Fallout NewVegas ; I Put a Spell on You(2)

Fallout NewVegas ; I Put a Spell on You(2)

Luciaが落ち着くまでアルケイドは黙って傍に座って待っていた。

『ごめんね、せんせい。待っててくれてありがとう。』
「Lucia、大丈夫か?」
『うん。慣れないことはするもんじゃないね。』
よしっと掛け声をかけて椅子から立ち上がると、管制塔へ行こうとアルケイドを促すLucia。

そんなLuciaを心配そうにアルケイドは見つめている。


管制塔から少し離れた飛行機の下に身を隠すと、鞄から望遠鏡を取り出す。

「Lucia。」
『どうしたの、せんせい?』
「まさかとは思うが・・・夜までここで見張るのか?」
『そのつもり!怪しい人の出入りがないか見張ろうと思って。』

アルケイドが深いため息をついた。

「・・・腰が・・・」

体が痛くなったら交代で伸びをしたり、見つからないように辺りを見て回ったりしながら、管制塔に近づく人物がいないか見張りを続ける。
辺りはすっかり暗くなったが、日中管制塔に近づく人影を確認することはできなかった。

日が落ちると肌寒くなってきた。
ぐう、とお腹がなって、ご飯を食べていないことを思い出す。
今日はもう誰も来ないのかな・・・。

「寒いのか?」
『あ、だいじょうぶだよ。せんせいは?』
「俺は寒さよりも足腰が痛い。」
『今日はもう来ないのかな・・・。』

そう言って立ち上がろうとした時、しっ、とアルケイドが小さく合図した。

視線の先には管制塔のドア。
何かが扉の中へと消えて行ったのが見えたような気がした。

2人とも無言で視線を交わす。

銃を手に、足音を立てないように気を付けて管制塔へと近づき、ボイド少佐に教えて貰ったアクセスコードを入力する。
重い扉が軋む音がして、一瞬ひやりとした。

2階へと続く階段に近づくと、何やら声が聞こえてきた。
これは・・・無線?

静かに階段を上りながら、無線の内容に耳を傾ける。


※列車とあるけど、モノレールの車両のこと

”爆弾”という単語が耳に飛び込んできた。
モノレールを爆破するつもりなのだ。

モノレールが動き出す前に、解除しなければ。
無線の前に座る人物を確認して、管制塔を後にした。



『ば、爆弾・・・』
「Lucia落ち着け。手分けして探そう。お前は前の車両を探してくれ。」
『わ、わかった。先生、気を付けてね。』

アルケイドとLuciaは二手に分かれて車両に取り付けられている爆弾を探す。

モノレールが動き出す前に、爆弾を見つけて解除しなければならない。
焦る気持ちを押さえつつ、用心しながら爆弾らしきものを探す。


※爆弾解除にはスキルExplosives 35 または Science 45 が必要。

無事に解除を終えると、どっと疲れが襲ってきた。
思わずモノレールの椅子に座り込む。

シュー大佐に報告をしないと。

さっき管制塔で見た、あの人は・・・。
Luciaが思わず眉間に皺を寄せたのをアルケイドは見逃さなかった。
「Lucia?」
『あ、ああ、ごめんなさい。なんか疲れたね。』
「大佐に報告しに行くんだろ?」
『うん・・・。管制塔にいたのって・・・。』
「ああ。」

2人でため息をついて、椅子から立ち上がった。



戻ってきた2人を見ると、シュー大佐は肩を竦めて部屋のドアを閉める様に言った。

Luciaからの報告を黙ったまま待っている。
管制塔の無線を使ってリージョンに情報を流している人物がいたこと。
モノレールに爆弾をしかけて、爆破しようとしていたこと。
そして、それを阻止したこと。

「それで、犯人は?」
『・・・。貴方の手で捕まえたほうがいいかと思って。』
「?どういうことだ?」

犯人の名前を耳にしてシュー大佐は大きく目を見開いた。
まさか、そんな。

暫くの間、葛藤と戦うようにシュー大佐は黙り込んでいる。
Luciaもアルケイドも声をかけることができず、ただ立ち尽くしていた。

「・・・ああ、すまん。お前を疑っているわけではない。」
『大佐・・・。』
「調べてくれて感謝している。私の手で・・・生け捕りにして尋問することにしよう。」


クエスト:I Put a Spell on You 完了


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