こんにちは。
お元気でらっしゃいますか?



仕事上の煩わしい課題に頭を痛め、
おまけに。深刻な諸事情が度重なりまして、
それが為に更新が間遠になってしまい、
「不可解シリーズ」を、
楽しみにしておられる方々のご期待を、
裏切ることとなってしまったことを、
心から お詫び申し上げします。



それでは今回もまた、
「不可解なシリーズ」をお届けいたします。











世の中には、現代の科学を以てしても
解明できない不可解な事象が起こる
ものである。

私は幼い頃から、結構な頻度で
前述の不可解な体験をしている。

本日は本シリーズの十回目。
今回もまた、その数ある体験談のうちから、
一つの経験談を皆様に、ご紹介したいと思う。





これは、数年前の体験談である。

私は、必ずと言ってよいほどトイレのために、
深夜の三時とか三時半頃に目を覚ますのが、
半ば、習慣となっている。

例によって、その夜も
突如として目が覚めてしまい、
ベッドから降りようとした。

しかし、その刹那に。

寝室脇の   ダイニングキッチンから、
さほどトーンは低くはないが、しかし。 
明らかにハスキーボイスとわかる声が、

「はぃ。 
明日の13:30からでらっしゃいますか?
承知いたしました。
いつもご依頼、ありがとうございます!」

……などと言っているのが聞こえた。

しかも何と その言い回しは。
私がいつも、顧客様からの
鑑定御依頼の際に口にする
決まり文句ではないか……?

しかもその声……。
私の声にソックリではないか?
と言うよりかは寧ろ、私の声そのもの……。

そういった方が、妥当なレベルの
クリソツ声とは、一体全体……??😱

臆病な私が、そうやって
震え上がってしまったことは、
言うまでもないことである。

しかも、震え上がってしまったのには
もうひとつ理由があった。

全身が……。

ベッドから身を起こしたまま、
ほんの数秒間だけ  固まってしまい、
身動きが取れなくなっていたのだ。

……でもやっぱりトイレには行きたいし、
そこで思いきって
「よっしょっっ!!」っと、
気合いでもって   跳ね起きてしまった。

そして、
スリッパを履きながら。

またいつもの、
「SF系・驚愕のハプニング」かよ。。😩
と、ウンザリしつつも。

しかし 万一の場合も想定して、
ダスキンの床拭きモップを斜に構え、
恐る恐る、覗いてみたのだが……。

しかし、なんたること……😲

ダイニングキッチンは、
灯りが 消えたまま。

変質者のおばちゃんなども
まったく見当たらず。

それこそ、沼の底のような静けさが、
あたりを 飲み込んでいたのである。





それだから、私は。

臆病者が、
こう言う場合に示す 特有の反応で、
思わずホッと胸を撫で下ろしたのだが、
しかし……。

「でも、夢とかじゃなかったし。。😰」

などと、
何処か 釈然としない気持ちに
なってしまったのも、事実である。

と、そこで本来の目的を思い出し、
洗面所へと急いだ。

そして約五分後に。
トイレから出た私は。

洗面所の扉を 開く瞬間に
嫌な予感が走るのを感じた。

しかし、ダイニングキッチン脇を
通らないことには、寝室に行けないので、
意を決して開け放った。

そして、ゆっくりと歩を進め……。

リビングダイニングに入るまでは
確かに 何事も起こらなかった。

だが、しかし――!😱

テーブルの横っちょに
差し掛かったあたりで、
予感が的中したことを悟った。

なんと――!

何故か、ダイニング周りの空間だけが、
午前中の、燦々たる光に包まれていたのだ!🌞




そしてテーブルの向こう側……
私のいつもの定位置には、
ベリーショートに眼鏡の「私」が……!

「はぃ! あ、もしもし?
あー、某様! いつもご依頼頂きまして、
どうも ありがとうございますぅ!」

などと、例の典型的な接客口調で、
喋くっていたのである!

しかも、更に悪いことには、
「私」と私の目が、
バッチリ合ってしまい……👀

すると向こう側の「私」が。

遠くを見るような目で、
こちらを見ながら、
突然、こう言い出したのである。

「……あっ……。すみません、ちょっと……。
廊下に、昨日の自分がいた気がして……
昨日の夜中に、
トイレにいったんですけどねー😅」と……。

……その様子に、すっかり私は動転し、
オロオロと這いつくばって部屋に逃げ込み、
そして両耳を、ぎゅうっと塞いで目を瞑り、
いつしか   寝入ってしまったらしい……


斯くして 次の朝には。
午前七時まで 目が覚めなかった。


しかし今日は、
夕方から夜間にかけて予約が満杯だし、
寝坊は大敵だと思い、跳ね起きた。


そして、慌ただしく時は過ぎて行き、
やがて、午前十一時を回ろうかと言う頃に、
鑑定室の、
長年の顧客の某様から電話を頂いた。


予約は明日、
13:30御案内と言うことで決定し。

その後はいつもの常で、
わずかな時間だけ雑談となった。

そして かれこれ。
五分近くも お喋りしたあたりで。

ふと、目の前の廊下に。
生暖かい人の気配を、感じ取ったのである。

そして、それは――
まさに 身に覚えがあることゆえ、
驚愕するほどではなかった。




しかし、それでも更に。

一瞬よりは 少々長めに
沈黙してしまったのも確かだったが……。

すると、その不自然な会話の途切れ方を
訝しく思われたらしい 某様が。

「あれ?
先生、どうしたの? もしもし……?」

と、仰られたので、途端に気を取り直し、
そしておもむろに、こう返答したのである。

「……あっ……。すみません、ちょっと……。
廊下に、昨日の自分がいた気がして……

昨日の夜中に
トイレにいったんですけどもー😅

そしたら、ダイニングキッチンだけが昼間で。
未来の私に会っちゃったんですよねー笑」と。

すると、某様は。

「先生、凄いですね!」と、
声を震わせておられたのである。





前回の体験談と
今回の体験談とを比較するならば、
「時間」にまつわる体験と言う点に関しては、
確かに 共通していると言えるだろう。

しかし、今回の体験を、
より厳密に説明するならば。

「タイムループ現象」の体験と言うよりは、
寧ろ「タイムワープ現象」、若しくは所謂
「逆因果律」を体験したのではないかと
思っている。






ともかく、どちらにしても。

現状では、量子力学も進歩の途上にあり、
未だ解明しきれず、議論の的となっている
事象も、少なからずと言った状況だ。


果たして、この二十一世紀に。
延いては、このミレニアムに。


「不可解な世界」の正体が解明する日は、
本当に 訪れるのであろうか……?


そしてもし。そんな日が
訪れるので あるならば

その訪れにより、
真相を知ることで
生ずるであろう喜びと――

更に後の世の、
未知の世界への無理解・不寛容と、
世界中に蔓延る 差別と偏見とを、
完全に克服するであろう、その日々……


光に満ちた 世界の姿を、
是非とも この目で見たいと願う。
今は、人生の終盤期……。
今日この頃ではある。


最後までお読み頂きまして、
ありがとうございました。