はじめに
こんにちはscene(シーン)です✋
残暑お見舞い申し上げます。
あまり暑いのも嫌ですけど、この日本列島を覆っている高気圧が弱まると、ここ最近沖縄や九州で被害をもたらしている台風が日本列島全体を脅やかす事にもなりかねません。
台風の被害を受けるぐらいなら、少々暑い方がマシかもしれません。
台風の勢力が増さないように、海水温だけ下がってくれればいいのですが、自然界はそんなに都合よくできていないですね。
ここ最近の傾向をみると、やはりこの時期特に私達は想定外の災害に毎年備えなくてはいけない事を痛感します。
この時期というフレーズで思い出しました!
暦は9月半ばを過ぎ、ちょうど今書いている岐阜・長野・山梨・静岡のバイクツーリングへ出かけたのも9月のはじめでした。
あれからもう1年経ったのかと思い返すと、コロナ過の時代で世界や自分は立ち止まったままなのに、時間だけが通り過ぎてしまっているような気がします。
そんなコロナとは無縁だった丁度一年前の9月に話はさかのぼります。
幻の薩埵峠(さったとうげ)
旅の3日目、見えない富士山を後にした僕は、どうしても見たくて、駿河湾越しに富士山を眺望できる絶景スポットの薩埵峠へと向かいます。
3日目の旅の終わりを日本平に計画していたので、通り道と言えば通り道になります。
富士山頂の霞がとれている事を祈りながら国道1号線をひた走ります。
左手に見える駿河湾は絶景で気持ちは良いのですが、普通に30℃越えで真夏日です。
しかも、曇り空で湿度が異常に高い。
何となく嫌な予感を抱えながら国道1号線を走っていると、目の前に海へと突き出した岬状の薩埵山が見えてきました。
山の頂上付近がまっ黒〜い雲に覆われています。
目をそらしたくなるような立派な雨雲です。
そして、案の定降ってきました。
「何でこのタイミングやねん!」
と思わずツッコミたくなるような、badタイミングです。
最初は小粒でしたけど、そのうち大粒になり、結局集中豪雨のような土砂降りになりました。
薩埵峠の登り口まであとわずかなのでこのままカッパを着ずに行こうかと思いましたけど、さすがにこの雨ではパンツまでビショビショになってしまうので、国道の路肩に無理矢理バイクをとめてカッパを着ます。
路肩といっても高速道路のような広い路肩ではないので、すぐ脇を通行車両がかなりの速度で走り抜けます。
飛んでくる水しぶきも嫌ですが、体のすぐ脇を車両が走行するスリルはあまり気持ちの良いものではありません。
そそくさとカッパを着ます。
しかし、濡れた体の上から着るカッパは気持ち悪い。
不快な気分でバイクにまたがり再出発します。
1km弱走り薩埵峠の登り口に到着します。
まだ雨は激しく降っています。
当然濃い雨雲のせいで富士山も見えるような気配ではありません。
大雨にあい、その上からカッパを着ている不快感が折れかけていた心に拍車をかけます。
再度路肩にとめてしばらく考えます。
頭の中で考えはまとまってないのに、ナビを次の目的地の日本平へと手が勝手に設定仕直します。
そして今度は体が勝手にバイクをUターンさせ1号線の方へと向かわせます。
心だけ薩埵峠に置いてきぼりにされている感じです。
しばらく待てば雨自体はあがるのでしょうが、次の目的地もある事ですし、あまり時間がありません。
そう自分に言い聞かせて、残念ですが今回は諦める事にしました。
そして、いちるの望みを残して、今日の最終目的地日本平へと向かいます。
実は日本平からも富士山を望む事ができるのです。
そんな期待を胸に約30分ほどかけてバイクを走らせます。
10分ほど走ると雨はすっかりやんで晴れ間が出てきました。
「何や!降ってんのは薩埵峠だけやんか!」
とボヤキながら、清水の港町を駆け抜け、日本平夢テラスへの山道を登っていきます。
海もあって山もあってとても雰囲気の良い街です。
はやくカッパを脱ぎたいという思いもあってか、ついアクセルをふかし気味に登った先は小高い丘の上の広々とした駐車場でした。
日本平(にほんだいら)
日本平の駐車場
上記が駐車場の写真と位置図です。
当日は平日ということもありガラガラでした。
土日はおそらくこんなに広い駐車場も埋まってしまうのでしょう。
写真には載っていませんがバイク専用の駐車場もあります。
日本平夢テラスへ
日本平公園の案内図です。
現在地の駐車場から360°パノラマビューの日本平夢テラスへと向かいます。
手前の階段を登り、左手の日本平夢テラスへの遊歩道は緩やかな登り道になっています。
道中左手に小さなハーブの植栽があり、近づくと良い香りがします。
途中左手にトイレと日本平の石碑がありますので、それをさらに真っ直ぐ進んでください。
登り坂の先に見える電波塔の手前の薄い茶色の建物が日本平夢テラスです。
あと少しです。
日本平夢テラスからの眺望
こちらの変わった形の建物が日本平夢テラスです。
駐車場からアクセスも良くて、標高300mから望む360°の景色はまさに絶景です。
しかも入場は無料です。
日本有数の素晴らしい景色が無料で見れるなんて、良いのかなって思います。
夢テラスは三階建ての建物で、一階が展示エリア、二階がラウンジ、三階が展望フロアになっています。
はやく景色が見たい、願わくば富士山が見たい!
はやる気持ちを抑えきれずに、階段を駆け足で登ります。
三階の展望フロアに到着して、すかさず目の前の景色を眺めます。
こちらは駿河湾を前方にした北東方面の眺望です。
遠方に見える清水の街の先は駿河湾なのですが、雲が濃くて空との境目がハッキリしません。
足元には広々とした庭園が広がっています。
季節によっては草花の彩りが綺麗なのでしょう。
こちらが今見ている北東方面の案内図です。
こんな感じで①番の富士山が見えるはずなのですが…。
視界を左に…。
さらに左に…。
見えません!
目を細めても見えません!
富士山はどこにも見えません!
今日はお休みみたいです。(トホホ…)
*音声のボリュームにお気をつけください。
動画で見てもやっぱり富士山はどこにも見えません。(涙)
さあ!
気を取り直して次へ行きましょう!
こちらは南側の案内図です。
日本平ロープウェイの駅と駐車場、さらには久能山東照宮方面の眺望です。
展望回廊
臨時休業の富士山をあきらめて展望回廊に出てみます。
こちらが山頂の吟望台(ぎんぼうだい)です。
本来ならば富士山も見えますし、夜景も綺麗らしいです。
展望回廊には日本平の成り立ちや歴史についてのわかりやすい説明が記されています。
その一部を紹介します。
まずは、日本平夢テラスについての案内板です。
次に明治から昭和時代のジャーナリストで歴史家の徳富蘇峰と4つの石碑についてです。
ただ景色を見て和むのも良いのですが、こうやってその場所の成り立ちや歴史に触れる事で、今この時いる場所がさらに興味深いものとなります。
次は日本平の歴史的・文化的価値についてです。
次は日本平の文化と周辺の史跡についてです。
次は一番に興味深い日本平の地形と地質の成り立ちについてです。
混雑時などはめんどくさいかもしれませんが、こうやってこの場所の知識を深めながら歩くと、最初に見た景色とはまた違ったものに見えてくるのが不思議でたまりません。
より魅力的なものに思えてきます。
一階庭園部
展望回廊から日本平夢テラスの東側の一階部分に降りると目の前に銅像が現れます。
赤い靴母子像です。
「赤い靴はいてた女の子。異人さんにつれられて行っちゃった」と愛唱されてきた歌の歌碑で、作詞が野口雨情、作曲が本居長世です。
向かって右側の母親の出身地が静岡県静岡市清水区という事で清水の街を一望できるこの場所へ建立されたそうです。
こちらは日本平夢テラスに併設されている日本平デジタルタワー(日本平デジタル放送所)です。
静岡県の地上デジタル放送とFMラジオ放送を担っている電波塔です。
日本平夢テラスを日本平デジタルタワー側から撮影した写真です。
やはり珍しい形をしています。
逆光で日本平デジタルタワーの先端が蜃気楼のようになっていたので思わず撮ってみましたが、ただの光量の足らないモノクロ写真みたいになってしまいました。(笑)
名残惜しくも最後に夢テラスをもう一度パシャリ。
名残惜しくも元来た道を駐車場まで戻ります。
片隅の花
行きは夢テラスへと流行る気持ちで気付きませんでした。
駐車場の片隅にこんなに綺麗な花が咲いていたなんて!
下の二枚はサルビアかな?
花の種類に疎い僕には何の花なのかさっぱり分かりませんが、とても綺麗だったので撮ってみました。
盗撮だけして花に失礼ですね。(笑)
まとめ
結局この日は一日中富士山を見る事はできませんでした。
よくよく調べて見ると、片手間に訪れてそうそう簡単に見れるものじゃないそうです。
山頂が雲の上にあるものですから、度々霞に邪魔されるみたいです。
この日の富士山から日本平へのルートは、山中湖へ途中下車したり、豪雨にあって予定を変更したりだとか、結構大変な道のりでしたけど、海もあり山もありのとても魅力的なルートなので、ぜひとも再挑戦したいと思います。
何よりも富士山を見たい!
これが本音です!
実はこのブログを書きながらもうすでに、富士山を見る旅の計画を思案中です。(笑)
次こそは富士山見れますように…🙏
この度もご覧頂きありがとうございました。
それではまた✋