菜根譚とは
 「菜根譚(さいこんたん)」は、 中国の古典で、人生をよりよくする方法が書いてあります。「自分自身」「他者」「本質」「仕事」「幸福」「罪や下心」「未来」「欲」「絶望と成功」について自分なりにまとめてみました。こちらのサイト( 活人(前集)・達人(後集)のための 『菜 根 譚(さいこんたん)超訳』)には原文が載っています。

自分自身について
・人格を磨く。自分自身を大事にする。
⇒人間として完成させるために心を広くもつこと。そして、心を広げるには意識を向上させなければならない。
・何事も中庸の考え方でいること(偏りがないこと)。
・謙虚、真面目、誠実でいること。
・余裕を持ち、平常心でいること。
・耳が痛い話こそじっくり聞き、思い通りに行かない事も耐えて生き、不平不満を言わない。人が嫌がることを率先して引受ける。
・依存せず自立する。
・どんな境遇や状態でも、自分の信じる道を貫く。善行を積み、媚を売ったり売られたりしない。
・口先だけではなくちゃんと行動する。
・チャンスになるまでじっと待ち、チャンスになれば行動する。
・自分の目標一点に集中する。(何事も諦めず、油断せず、欲に溺れず、人情に流されないように。)
・気楽に生きる。(気分が緊張している者は、何とかなるということを学ばなければならない。)
・感情に振り回されない。
・他人に優しく、自分に厳しく。
・忙しい時に閑をつくりたいと思うなら、先ずは閑な時に少々のコツを見つける努力をする。忙しい時に静けさが欲しいなら、まずは静かな所で主体性を獲得しておかないと、必ず環境や状況に振り回され主体性を失う。

他者について
・沈黙して何も言わない人間には、本心を打ち明けてはならない。怒りっぽく、自分が正しいと思い込んでいる人間には、口を開いてはならない。
・細かい事など見るな、聴くな、気にするな。
・つまらない人間と憎しみあうのは止める。つまらない人間は、それに似合う相手がある。人の上に立つ人間に、媚へつらうのも止める。
・信じる人間は信じられ、疑う人間は疑われ、嘘をつく人間は嘘をつかれる。
・相手に譲り、利益は分けるようにする。見返りを求めない。
・競争より協奏、強調より協調。

本質について
・未来の価値を考え、一時の寂しさや悲しさに流されず、一生を深く考えて淡々と自分の本心に恥じない堂々とした生き方をする。見た目に惑わされないように、本質を理解する。
・楽しい気分の良い時こそ、それまでを反省すべきである。その逆に、失敗したからこそ成功することがあるから、意に添わぬ事でも投げ出してはいけない。
・事後に起きる「後悔」の本質を考えると、本心が定まり行動に間違いがなくなる。
・仕事が行き詰まった時は、その初心が何であったかをもう一度検討しなおすべき。
・成功してこの世の春を楽しんでいる者は、その行く末を考えなければならない。
・良いことでも、悪いことでも、直ぐには結果が見えないことがあるが、良いことは良いこととなり、悪いことは悪いこととなりの結果が自然に出る。

仕事について
・全て他人に押し付けてはいけない。あまり責めすぎてはいけない。
・小さなことでも手を抜かない。
・他人の些細な過ちを責め立てたり、秘密を暴いたり、過去の汚点を覚えておくなどは良くない。
・先入観を排し、公正公平に判断を。
・相手の身になって考える。
・大きな功績や事業を成し遂げる者は、多くの場合“あっさり”していて円満な人間である。事業に失敗し、チャンスを無くす者は、例外なく執念深く、偏狭固執する人間である。つまり、偉業を成し遂げ成功したいなら、偏らず、囚われず、拘らず、執着心を無くす。
・物事が思うようにならない時、自分より劣るような人間を思い出せば、不平不満に思える心は消え、やる気を失いかけたら自分より勝る人を思い出せばやる気が出てくる。

幸福について
・幸せは穏やでゆったりとして人に集まり、不幸は捻くれ者で、殺気だった悪どい人間に集まる。
・心が穏やかな者は、心ここに在らずの状態が不幸だということを知っている。つまり、平凡が一番ということを知っている人間こそが幸せ。
・隣の芝生は良く見えるが、その芝生を手に入れると幸せどころか大きな不安を手に入れることになる。
・一喜一憂しながらも、切磋琢磨して得られた幸福は、長く続くもの。試行錯誤しながらも、思考を続け、真偽を考え抜きて得られた知識こそ本物。
・完成した人間には、幸せが向こうから好んで来るが、心が卑しい未完成な人間は、苦しみが向こうから好んで来る。

罪や下心について
・人前で罪を受けたくないなら、先ずは人から見えないところでも罪を犯さないようにすべき。
・善意は無心で行ってこそ価値があり、下心があれば無意味。
・見られていないからといって誤魔化さない。どん底でも投げ出さない。
・功績を誇るとそれは台無しとなる。大罪は悔いて反省すれば消える。

未来について
・「高慢な者」より「恐れを知る者」の方が、未来に可能性がある。
・今を重視し、未来のリスクを予防し、前進する。
・うまくいっている時に、将来の危機管理に心を集中し、非常事態とあればしっかりと耐える準備をしておく。
・思い通りにならないからといって心配してはならないし、思い通りになったからといって喜んではならない。油断大敵。
・過去の業績より、未来に挑戦する心の方が価値がある。
・過去に囚われない。

欲について
・心はいつでも空虚にしておく必要がある。空虚になっていれば正論は自然に解かる。心はいつでも充実させておく必要がある。充実していれば、物欲など入る余地はない。
・強欲が人生を破滅させ、清貧が成功をもたらす。

絶望と成功について
・絶望の中で希望を知り、絶頂の中で寂しさを知る。
・夢と希望と忍耐こそが成功の秘訣。

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