【現在のこと】傲慢と善良 を読んだ感想
ネタバレはしていないつもり
辻村深月さんの小説「傲慢と善良」を読んだ感想を書き記したいと思います。
婚活界隈で一時期注目されていた?らしい?現代の婚活をテーマにした恋愛小説です。
ネタバレしないように気を付けますが、これから読もうとしている方はこちらの記事は飛ばしてください。
あらすじ
架(39才男性)と真実(35才女性)は婚活で知り合い、付き合って2年経つ。ある出来事をきっかけに婚約するが、結婚式の数ヶ月前に真実は突然いなくなってしまう。
架は真実を探す。その道中で彼女の知らない面を知っていく…。
辻村さんすごい!
まず、3分の1くらい読んだところで『辻村深月 婚活経験』とネット検索した。
小説内には婚活アプリ、街コン、合コン、友人の紹介、結婚相談所などの婚活経験者なら一度は検討、通るキーワードが事細かに、ごく自然に登場するのだ。
これは経験していないと書けない内容だと思い込み、辻村そんの経験も含まれているのではと予想していた。が、辻村さんの周りで見聞きしたことをヒントにしたらしいことがインタビュー記事に書かれていた。
執筆にあたって丁寧な取材されているんだなぁ~と感心した。
こういうことがわかると小説への信頼性は一気に向上し、物語がますます面白くなるから奥深い。
誰の中にもある
テーマはタイトルにあるように人の中にある「傲慢さ」と「善良さ」だ。そしてその両方の背景にある「自己愛」。
婚活していると自分の傲慢さに嫌でも気づく。そのため小説内に書かれている傲慢さへの共感は容易い。
逆に、婚活における善良さには正直すぐにピンと来なかった。だが、記事を振り返ってみると、私にもあった。
【相席屋】年下の男1 - 婚活ってこんなにしんどいものなんですね
【くそ野郎】岩崎さん1 - 婚活ってこんなにしんどいものなんですね
この2つの事件は私の善良な部分が働いていたのかなと思い返した。(私にとっては大事件)
善良に自分の気持ちと相手の気持ちを信じていた。
そして誰かの傲慢さに影響を受けて終わった。
思い出すと心底むかつく。くやしい気持ちになる。
こういう気持の背景に自己愛があるんだとも思う。
自分を大切にしたい、好きでいたい、誰かの傲慢さにこういう気持ちが折られると本当に傷つく。
経験は宝なり!!
対人関係の中でこういうことを繰り返して、自分に合う人とか、一緒にいて気楽な人とか結婚したい人がわかってくるのかなと思った。
私はインドア派で、人見知り(これも私の場合は自己愛からきてる)のため、幼少期から学生時代はあまり人とたくさん関わってこない方だったと思う。
私としては、学生時代からたくさんの人と交流して、こういう真理がわかっていたら、婚活でもう少し楽できたのかもれないなーと少し後悔している。
逆に、そういう経験を28才からの婚活で学べたのは大きな収穫だったとも今は思えている。
- 婚活中の方
- 経験者の方
- 付き合っている人と結婚するか迷っている方
- 自分がどうしたいかわからない方
- 都会田舎格差や学歴格差に思うところがある方
小説内に全部登場します。
どの人物に共感するかで今の自分が見えてくる…そんな小説でした。
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