Valley Hi! / Valley Hi! 台湾インディーズ名盤
本日紹介は、新進気鋭のロックバンド・Valley Hi!の1st EP【Valley Hi!】です。
初期のNEU!やCAN、またはTelevisionの
Valley Hi!の1st EP【Valley Hi!】
2. Rainy Night
3. Star
4. Doors
2019年12月14日 自主レーベルより発売
レコーディングは、かの有名な玉成戲院錄音室です
●Valley Hi!とは、
2016年にPTT(台湾のネット掲示板)のメンバー募集で集まった李展旭(Gt/Vo)、黃致皓(Ba)、張之萓(Dr)により結成された3人組のロックバンドで、今時珍しいPOPかつグルーヴ重視のクラウトロック系バンドです。
NEU!の1stや初期GURU GURUに影響を受けた反復するリフと、60年代後期サイケポップ的な浮遊感のある柔らかいメロディで特長で、70's NY PUNKの雰囲気も感じさせます。
EPの4曲目【Doors】、曲の冒頭からディレイやフェイザー等の空間系エフェクターを多用していますが、轟音やノイズで畳みかけたりせず、しっかりとグルーヴを作ろうという意思が感じられます。
また、サイケデリックロックを基調とするジャム要素の強いバンドは往々にして、単調でオナニーみたいなアドリブを延々と続け聞く人に退屈させることが少なくないですが、彼らの場合は楽曲がPOPであることに加え、やたらタムを乱れ打つドラムや、時にファンキーなカッティングをするギターがスリリングで、聞いていて飽きがきません。
EPの3曲目【Star】は、オリエンタル感のあるリフと8ビートの疾走感がThe ByrdsのEight Miles Highのような60年代サイケの雰囲気を出しています。
ほとんどの楽曲が10分近い長尺ですが、ライブを観ていても途中で演奏が適当になったりすることはないので、しっかり構成を決めてやっていることが伺えます。
このEPが発売される前から台湾のバンド界隈では
「む、あいつら結構カッコいいじゃないか、、」
と話題になっていたのですが、一般的な人気はまだほとんど無いです。
以前たまたま肥頭音樂(練習スタジオ)で彼らに遭遇した際、歌謡っぽい曲を試してみたりしていて、色々試行錯誤している様子は感じられましたが、今のままでも十分にかっこいいし、同系統(?)のバンド(COLD DEWとか)の人気が出始めているので、彼らも何かのきっかけでドンと人気が出て欲しいものです。
日本のAMAZONで800円で売ってます。
私がTHE WALLのレコ初ライブで買った時より安いぞ!
更に2021年7月28日に10inchカラービニールでBIG ROMANTIC RECORDS(月見ル君ヲ思フが展開しているレーベル)より再発されました。
こちらはアナログ化に伴いピースミュージックの中村宗一郎氏が再マスタリング、日本語訳詞もついてくるそうです。
日本でプロモーションされることで人気に火がついて欲しいですね!