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2022年09月22日

第21訓 西郷隆盛の遺訓を現代に顧みて

明治維新の立役者の西郷隆盛の訓話をまとめた「南洲翁遺訓」を垣間見て、
現代の日本の政治や世相を自分ながら解説してみよと思います。
南洲翁遺訓は全部で41訓ありますが、今日は第21訓を垣間見てみます。


序文

自分の欲を抑えて、
最後まで自分に克き続けることの
重要性を伝えている遺訓であります。

天.PNG



原文

道は天地自然の道なるゆえ、
講学の道は敬天愛人を目的とし、
身を修するに克己を以て終始せよ。

己に克つの極功は、『毋意、毋必、毋固、毋我』。

総じて人は、己れに克つを以て成り,
自ら愛するを以て敗るるぞ。

能く古今の人物を見よ。
事業を創起する人、
其事大抵十に七八迄は、能く成し得れども、
残り二つを終る迄、成し得る人の希なるは、
始は能く己を慎み、事をも敬する故、
功も立ち名も顕はるるなり。

功立ち名も顕はるるに随ひ、
いつしか自ら愛する心起り、
恐懼戒慎の意弛み、
驕矜の気漸く長じ、
其の成し得たる事業を屓み、
苟も我が事を仕遂んとて、
まづき仕事に陥いり、
終に敗るるものにて、
皆自ら招く也。

故に己に克ちて、
睹ず聞かざる所に戒慎するもの也。



仮名入り


みち   てんちしぜん   みち
道は天地自然の道なるゆえ、
こうがく  みち  けいてんあいじん もくてき
講学の道は敬天愛人を目的とし、

み  しゅう     こっき  もっ  しゅうし
身を修するに克己を以て終始せよ。

おのれ か    きょくこう    いなし   ひつなし こなし   がなし
己に克つの極功は、『毋意、毋必、毋固、毋我』。

そう    ひと   おのれ    か    もっ  な
総じて人は、己れに克つを以て成り,
みずか あい     もっ  やぶ
自ら愛するを以て敗るるぞ。

よ   ここん  じんぶつ  み    
能く古今の人物を見よ。
じぎょう  そうき    ひと
事業を創起する人、
そのことたいていじゅう ひちはちまで   よ   な   う
其事大抵十に七八迄は、能く成し得れども、
のこ ふた おわ まで な え ひと まれ
残り二つを終る迄、成し得る人の希なるは、
はじめ よ  おのれ つつし  こと    けい    ゆえ
始は能く己を慎み、事をも敬する故、
こう  た    な  あら
功も立ち名も顕はるるなり。

こうた   な   あら      したが
功立ち名も顕はるるに随ひ、
    みずか あい    こころおこ
いつしか自ら愛する心起り、
きょうくかいしん いゆる
恐懼戒慎の意弛み、
きょうきょう きようや ちょう
驕矜の気漸く長じ、
そ   な   え    じぎょう  たの
其の成し得たる事業を屓み、
いやしく わ  こと  しとげ
苟も我が事を仕遂んとて、
    しごと  おち
まづき仕事に陥いり、
つい やぶ
終に敗るるものにて、
みなみずから まね なり
皆自ら招く也。

ゆえ おのれ  か
故に己に克ちて、
み   き      ところ かいしん        なり
睹ず聞かざる所に戒慎するもの也。



私流訳

人が進み歩む道は天から授かり
地に育まれた正しい道があるから
学問を究める道は「敬天愛人」天を敬い、
自分を愛するように人を愛するという境地を目的とし、
身を正しくおさめ、立派な行いをするように努めるには、
自分の欲望や邪念にうちかつ克己をいつも心懸けなければならない。

己に克つ最強の状態とは「論語」には、
「私利私欲や怠慢にならず、
やらねばならないとゴリ押しをせず、
自分の考えに固執せず、
我をとおして思い込みや推量せず。」

一般的に言えば人は、自分に克つことによって成功し、自分自身を甘やかし傲慢になり失敗する。

よく歴史上の人物から今までをみるがよい。

事業を始める人は、その事業の七、八割までは大抵良く出来るが、
残りの二、三割を終りまで成しとげる人の少いのは、
始めはよく自分を謹んで事を慎重にするから、
成功し有名にもなる。

成功し有名になり名も知れ渡るにつれ
だんだん自分自身を甘やかし傲慢になってしまい、
謙虚さと自分自身を律することが気がゆるんでしまい、
奢り高ぶるようになり、
その成し得た仕事に自惚れてしまい、
あげくは、自分を自画自賛して、
無理に仕事をやったり、愚かな仕事をやったりして、
ついには失敗するようになってしまう。
これらはみんな自ら招いた結果である。

だから、常に自分にうち克って、
誰も見ていなく、聞いていない一人の時でも
謙虚に自己を戒め慎むことが大事である。


私流解釈

遺訓のなかでは比較的に長い21訓であります。
最初に目的を掲げ、その目的をどう達すればいいかということで
論語からの『毋意、毋必、毋固、毋我』を引用し、
自ら克つということを説いている。

ここで漢字の解説ですが、
私は「克つ」「勝つ」共に読み方は「かつ」ですが
違いを今ひとつわかっていなかったが調べてみると
「他にかつこと」を「勝つ」
「自分にかつこと」を「克つ」であります。

論語の引用がありますが、
『毋意、毋必、毋固、毋我』
「毋」という文字がありますが、
これは母親の「母」ではなく「毋」であります。
「母」という字の中に点が独立しておりますが、
「毋」の字の中は点々ではなく、貫いた字になっています。
辞書でくくりますと 音読み ぶ・む 訓読み なかれ・なし
この遺訓では「なし」で読みます。
この引用をいるのは西郷がどこまでも無私な人であり、
無私であることが物事を成就する重要な要因であること示しています。


失敗例に入り最後までやり遂げるために
誰もがおちいることが書いてあります。
成功や出生すと怠慢・自惚れ・自己の甘えがでて
初心の心や謙虚さや努力が欠けて失敗におちいる。

私は漢字が苦手なので辞書でくくったものを引用します。
ここでも漢字の解説ですが
恐懼 きょうく   おそれること。おそれいってちぢまること。おそれつつしむ。
驕矜 きょうきょう 得意になっていばる。おごりたかぶること。
漸く ようやく   時間や手数がかかった後に、待っていたことが実現するさま

最後には、その失敗しないようにアドバイスがあります。
自分に克ち、ひとりでも謙虚に自己を戒め慎むことが大事であると
遺訓は導いています。


現代に顧みて

昭和・平成は、他より良くなることが成功と言えたのではないでしょうか。
そのため学歴・経歴・所属企業や研究機関・実績など重要でした。
令和になり他との比較より、その人の魅力や才能というものがより脚光を浴びる時代なり
何もテレビ・新聞・雑誌に出ていなくても有名になる機会に恵まれました。
ブログ・ツイッター・YouTubeなどで有名な人は魅力以外にありません。
有名ブロガーやYouTuberの中には、匿名で顔や正体がまったくわからない人が
10万人以上の読者や登録者を持っている人がいます。
つまり何かに勝つとか、誰かと比較して優位な人とかではなく、
魅力的な人であり、そういった人の苦労話には
アクセス数が上がらなくても地道な努力で、
毎日更新するとか、日々創意工夫をした結果というの俄然多いですね。
まさに自分に克った人であります。

これはネットの世界だけではなく、リアルな仕事でも同じことであります。
以前のお店は、価格や商品の多さや便利さが繁盛する前提でありましたが、
これだけ大型ショッピングモールやコンビニエンスや100円ショップがあると
その中でも魅力のある店や魅力的な店員さんがいるお店が生き残っていますし、
小さなお店でもそこに魅力的な人がいれば世間は注目します。

魅力的な人になるには、
西郷は、自分の欲を抑えて自分を愛するように
人を愛すること唱えています。
こういったことを意識して
生きていきたい次第であります。

最後まで読んで頂きまして有難うございます。



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