夜半にも、時折、鈴の音が近付いてはヘッドライトの灯りと共に通り過ぎて行く様子が伝わってきたものです。夜間に歩いている人もそこそこ居るのですね

しばらく書きサボりしていましたが、GW関西歩きの続きです。

しかもこれは本年ではなく去年(2022年)の話で、5月6日(金)~の三日間の京都一周トレイルチャレンジとなります。

 

当地の京都一周トレイル会様が整備して下さっているルートで、累積標高約4500m、距離約85kmのロングコース。前日の和歌山市散策から、夕方に大阪経由で京都駅に到着。まずは、駅構内の観光案内所で所定の地図を入手しました。

拡げると50㎝大の地図で、各ブロックごとに分けられたものが一つ5百円(×4)とそこそこのお値段。まあ整備協力金と考えれば高いとも言えない。

 

まだコロナ禍真っ只中の時分、河原町のネットカフェ(GWにしてガラ空きでラッキー!)で一晩過ごし、このトレイルで不要な荷物はコインロッカーに収めて出発。阪急線京都河原町5:17→上桂駅5:43着、だったかな。


この上桂駅を降りても、特に京都トレイルのスタート地点だとかいう案内も無く、のっけから行先方向確認でキョロキョロ模索。


序盤に遭遇したセブンイレブンでおにぎりを15個ほど調達できた。多分この先のルートでコンビニと出会う事は無いので非常に有難い処に立地してくれたモンだと思う。

この時も縦走途上でのテント泊を想定。また、何らかのアクシデントが有っても、途中幾つかの地点からバスなど公共交通機関で一旦市内に戻って来れる安心ルートだとも思ってもいる訳ですが。

 

苦手な住宅街でも、どこを曲がるのが正解なのか、再びキョロキョロ…(苦笑)

早速現れたのが世界遺産の苔寺(西芳寺)。観光公害回避で入場は事前申込制になっている様です。尤もこうした施設に寄って道草喰っては三日間でのゴールが覚束ないスケジュールなのです。

その先は静かな竹林を含む小道で、チョロチョロ流れる小川づたいを、カエルさんのゲゴゲコ音を耳にしながら進んで行く。

 

そして遂に山道に突入。

予想外のきつい登りの末、松尾山頂上へ。この頂上界隈ではちょっとしたエリアを周回するルートを歩かされる羽目になりました。


上写真の標がこのトレイルルートの目印で、市街地・山中問わず随所に建てられているもの。手持ちの地図と照合しながら歩き続けるのです。
 

下山する方向に進むと別の住宅街に入り、川がお出まし。

そこはもはや我が国を代表する観光地と言って過言でない嵐山エリア! 

 

渡月橋も通って左折すると嵐山公園亀山地区に入って行きます。

この公園内で初めて次の標識/矢印を見落としかけたが、トロッコ電車の見晴らし台に来れた。

 

竹林の径(みち)を通り過ぎると物静かな料亭や寺院が散在する落ち着きある世界に。こういうところも京都の奥ゆかしさなのでしょう。

風致地区・嵯峨鳥居本の街並みに続きます。 

案内板には「古くから歴史と文学に彩られた名所として親しまれてきた」「農村的景観と都会的景観が共存」などの解説がありました。

 

舗装道路歩きがかなり多い訳ですが、うねった坂を上ると、高架道路の下をくぐる所も。

落合橋を過ぎると、川べりを歩くことになります。

四万十川あたりで沈下橋と呼ばれるものは、当地では潜没橋と呼ぶ様です。

この小さな川沿いルートは米買道と名付けられており、看板に

丹波ー京都を結ぶ主要道路の一村人の生活物資を運ぶための大切な道であった

との記載がありました。

疲れ加減の身体に、マイナスイオン+“凉”を感じさせてくれる貴重な箇所でした。

 

清滝地区を通ります。

斯様な所に千葉真一道場JAC(ジャパンアクションクラブ)の俳優養成所跡地。

この辺り迄で下記の様な高低図(左→右に進んでいます)。序盤の松尾山が突出し、先ほどの高架橋下が若干のピークという状況。

 

高雄エリアに入った様で、川床料理のお店が並んでいます。

まだ営業開始時間前・道草採る余裕なし・お値段も張る…等で立ち寄る要素は皆無な訳でしたが(笑)、負け惜しみ…?に、休憩用のあずま屋を見つけて俺なりの川床食事(ウ~ン、苦し過ぎ!)を味わったのでした。

 

ちなみに…この時、酒に酔った様な親父さんがとても声の通るガナり声を立てて、遠くの相手先に物言いを立て続けていました。

直接事態を伺いにいける状況でもなく、MY川床料理を終えて出発しようとしている最中に、お尋ね者の人が戻ってきた様で、どうやらガナり立ての人が管理する駐車場に無断駐車をしていた状況と把握しました。

駐車した人は早くそこを出発したい申し出だったが、管理者さんと問答を繰り返していてままならない…、そんな状況と見受けられました。

 

ガナリ親父さんのガラの悪さがその場に居合わせた人達にインプットされてしまう要素は有るでしょうが、多分この人の主張の方が正当であり、駐車場所のルールをちゃんと確認して停めなければいけないな、と改めて感じさせられた出来事でした。


白雲橋を渡った先で山道に入ります。

沢ノ池はテント泊地場候補だったが、お昼時の時間帯に着いてしまった。

この池あたりは下図の後半部分で、標高は400m近く。舗装道路と別れてから結構登ったんですね。

兎に角、夕方近くにテント張れる処を模索しながら、先に進みましょう!

 

京見山荘という6畳一間程度の小さな建物が見えてきました。この先は道が二手に分かれているが、どっちを通っても程なくして合流する様でした。

”京見”という土地名だけに、京の市街地が臨める箇所が有りました。

 

舗装道路に出たり、山道に入ったりを繰り返す中、14時半を廻ったところ。

進入OKのフェンスに突入です。

 

頭の中は何処でテント張ろうか…、で一杯。
おお、フラットな適地か! と思った箇所に出くわしたがそこは耕作地帯で、作業している人が一人…。

チェッ、ここは無理だ。

 

その後下りに差し掛かるが、これでもか!という位に倒木だらけの酷道エリアに入ってうんざり。


ようやくそこを脱出すると舗装道路に出れて、一つの当たり所としていた山幸橋に到着。

橋を渡ると関西電力 洛北発電所の施設が有り。

時間的にもう少し先に行くか迷ったが、橋の少し先で適地発見、砂防ダム端のコンクリ上にピタッとテントを張ることが出来ました。

実は、このテントは今回のGW行脚用にワークマンで数千円で購入した代物。

GW前~中盤のダイトレ・熊野古道でデビューする出番も、設営練習の機会もなく、ここでぶっつけ本番で組み立てられた事にひと安堵でした。

 

水力発電施設の界隈なので、水は存分だし、数日前の標高1,000mの山小屋の寒さを思い知らされた身からすると、標高130mの此処は見事な適地なのでした。

 

下記高低図の終盤の下りが鬼門だった倒木地帯。そこを過ぎた平地で一晩明かす訳です。付近の舗装道路を少し歩けば集落、という安心感を持てる場所でもありました。

 

この記事書いてる際に改めて計算したところ、この初日は28.1kmの歩行距離。

当時の肌感覚でも大体全行程の3分の1位来れた認識で、最終日夕方ギリギリ達成できるかどうかの状態という危機感は抱いてました。

明日は標高高い比叡山を登らねばならず、頑張って貯金を作るイメージなど全く湧かないし…


<当日の行程>
上桂駅5:43→6:09西芳寺(苔寺)→7:14松尾山→7:49阪急嵐山駅→7:55渡月橋→8:06嵐山公園亀山地区→8:20展望台→8:26竹林の道→8:38小倉山二尊院→8:52嵯峨鳥居本伝統的建物保存地区→9:30落合橋→9:33下清滝橋(潜没橋)→(金鈴峡)→10:11渡猿橋(≒ケーブル清滝川駅跡)→11:09高雄(≒川床料理エリア)11:28→11:39白雲橋(≒槙ノ尾バス停)→12:33仏栗峠→12:39沢ノ池→12:55上ノ水峠→13:38京見山荘→13:56京見峠→14:04氷室分れ→14:26氷室神社→14:41小峠→15:37山幸橋(テント泊)

 

 

テント内では、行動記のメモを書き始めた途端に眠りに落ちてしまう。

夜中に寒さを感じたが、人目から外れた道路外にして不思議と3時辺りでは寝袋から出ても寒くないくらいの体感温度になっていました。

18時過ぎ~翌3時まで、テントでこれだけ睡眠取れたのは初めてかも。