新年おめでとうございます - 2024

 新年、あけましておめでとうございます。

この令和6年(2024年)は「紫金山アトラス彗星と星食フィーバー」が楽しみな年、ということで、星好き界隈も賑やかな年になりそうです。

2024年も、お気楽にゆるーく眺められることをお祈り申し上げます
写真:二重星団, RedCat51 + ASI533MC Pro, 2023.9.17撮影

■2024年の気になる天文現象
 昨年初頭に見つかった紫金山アトラス彗星(C/2023 A3, Tsuchinshan-ATLAS)は順調に増光しているようで、10月中旬頃に夕方の西空で見頃を迎えるようです。地球に接近するその頃には彗星が地球と太陽の間におり、散乱光強度が強くなる位置関係となることが指摘されていて、つまり西空低空に輝く明るい彗星となる可能性がありそうです。西空が低空まで開けている観望場所を探しておきたいところです。
 怠惰なサンデー・スターゲイザーをめざす当サイトとしては、10月18日の金曜日とか19日土曜日の夕方18時頃、2等級・高度20°程度となっている彗星を眺めてみようかと思っています。近日点通過を持ちこたえて地球に接近してくれることを祈るばかりです。

 星食フィーバーも見逃せません。レグルス、スピカ、アンタレスといった1等星の食や、火星、土星、海王星といった惑星食が目白押しなのです。プレアデスの食もあります。ただ、白昼とか超低空とかで難易度が高いものも少なくなく、技量や根性と相談しながらということになりそうです。
 怠惰な当サイトの観点では、次の星食のうち◎印をつけたものが狙い目か、と見ています。どうやら、2024年の師走はなかなか忙しそうです。

 2024年に日本から見られる主な星食
  (1) 2024.2.5(月) 11:00JST アンタレス(但し月曜の白昼の超低空、所により接食)
  (2) 2024.5.5(日) 12:11JST ○火星 (白昼ながらチャレンジし甲斐あり)
  (3) 2024.6.20(木) 18:58JST アンタレス (但し白昼やや低空)
  (4) 2024.7.25(木) 06:30JST 土星 (但し日出後の平日朝)
  (5) 2024.8.10(土) 20:24JST スピカ (但し高度10°の西空低空で始まる)
  (6) 2024.12.8(日) 18:19JST ◎土星 (超好条件)
  (7) 2024.12.9(月) 17:26JST ○海王星 (平日ながら好条件)
  (8) 2024.12.14(土) 03:15JST頃 ◎プレアデス星団 (超好条件)
  (9) 2024.12.25(水) 03:17JST ◎スピカ (平日ながら好条件)

  ※東京で観測可能なもののみをピックアップしています。

今年は、月が話題に上ることが多そうです。(写真はコールドムーン)
写真: 月, SE200N+Paracore2+SV405CC, Total 約4500 frames stacked., 2023.12.27撮影.

 天文年鑑では無視されていますが、惑星同士の接近もぜひ押さえておきたいところです。4月29日(月)の火星・海王星の超接近(2.1分角!!)は日本では残念ながら白昼となり、海外からの凄い画像に悔しい思いをすることになりそうです(翌日にはかなり離れてしまう)。
 しかし、8月14日(水)の木星と火星の大接近は比較的好条件で、見応えがありそうです。こちらも最接近は白昼となりますが、比較的長時間にわたって接近状態が続き、2020年の木星・土星の接近(3.6分角)ほどではないにせよ約19分角の接近ということで、ガリレオ衛星と火星を100~200倍くらいの倍率で同一視野に捉えることができます。火星が視直径6秒角とかなり小さいので模様を写し取るのは難しいでしょうけれども、木星との対比が楽しみです。

■2024年に取り組みたいこと
① 進撃の夜露対策
 銀巻によってニュートン反射の夜露問題はほぼクリアできていましたが、サブスコープの前玉やアイピースの結露問題は必ずしもクリアできていませんでした。また、シュミカセC11の導入に伴って、前玉(補正板)の夜露がだいぶ鬱陶しく感じられるようになりました。「ガラス自体の放射率が高い」という攻撃はなかなか防ぐのも容易ではありません。これを撃退するための夜露をアクティブに乾燥させる究極秘奥義は面倒くさいので気が進まなかったのですが、重い腰を上げたくなってきました
 もちろん、セレストロン純正のヒーターを使うという作戦も無いわけではありません。しかし、アイピースはアイピースで対策をせねばらないという問題もありますし、何より純正品では面白味に欠けるので、ここは有無を言わさず遠回り一択でしょう。

怠惰双眼鏡マウントの取り組み
 近頃は歳のせいか、本業の忙しさのせいなのか、「ボケーっと」夜空を眺めたくなることが増えました。実は手元には FUJINON 70x16 双眼鏡があって、見え味は大変良好なのですが、対空仕様ではないのが玉にキズです。ふつうの三脚では、体勢がつらいのです。
 天文はヨガ要素が強い趣味とはいえ、もっと怠惰に星空を楽しみたいというのが人間の本性というものです。そんな中、人間をダメにする双眼鏡マウントを思いついてしまいました。
 今年2024年は一層のダメ人間を目指して前進してみたいです。人間の進歩の原動力である怠惰への欲求を汗に転換できるかどうか、高い志を持って望みたいところです。

③ ラムスデン

"Dの系譜" Datyson(デイティソン)
現行型 SR 15 / 23mm
 こちらは既にアイピース詩人としてのライフワーク風味を帯びつつありますが、だいぶサボってしまっているので「今年こそは」のラムスデン大全更新です。お気づきかもしれませんが、当ブログの記事の「ジャンル別」には「ラムスデン」という項目を設けています。需要の有無はさておき、おそらく世界で唯一無二であろうと自負しています。
 しかしながらアイピースの見比べというのは、本数が増えてくると見比べの組み合わせが多数に及び、容易でなくなってくるのが難しいところです。ある程度結論が出ても、「ひょっとしてアレとの比較ではまた違った観点が分かるかも」となってしまうというわけです。
 昨年は、ハイゲンス数・ラムスデン数(*)という新指標も登場し、自宅のラムスデン数を測定したところ37でした。現在ラムスデン大全に掲載している評価済みのラムスデン式アイピースは23種ですから、なんと未評価のラムスデンが14本にも達していました。

レアな Vixen SR.5mm
 伝説(?)のアクロマート・ラムスデン(AR)や、サークルTのSR、ビクセンのSR、Datysonの現行品SR、などなど、私が記録を残しておかねば風化してしまいそうですので、死蔵しておくわけにはいきません。比較できるような好シーイングの日にはつい本気の観察や撮影の方を優先してしまいがちですが、スキを突いてやってみたいと思っています。

*ラムスデン数:所有しているラムスデン式接眼鏡の種類(メーカー/焦点距離など)の数。

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 と、いうわけで、今年もまたよせばいいのに抱負だけ語ってしまいました。しかし昨年までに蓄えた英知で、何事もビッグバンのせいに帰結させられるということも学びましたので、今年もなんとかなるんじゃないか、とゆるーく期待しております。
 本年が皆様にとりまして良い年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。
/Lambda

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コメント

望遠野郎 さんの投稿…
望遠野郎です。

明けましておめでとうございます。

今年も楽しく驚きに満ちたたくさんの記事を期待しています。

僕は、去年作り始めた 小さくて軽く使いやすい稼働率の高い
望遠鏡(6センチF7)を完成させてブログにアップしていきたいです。

今年もよろしくお願いします。
Lambda さんの投稿…
望遠野郎さん、

 あけましておめでとうございます。
 近頃はなかなか取れる時間も少なくなってしまっておりますが、私自身もなにか新しい観点を見つけていければと思います。

 6cm F7、小型屈折の機動力もいいですね!
 望遠鏡の世界って、口径とかのスペックじゃなくて、それぞれ楽しみがあるのが面白いところだと思っています。私も5cmや6cmのアクロとか、ファミスコ60Sとか覗いてみると、昔見えてたのと違う見え方がしたりして、あたらしい発見があります。
 完成楽しみにしております。