小笠原諸島・母島ジャイアン ブログ  -GIAN'S HAPPY BLOG-小笠原諸島・母島で自然農&便利屋

小笠原諸島・母島で持続可能な暮らしを目指しています。

その中や暮らしで学んだことを紹介したいと思います♪

固定概念を崩した先にあるもの

2021年09月11日 | 政治
■気が付くともう9月中旬!!
先輩方が言うように、年々時が流れるのが速くなっていくのを感じます。
あの子供の頃に感じた永遠のような夏休み感は、
やっぱり時間軸の違いを感じさせられます(#^.^#)

思えば今日は9.11.
あの同時多発テロが発生した日です。
あの日の事は忘れられません。
友達の家で一緒にゲームをしていて、TVになんだか陳腐な映画やってるなと思ったら、
それは現実で、心底ビックリした記憶があります。


畑の方の季節も巡り、9月末出荷予定の小笠原ローゼルも今のところは順調です♪
この2年は不調だっただけに、今年の好調は嬉しいです☆
まだまだ台風かこれからなので油断はできませんが、
やっぱり作物が実るのは嬉しいものです。

↓これは自家採取5年目くらいの島オクラです。
カメムシは時々発生してますが、今のところ絶好調です!


■さて、先週は小笠原村長選挙がありました。
どちらも応援したくなるという、悩ましい選挙でした。
僕は今回の選挙でとても固定概念を崩される経験をしました。
それについては少し先で書きますね。

渋谷正昭さん 946 票
一木重夫さん 480 票
無効票     34 票

僕が今回支持していた一木さんは残念ながら落選してしまいました。
当選した渋谷さん、これから頑張ってください!!

そして僕にとっては落選よりもショックなことがありました。
それは一木さんの政治家引退宣言です。

村議会議員、前回2019年の村長選に落選してからもずっと精力的に政治活動をしてきました。
相談するとすぐに動いてくれて、内地にも色んな人脈のあるとても頼りになる政治家でした。
しかし、今回落選したら引退するとは事前に決意していたらしく、
引退宣言にビックリして翌朝電話したのですが、その決意は揺るぎのないものでした。

確かに、村民、村の為に沢山家族との時間を犠牲にしてきたと思います。
同い年の娘を持つ仲間として、今後の活動も応援していきたいと思います!
引退宣言したけど、また政治家に復帰することも願いつつ、
まずは本当にお疲れ様でした!


オクラの花です。ハイビスカスやローゼルと同じアオイ科なんです☆

■今回の村長選挙、投票率は71.01%。
前回の村長選挙(71.87%)に比べて投票率が下がっています。
以前は80%代だった記憶があるので、
他の自治体に比べては高いものの、少しずつ低下している現実があります。

これは住民の政治への無関心が進んだ結果とも言えるので、
そうならないように、もっと村の選挙公報も頑張ってほしいと思いますし、
広報されなくてもみんな、しっかりと関心を持ってほしいと思います。

今回、掲示板のポスターと葉書、街頭演説以外の広報がなく、
お年寄りや、この春赴任したばかりの人にとって、
あまりに雑な広報だったと感じました。

なので、今回僕もできる限りの広報をしました。
なんでこんな事くらい村ができないのか?と思いました。

村の選挙管理委員に問い合わせると、
公職選挙法に定められている市町村の選挙の告示日程だと、
広報を作成配布するのはなかなか難しいとのことでした。
まったくできないわけではないので、
今後はもっと工夫してやっていってほしいと伝えました。


道路に散らばっていた可愛いイチビ(学名:テリハハマボウ)。小笠原固有種です。
1日で落花して色が変わるからイチビ☆これもアオイ科なんですよ♪



■さらに今回、僕は過去にないほど投票のお願いを色んな人に伝えました。
口頭、メール、LINE、Facebookなど
およそ150人を超える島民にお願いをしました。

年々下がる投票率。
無関心。
それらを払拭したくて、
そしてこの人と思える人に当選してもらいたくて。

今時、僕の世代で選挙のお願いを人にするなんて、ほぼ皆無です。
僕自身もここまで人に連絡したのは初めてでした。

その中で、沢山の感謝の言葉をもらったり、
激励の言葉、メッセージを頂き、嬉しいこともありました。
また「そんなことはやめた方がいいよ」と親切に忠告してくれる友人、
これはとても反省していることですが、
いつも選挙に行っている人にとっては失礼にあたる「ぜひ投票に行ってください!」などと伝えてしまっていました。

選挙は本来、指図されるものではなく、
自分で選んで投票するもの。
とても浅はかな部分だったと思い、
とても反省しています。
申し訳ありませんでした。

でも、それくらいこの選挙に意味があったと思っていました。


■しかし、結果を開けてみれば圧倒的に差があり、
母島全員が仮に一木さんに投票したとしても、当選できないほどの差がありました。

それ以上に、2年前の森下村長と一木さんの選挙の結果とさほど変わっていないことに一つの答えがありました。

あんなに頑張って応援活動していても、
結果に繋がらないということは、
それなりに理由があると思うのです。

そこはやはり複数年に及ぶ常日頃からの活動と、根回しな気がしました。
そして、たったあの5日間の選挙活動にどんな意味があったのか?

これは僕個人の憶測ですが、
あの短い地方行政の選挙期間においての活動よりも、
やはり日々の活動とその根回しや広報、とても地道な作業が必要な気がしました。

ここでつくば市の市議会議員の川久保皆実(みなみ)さんの選挙活動がとてもいいヒントになりました。
彼女は30代で子育てしながら、弁護士の仕事をしていて、
子供の保育の問題から、市議会議員を目指し、
選挙活動中は子供や家庭を犠牲にせずに、
街頭演説ではなく、道端でゴミ拾いを続けて当選した方だそうです。


■なんか従来の選挙の在り方がやっぱり僕には違う気がするのです。
沢山の犠牲を伴うものが健全といえるのでしょうか?
どうして地域を良くしようとする人達が「争い」になってしまうのでしょうか?

なぜ選挙は「戦い」であり、「勝たなければいけない」のか?

相手陣営の違法性や、
間違いやミスを指摘する戦いではなく、
「あそこは間違ってるからアドバイスしよう」
「共に頑張って、民意に選ばれた方を讃えよう」
そんな健全なものには選挙はなり得ないのでしょうか?
※今回の選挙の両陣営が明らかにそうだったという意味ではありません。

もちろん、汚いお金の話や、利権や欲望が渦巻く部分があることは否めないと思いますが、
それだけでなく、もっと健全な在り方もあってはいいのでないか?
もっと気軽に学級委員を決めるみたいに「ちょっとやってみようかな?」で
ラフに立候補して選んでもらうなんてものにはならないのでしょうか?

今までのやり方では明らかに、
若手の意識は遠くなっているし、
無関心に拍車がかかっていくのは目に見えています。

ここはひとつ、凝り固まった固定概念を吹き飛ばして、
新しい発想で次の時代を作っていくターニングポイントではないか?

今回の選挙で気付かされた大きなヒントでした(#^.^#)


そんな選挙の後の出港日は大好きな漁師さん夫婦の引き揚げでした。
30年以上、母島の海で活躍したTさん。

僕が初めて母島に来た20年前、
とても気さくな奥さんには沢山のお話を聞かせてもらって、仲良くしてもらっていました。
とっても大好きな人です。

ひっそりと引き揚げるつもりだったそうですが、
妻が出発の日の昼前に知って、
慌てて連絡をもらいました。

妻が作ってくれたレイを渡し、
涙涙のお見送りでした。

内地に行ってもお元気で~!


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