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四つの原則から母を想う

2023年01月25日 | 雑記帳
 昨日は母の命日。ここ数年は兄夫婦と一緒に慎ましやかに偲んでいたが、体調を崩した孫がおりそちら優先ということで神前に手を合わせる形に留めた。もう七年が過ぎた。亡母にとって4人しかいない孫は全員母親となった。「祖母ちゃんはなあ…」と語ってやることも大事な相続だと、かの本を読みそう思っている。



 先日の小宴で、図画コンクールの話題になり某市では「〇〇式は認めない」というお達しが出ていた話に驚いた。造形には門外漢の私が1年間だけ図工の授業を続けさせてもらったことがある。もう15年前になる。その〇〇式である酒井式が中心だった。指導の四つの原則は、今でも時々思い起こす大事な指針だ。


 これは、子育て上非常に有益な心がけだと思う。世の中の組織や世間の目はほとんどダブルスタンダードになっており、政治家や上司等が語る典型的な建て前とは裏腹に、失敗や不注意に厳しく、ペナルティが大きい現状がある。乗り切っていくために、第一と第二の原則が示す「踏んぎる」「集中する」が欠かせない。


 続く第三と第四、「結果肯定」「間違いもプラスの方向へ」という根性(笑)も必須だ。唐突に、亡き母の一生がどうであったかと考えを巡らした。生家から1キロも離れてない家へ嫁ぎ、夫を早く亡くし姑に長く仕えたその道に照応させたくなった。波乱の半生で踏ん切りは早くつき、集中力は持続していたに違いない。


 ある面、昭和期の典型的な問題を抱えた家だった。しかし高度成長期に育った二人の息子は曲がりなりにも公務員となり、勤め上げた。その意味で残り二つの原則は適用せずに済んだと傍目には見えたか。もちろん、それらは結局「個」にしか知り得ない。人生終盤の息子は、第三と第四を念頭に進まねばならない。合掌。


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