頼子百万里走単騎 "Riding Alone for Millions of Miles"

環境学者・地理学者 Jimmy Laai Jeun Ming(本名:一ノ瀬俊明)のエッセイ

学者の労働生産性は?

2021-09-14 17:17:15 | 日記
民間企業営業職の労働生産性に近い指標を自分自身の累積データで計算してみると。
0.7円/円(つまり340万円の売り上げで500万円をもらう):獲得した外部研究資金/収入(主たる所属機関のみ)
意外に低くないが、差額の160万円は公的援助(給付金)か。
0.8編/500万円:筆頭査読論文/収入(主たる所属機関のみ)
つまり650万円もらって1編。若いうちはハイパフォーマンス。
では、外部研究資金のコスパ(提供側の視点)は。
0.2編/100万円:筆頭査読論文/獲得した外部研究資金
つまり440万円もらって1編。文系の先生方(でも査読なしはノーカウント)がブチ切れそう。
査読論文数も獲得外部研究資金も、筆頭のものだけカウント(他人が筆頭のものと相殺)。
このほか、メディア出演、政策貢献、アウトリーチ(社会貢献)をどうやってカウントすれば、給料泥棒を避けられるか。
地方自治体の公務員の場合はどうやって計算すればいいか。
経営者の家庭出身のかみさんにはなかなか理解してもらえない世界。
40歳までで計算したら1.4円/円と倍になったし、「給付金」は不要になった。しかし営業職なら3.0円/円が必要。つまり、給料は半分でよかったということか。
研究機関の獲得した予算が民間の売上に相当するという考え方がある。もちろんそこに自分たちの人件費(交付金から支出)が入っていないことはいうまでもない。うちの職場は研究費36億を1600本の査読論文で稼いでいた。文系の先生に怒られそうだが、200万円を1本の価値と考えれば、
160万円/500万円:筆頭査読論文/収入(主たる所属機関のみ)
40万円/100万円:筆頭査読論文/獲得した外部研究資金
の付加価値を生んでいるということになる。つまり、160万円の補填は不要ということになる。
所属組織へは損失を与えてはいないが、成長へは貢献していない。活動費(水光熱費や消耗品)の分だけ赤字ということ。
スポンサーへは4割しかフィードバックしていない(詐欺)。
メディア出演(コメントとか)1回15秒50万円(キー局CM単価)としても、今年は10回くらい出演なので、(もらってはいないが)500万円以上メディアを通じて社会に(所属組織の)付加価値を提供したということか。
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1 コメント

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Unknown (本人)
2024-03-11 11:27:42
「仕事ができる」って、どういう状態を意味するのか。ハードルのとても高い相手に緻密な営業を多数仕掛けても契約にまでは至らない場合、仕事ができない、のか。これは営業戦略のミス。上司の責任。陽キャのノリで適当な営業やって全部契約とれたら、それは運がよかっただけで、仕事ができるからではないのかもしれない。かみさんは「仕事ができる」ことを極めて重視する人だが、うちの業界のことを知らないのに、その業界での評価をすべきではない。といっても、本人は理解できんだろう。若いころはそんな葛藤が少なくなかった。論文一本を200万の売上とみなすことがあるらしい。しかし、給与が増えるわけではない。

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