難化した共通テスト | 「国語教室 Hey Ho」安藤友里のブログ

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「国語教室 Hey Ho」代表の安藤が、思ったこと・考えたことを綴ります。「文章力をつける」教室を開いているのだから、自分も文章を鍛えないと、と思って書いてます。

昨日、共通テストの平均点が発表されていました。

 

制度が変わった2年目は難化しがちだと言われてはいたものの

ほとんど全ての科目で、予想以上に平均点が下がっていましたねあせる

 

国語に関しては何が難しかったのか。

個人的意見ですが、実際に問題を解いてみた印象を書いておきます。

 

平均点が下がった一番の原因は

読まなければいけない文章量の多さだと思います。

例えば、1⃣評論文は2つの文章が提示されており、

その2つについての「メモ」もあります。

そのメモに記すべきことを問う小問に答えるには、

さらに長い選択肢を読まなければいけません。

また、漢字も5問中2問は新しい形式で

どんな意味でその漢字が使われた熟語なのかを

分かっておく必要がありました。

 

問われている漢字や、内容自体は簡易です。

2⃣小説を含め、他の問題も、文章の内容を理解しながら読めていれば

迷う選択肢・引っかかってしまいそうな選択肢はほとんどありません。

小説では、毎年出ていた語句の意味を問う問題がなくなりました。

この問題は、文脈を読み取るよりも、その語句の辞書的意味に忠実な答えが正解でした。

それがなくなったことも、「知っていること」より「読み取り考えること」に

重きをおいている証拠だといえるでしょう。

 

設問数は減っても、その分配点が高くなるのだから

1問間違えたときの失点も大きいわけです。

つまり、知っていれば取れた2点、3点が無くなった……。

これも平均点が下がった要因の一つだと思います。

 

古典分野も読む量が多い(面倒くさい汗)と感じました。

3⃣古文も2種類、4⃣漢文は漢文と漢詩、

さらに古文では2種類の文についての対話まで出てきます。

それらをすべて読んだ上で、今度は選択肢をじっくり読まなければなりません。

こちらも、それほど悩む問題はないと思うのですが

段階を追って解かなければならない面倒さや、時間的な焦りで

点数を伸ばせなかった受験生もいたのではないでしょうか。

 

漢文でも、知識は「そこそこ」で正解できると感じた問題がありました。

漢詩の一語が空欄になっている穴埋め問題です。

押韻・聯(れん)・詩の形式(絶句か律詩か)が混ざった選択肢なのですが

全てを知らなくても答えは選べます。

むしろ「香」の音読み・訓読みが分かれば大丈夫。

もちろん句形や漢字の意味など、

基本的な知識を問う問題もしっかりあるのですが。

 

そう考えると「難化」というのは知識レベルの意味ではなく

「手間がかかる」「時間がかかる」

「自分で思考を組み立て判断する必要がある」

そんなしんどさを意味していると思います。

他でも言われていると思いますが、

要するに情報処理能力が測られている感じがしました。

 

この後、

〇当教室の生徒さんの結果

〇来年以降の対策

〇小学生がしておくことは?

と続けて書くつもりです。

頑張ってなるべく早く書こうと思いますので

関心のある方は、チェックしておいてくださいお願い