新型コロナウイルスの感染から垣間見えるスウェーデンの影

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新型コロナウイルスの感染から垣間見えるスウェーデンの影

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はじめに

こんにちは、パッパです。世界的に猛威を振るう新型コロナウイルスの対策で世界から注視されるスウェーデンですが、ロックダウンをしないこと、そして感染者数と死亡者の増加の裏側には現在のスウェーデンの影を垣間見ることができることをご存知でしょうか?

今回はそんな新型コロナウイルスの統計から、スウェーデンと移民の関係についてまとめてみました。

移民大国となりつつあるスウェーデンの現状

日本在住時には、スウェーデン=「福祉大国」や「幸福度ランキング常連の国」といったイメージしかありませんでしたが、移住して肌で感じたのは「移民大国」になりかけの国でした。

難民受け入れのニュースはたびたび日本でも報じられていましたが、現在のスウェーデンはおよそ1000万人(2019年で10,327,600人)が暮らしており、その約15%がスウェーデン以外の外国で出生した人々から成り立っています(正確には2010年で人口の14.3%の133万人)。

ちなみに、日本も海外から移り住んだ人が増えたと肌に感じる方もいるかと思いますが、日本は現在約1億2593万人(2020年6月)の人口に対して、外国人は約346万人(法務省在留外国人統計)と2.75%しかいませんので、スウェーデンの15%がいかに多いかおわかり頂けるかと思います。

そんな移民が台頭しつつあるスウェーデンにおいて、コロナウイルスによる被害状況からも移民の影を垣間見えることができます。

 

地域差のあるコロナウイルスの蔓延

スウェーデンの公衆衛生局をはじめ、各地域のコミュニティセンターは居住者の異なる言語にも対応した形で幅広く新型コロナウイルス対策を周知してきましたが、スウェーデンのLocalでも取り上げられていましたが、新型コロナウイルスがストックホルムの一部郊外で急速に蔓延しつつあることが指摘されました。

Localで取り上げられたのはストックホルムの北に位置するSpånga-TenstaやRinkeby-Kistaです。ここの地域だけで見ると、なんと60%近い居住者がスウェーデン以外で出生した人々で占められています。パッパもニュースでよく事件を耳にしますが、特にこの地域は犯罪が多い事で有名ですし、だからなのか住宅も他の地域と比べると比較的安価なんです。

先日も確かこの地域のショッピングモールでショットガンを持った強盗が現れて、ジュエリーショップが襲われたそうです。怖い…

ちなみに、ストックホルムの中心に位置するSödermalmの場合には、スウェーデン以外から居住した人々の割合は20.4%と非常に低いことがわかります。

 

 

また、住宅価格も1㎡の価格が2~2.5倍ほど違うので、Södermalmがいかに高級住宅街であること、そしてその貧困の差が元々スウェーデンに住んでいる人々とスウェーデン以外から来た人々の間で歴然とした差としてあることがおわかり頂けるかと思います。

 

 

さて、そんなSpånga-TenstaやRinkeby-Kistaですが、新型コロナウイルスが急速に蔓延してしまった原因として、いくつか取り上げられていたので、ご紹介します。

  • 低所得者層であるがゆえに、狭い住居に大人数で暮らしている実情。
  • 文化的な背景から両親など高齢者と同居して家族で面倒を見ている。

スウェーデンを代表する疫学者アンデシュ・テグネル氏も密集した地域・場所では、新型コロナウイルスが急速に蔓延する可能性があることを危惧していました。一部のストックホルム近郊(Järva)では、早期からそのことを危惧して、一時的にな住居の提供なども行ってきました。

ただ、その対策を行っても低所得者層の地域に居住する人々を新型コロナウイルスから守るには足りなかったと指摘されています。なぜなら、大多数の住人はオフィスで働くような形態の雇用ではなく、例えばバスやタクシーの運転手だったり、高齢者を介護する仕事やレストランなど低賃金労働が主な収入源だからなんです。

そのため、たとえ健康体であったとしても自宅待機などはできず、毎日通勤電車やバスに乗って仕事に出かけなければいけませんし、場合によっては多少の熱や咳といった新型コロナウイルスの症状があったとしても、収入を得るために無理して仕事を続けた人も多かったと言われています。

 

 

昨今、スウェーデンの高齢者施設での死亡者数が非常に高いことが他国と同様にロックダウンをしなかったからと世界から指摘されていますが、ロックダウンどうこうよりもこうした低所得者層の労働者がしっかりとした感染防止策を行わずに高齢者施設に出入りしたことが要因の一つだと個人的な見解ですが、思っています。

なお、少し古い数字ですが、2020年4月6日時点での新型コロナウイルスの感染者数をストックホルム県内で細かく見ていくと、Rinkeby-Kistaはストックホルム県内で最も多い238あり、それに対してSödermalmは152と感染者数が少ないことが数字からも見て取れます。

 

出生国から見え隠れする新型コロナウイルスの感染者

ここまでですでに移住者を多く受け入れたスウェーデンにおいて新型コロナウイルスの蔓延する人々として地域に差が出ていることをわかって頂けたかと思います。

以下はLocalがスウェーデン公衆衛生局から得た統計値を元にグラフ化した出生地別の新型コロナウイルスの感染者数です。衝撃的なのは、やはりスウェーデン以外で出生した人々の死亡者数が非常に多く、スウェーデンで生まれ育った人の感染者数は非常に少ないことが見て取れます。

 

スウェーデンの情報発信サイトLocalからの抜粋

 

ただし、それぞれの国の感染者は異なる時期そして場所で感染が判明しており、必ずしも感染者が多い出身の人間だからといってすべての人が感染しているわけではありません。また、スウェーデン公衆衛生局もなぜ新型コロナウイルスの感染者数がこれほど出生国で偏っているのか明確な説明はできていません。

スウェーデンの今後の行方

日本に比べてまだまだまったく油断のできない状況のスウェーデンですが、今後より新型コロナウイルスが蔓延していくことで、統計にも何かしらかの変化が出てくるのかもしれません。

特にストックホルムでは2020年6月14日から全居住者に対して新型コロナウイルスの検査を始めており、検査開始とほぼ同時に日々の新規感染者数が非常に増加しています。

 

スウェーデンの公衆衛生局からの抜粋

上のグラフを見てわかる通り、以前はピークでも800人程度だったのが、直近3週間でピークは約1500人となっています。これらの新規感染者数の増加からか、6月26日にはWHOが「感染の加速が非常に深刻な感染再拡大につながっており、それが抑制されなければ、医療体制が崩壊の危機に瀕する」11カ国の1つにスウェーデンを分類しました。

その後、WHOは評価を修正してスウェーデンは「横ばい」であり、急激な新規感染数は上でも述べた通り大規模な検査で判明しただけと結論を出しています。

ただ、ストックホルムに暮らすパッパとしては、やはり思っていた以上にストックホルムには新型コロナウイルスが蔓延しているという事実があり、正直今まで以上に人込みを避けて、手洗いとうがいを徹底しないといけないんだな思いました。

まとめ

「コロナウイルスの感染から垣間見えるスウェーデンの影」はいかがでしたでしょうか?

難民の受け入れなどでスウェーデン以外で出生した人が多いのはパッパも肌に感じていましたが、新型コロナウイルスの感染者数がこれほどまでにスウェーデン以外で出生した人々に偏っているのには正直びっくりしましたし、差別とお叱りを受けるかもしれませんが、やはり外国人が多い地域はできるだけ避けたいと思ってしまいます。

ただし、これらの統計は新型コロナウイルスが蔓延し始めた初期の段階であり、すでにある程度蔓延した現状では出生国で行き過ぎた偏見や差別を持ってはいけないことも確かです。

今はただただ極力外出を控えて、感染をしないようにするしかないのではないでしょうか。

 

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