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環境変化と日本的経営(2)グローバル化とオープンイノベーション

この記事は、前回の記事の続きです。

環境変化の7項目について

前回の記事で項目1〜3を、今回の記事では4と5について考察します。

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環境変化の7項目

 

前回の記事はこちらになります。

 ↓↓↓

c-mariage.hatenablog.com

 

このブログの目的はこちらになります。

↓↓↓

c-mariage.hatenablog.com

 

 

 

ーー目次ー

 

 

4.   国内供給ネットワークからグローバルなサプライチェーン

 

このことは、勉強されているビジネスマンには説明不要でしょう。

 

例えば、自動車産業では完成車メーカーの近隣に、部品メーカーが工場を持つことで、納品面、情報交換面で両者にメリットがあります。

このように多くの自動車産業では関連工場が集積する傾向にあります。

完成車メーカーと部品メーカーがあうんの呼吸で、品質面、納品面、あらゆる協調性を取ることで、製品の性能も、生産性も高くなります。

 これが日本企業の強みでもあります。

 

自動車では、このような集積によるメリットが大きいため、完成車メーカーが海外に工場を作ると、部品メーカーも一緒に進出するケースもあります。

 

部品メーカーはグローバルに展開すると言っても、ローカルの従業員に指導する苦労はありますが、契約、対外商談・契約は日本語で済ますことができました。

 

 

 一方、家電メーカーは、分野によっては厳しい状況が続いています。

 

製品によっては、グローバルな販売計画のもとグローバルな視点で最適な部品を調達する方が生産性が高い製品も出てきたということです。

 

国内サプライチェーンが強みだった日本の仕事の進め方が、通用しません。

 

 

国内のネットワークからグローバルなサプライチェーンに変化する分野が多くなってきたことで、日本の企業の従来の仕事のすすめ方では、強みが発揮できなくなってきています。

 

 日本が苦手とすることが見えてきますした。

  1. グローバルな(強気な)販売計画を立てるのが苦手
  2. グローバルな交渉が苦手
  3. 取引先に要望を的確に伝えるのが苦手

 

グローバルな経営は今までのやり方のままでは、うまくいかない部分があるのは、企業としても認識しています。

 

そこで、グローバル人材の登用、採用、育成を急務としている企業が増加しているわけです。

 

 

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堅苦しい話題に少しだけ癒しを。そして目の保養に(笑)

5.   内製からオープンイノベーション

 

内製からオープンイノベーションについては、次の二つの段階がありそうです。

  1. 社内だけでなく、社外(国内)と協働する
  2. 社内だけでなく、社外(グローバル)と協働する

 

日本企業は、従業員の流動性が少ないため、例えば、従業員による発明に関わる特許の権利なども、当然会社に帰属するものという考えが根底にあります。

 

従業員の経験やアイディア、発明も、ずっと会社側が利用するものだという認識です。このように利益や権利は閉じた会社の中だけのものなので、わざわざ、利益や権利の所在について考えることはありません。

 

一方で、社外と協働する場合、利益の分配、権利の所属など、ゼロから契約しないとなりません。

 

このような考え方は、日本ではなじみがない分野かもしれません。

 

 

例えば、自動車メーカーは、自動運転に関してAIの技術をもった企業と連携を取っています。

 

卓越した技能を持つ、企業同士が連携する分野が今後増えていきそうです。

 

しかし

  • どのような割合で出資しするのか
  • どのような人材をどれだけ提供するのか
  • 成果はどう按分するのか?
  • 契約上のトラブルは何か?
  • 争う場合、裁判所の管轄はどこか?

などなど、課題は多岐に渡ります。

経験を積む必要があります。

 

 

 

 

例外的ではありますが、今までも国内では

は協働するケースもありました。

 

この場合、サプライチャーン関係にも、資本関係にも、力関係がありますので、権利関係、利益関係も、暗黙の了解です。

 

協働することで、立場の弱い側(通常は納入業者)は、納入先のさまざまな情報が得られ、自社の取引拡大につながるため、それでメリットがある考えです。

 

 この辺り、資本関係のない対等の立場だったり、継続的な取引先ではないと、しっくりいかない部分が出てきます。

その点、海外との協働は、難しさがあります。

 困難さがある一方で、国内の協業以上に強い刺激があるでしょう。

仕事の進め方も、文化も異質なものに触れることで、多くの気づきがあります。

この知見がグローバル化にも有益であるはずです。

 

 

今後、世界レベルの企業は、最先端の技術をもった企業と、どんどん協働することになるでしょう。

 

 日本では外国人が苦手、という人が大多数です。

そうでない方を積極的にハブにしていく必要がありそうです。

 

 

 

この記事のまとめ(2)

 

もう一度、環境変化の7項目を見てみます。 

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環境変化の7項目

 

ヴォーゲル氏があげた2〜5までの環境変化は、ほぼ、製造業に関する内容です。

 

不思議ですね。

 

環境変化としてヴォーケル氏があげた5項目は、日本の7割以上を占める3次産業の話ではありません。 

 

 

欧米から見ると製造業と比較して国際競争力の弱い、日本の3次産業に関しては無関心ということが言えそうです。

 

日本の多くの3次産業が内需をターゲットにしています。

人口減に直面する日本では、このままではジリ貧すると考えているのかもしれません。 

 

子供っぽい考え方ですが、原油などを輸入する日本では、輸出する強い製品・サービスがあったほうが、バランスが良いと思います。

その意味では、1次、2次、3次、それぞれ、輸出できるものに力を入れていくべきだと思います。

 

 

まだまだ書きたいところですが

今日はこの辺で☆

 

 

参考:業種分類

ちなみに日本の産業分類は次のようになっています。

 

1次産業

農業、林業水産業

 

2次産業

鉱業、建設業、製造業

 

3次産業

電気ガス水道、通信情報、運輸・郵便、卸売・小売、金融・保険、不動産、物品賃貸、研究・技術サービス、宿泊、飲食、娯楽、今日引く、医療、福祉、公務、その他サービス

(国によって電気ガスは2次産業)

 

 

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