講演活動などをしていると・・・
しょうがい児者本人やその周辺に関わる方々から・・・
「話し下手なのですが、どうしたらいいですか?」
という質問を受けます。私は全然うまくないんですけど・・・(笑)
でも・・・そもそも「話し下手」とは何か?を考えると・・・
多くの人が次の2つのことで悩んでいます。
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思っていることがうまく伝わらない
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言葉がスムーズに出てこない
このような状態のため・・・自分は話し下手だと思い込んでしまうのです。
でも・・・本質的な問題は「すぐに話せないこと」を話し下手だと・・・
勘違いしている点にあるのではないか?って思います。
「話すスピード=話し上手」ではない
最終的に話は・・・相手に伝わればよいのですが・・・
多くの人は「素早く伝えなければならない」と焦って考え・・・
それができないために話し下手だと感じてしまいます。
でも、話し下手であろうと話し上手であろうと・・・
これまでの人生で他者とコミュニケーションを取ってきた経験はあるはずです。
時間をかけて言葉を整理し・・・
相手に伝えれば、しっかり伝わるという経験もあるのではないでしょうか?
つまり、話し下手の本質?根本?は・・・
「話すスピードを短縮したい」という願望にあるのかもしれませんね。
ゴルフスイングをイメージする
話し下手を改善するために・・・
ゴルフスイングをイメージすると分かりやすいといわれます。
私も全然できないのですが・・・
例えば、ゴルフ初心者が基本のフォームを覚えずに・・・
「早くコースに出たい」と焦ってプレーすると・・・スコアも伸びず、
飛距離も出ません。
でも、時間をかけてコーチに習い、正しいスイングや打ち方を身につければ・・・
遅くとも1年後、2年後にはしっかり遠くへ飛ばせるようになります。
これは話すことにも同じことが言えます。
話し下手な人は、
「早く答えなければ・・・」「さっさとしないと上司に怒られる」
と焦るあまり、言葉を整理する時間を取らずに話し始めてしまうのです。
でも・・・本来大切なのは、しっかり考え・・・
頭の中で言葉を整理してから伝えることです。
例えば、自分はすぐに話せなくても・・・
60秒かければ伝えられるという人も多いでしょう。
でも、仕事の場面では、60秒もかけて話すことが許されないこともあります。
そのため、多くの人は、考えの整理も中途半端なまま話し始めてしまい・・・
結果として支離滅裂な発言になってしまうのです。
この「整理する時間を確保できていない」ことこそが・・・
話し下手の原因なのです。
実践すべきトレーニング
話し下手を克服するために・・・
ぜひ実践してほしいのが
「日常の中で意識的に言葉を整理して話す」トレーニングです。
例えば、買い物をするときなど、どんな場面でも構いません。
頭の中で伝えたいことを整理し、丁寧に言葉にする習慣をつけましょう。
私自身の例で言うと・・・
服を買うときに「おしゃれに見えるものをください」と漠然と伝えるのではなく・・・
「色は〇〇系で、素材はしわになりにくい△△、価格はこのくらいのものが欲しい」
と、内容の要素を分解して伝えます。
このように・・・
相手に伝えたい情報を整理し・・・
「この3つのポイントを伝えれば十分」「この1点を伝えればよい」
とそぎ落としていくことで分かりやすく話せるようになります。
すぐには上手くできないかもしれませんが・・・これも日々のトレーニング
この習慣を身につけることで・・・
話し下手は確実に少しづつ克服できるって思いますよ。
ぜひ実践してみてくださいね。