愛する人の突然の死から、僕は身も心もボロボロになり日本に帰国しました。

 

あなたに愛する人はいますか?

 

ある日、突然、大切な人、愛する人がこの世からいなくなったら、あなたはどうしますか?

 

愛する人とはもう会えないどころか、もうこの世にいないという事実は、僕を絶望させました。

 

夜も全然寝れない、真夜中に過呼吸や発作になり、救急車でも運ばれ、毎日苦しい日々を過ごしていました。

 

この苦しみを誰にも相談できない、誰にも理解してもらえない。

 

もう生きていけない、早く死にたい。。

 

人間って、こんなにも早く人生のどん底に落ちてしまうんですね。

 

だけど。

 

僕には天国の人と交わした「大切な約束」を果たさなければいけないことがありました。

 

北中米コスタリカプロサッカーリーグへ移籍。

世界11ヵ国プロサッカーリーグにチャレンジすることになりました。

ここまで人間として復活するまで、本当に本当に大変でした。

 

大切な人との死別、そして家族の不幸、そしてそんな困難のなか、膝の怪我で2度の手術をしてリハビリ生活。

この困難のなかでも、日本でたくさんの人に出会い、支えられました。
背番号は僕の誕生日。

 

そして。。

 

サンパウロ州から。

 

プロ選手であれば、誰もが憧れる賞「Premio merlhor de jogador スポーツ栄光賞」が受賞されました。

緑の靴は僕の大切なお守りです。いつもスーツケースの中に入れて世界各国を飛び回っています。
 
自分の子供、自分の愛する人に、この賞をみせることができなかった。
 
この賞を手に取ったとき。
 
今まで我慢してきた涙が溢れてきました。

 

人間はどん底に落ちたり、死を意識するようになると、現在のことではなく、「人生というレべル」で物事を考え見て行動するようになる。

 

僕はこの経験を通じて「人生において本当に大切なこと」に気付くことができました。

 

そして日本で出会った日本の生徒たちへ。

 

コーチに出会ってくれてありがとう。

 

君たちが夢に向かって頑張ってくれている姿、努力している姿をみせてくれて、ありがとう。

 

僕は生徒たちからたくさんのことを学び、生きる勇気を学び、共に成長し、たくさん支えられました。

僕は日本の生徒たちのことが本当に大好きになりました。これからもたくさんの愛情で恩返しをしていきます。

この日は久々に良い笑顔になれたと思います。
 
これからも世界各国の生徒たちに、サッカーを通じて、たくさんの大切なことを伝えていきます。
 
そして引き続き、世界各国で様々な事業を展開していき、子供たちの未来が幸せになれるように努力して参ります。
 
これからも応援をよろしくお願いいたします。
 
PS、天国の君たちへ
 
僕はこれからも強く生きていく。いつか天国で再会できる日を楽しみにしている。
 
斉藤誠司