【被害からの回復】自己愛性パーソナリティ障害の攻撃方法と被害者の反応

【被害からの回復】自己愛性パーソナリティ障害の攻撃方法と被害者の反応

自己愛性パーソナリティ障害の人、自己愛傾向にある人(ナルシスト)は、人をコントロールするプロです。「ゆでガエルの法則」で被害者は自分が受けている被害に気が付かないまま、大きなダメージを負ってしまいます。

彼らからの攻撃は被害者の人格をも破壊し、長いこと被害の後遺症に苦しむ原因になります。残念ながら被害を受ける前の状態に戻れることはほとんどありません。

被害から回復する方法として、彼らの攻撃や自分自身のダメージレベルを知ることは有効であると言われています。

また次に同じ被害に遭わないために彼らの分かりづらい攻撃方法を知り、知識をつけることも重要です。

ご自身の身を守るために役立ててください。

目次

自己愛性パーソナリティはどのような攻撃手段を利用するか

自己愛性パーソナリティ障害からの被害を「自己陶酔的な虐待」と言います。まず、あなたが「自己陶酔的な虐待」に遭ってきたということを認識することが必要です。

彼らは次のような手口を使い、あなたを破壊しようとします。

ナルシストの攻撃手段

  1. あなたは愛されたり、尊重するのに値しない人間だとあなたに信じ込ませます
  2. あなたの自尊心を破壊します。
  3. 人ではなく物のように扱います
  4. 趣味、自信、幸せなど生きるために必要なエネルギーを奪います
  5. あなたを物理的、心理的に孤立させます
  6. あなたを恥ずかしい存在だとみなします。
  7. あなたの人生はあなたのものではないと植え付け、あなたの人生を取り上げます。
  8. あなたの優しさと献身を利用します。
  9. 自分に依存させ、自分から離れていかないようにコントロールします。
  10. ラブボミングを通じてあなたを手に入れた後は、恐怖や罪悪感を利用して関係を維持します。

攻撃により被害者はどう変わるか

このような攻撃により被害者にあらわれる反応は次のようなものであることが分かっています。自己愛性パーソナリティ障害やナルシストは、ターゲットの心の働きを利用して攻撃を仕掛けてきます。攻撃とそれに反応する心の動きを知ることは身を守るのに役立ちます。

1.自分の気持ちを無視する

被害者はまず、自分の感情を無視する方法を学びます。被害の程度は人それぞれですが、多くの場合は、自己愛性パーソナリティ障害の人の感情よりも自分の感情の方が取るに足らないものであると考え、そのようにふるまいます。

さらにこの反応は、被害環境から抜け出した後も継続して続くことが分かっています。

もしこの時に自分の感情を押し殺したり麻痺させたりした状態で回復の道に進もうとしても、回復が遅れたり回復が難しくなります。重要なことは、自分がどのように感じているか、辛い哀しいと言った感情に向き合う時間を作ることです。傷を癒すために必ず必要な過程です。

2.被害の深刻さを無視する

ほとんどの被害者は「自己陶酔的な虐待」の被害がどれほど自分にダメージをもたらしたかを認識していません

被害の渦中に自分が被害者である認識をしていないケースは多いですし、被害から抜け出した後ですら自分の被害の程度を軽く見積もる傾向にあります。

自己愛性パーソナリティ障害は「虐待のサイクル」を使ったり、飴と鞭を使い分けることで被害者をマインドコントロールしていきます。被害の渦中にいるときは虐待が常態化しているため、自分の被害の深刻さがわかりません。

また、自分自身の被害を見つめる時間すらないことが多いでしょう。

そのため、被害者は「我慢できる被害だった」「深刻なダメージを負ったのは自分が弱いから」ように受け取っていることがあります

「自己陶酔的な虐待」の被害者はみな一様に大きなトラウマ被害を負っています。

3.自分を誤認する

自己陶酔的な虐待により、自分自身を「誤認」したり、歪んだ尺度でみるようになります。多くの場合、自己愛性パーソナリティ障害やナルシストがあなたに投げかけた人格否定の言葉はあなたを苦しめますし、その言葉通りに自分を見てしまうことがあります。

たとえば、自分は無力だ、価値がない、頭がおかしいと誤認してしまうようになります。

これらはガスライティングや投影といった心理的手口を使い、虐待者があなたが逃げ出さないようにしかけた「嘘」です。

4.自分のことを後回しにする

自己愛性パーソナリティ障害は、ターゲットから自己陶酔的エネルギーを得るために、「ナルシストを最優先し、あなたが興味のあることはすべて後回しにする」ようにあなたを操作してきました。

これらの後遺症として、自分を優先させることは正しくないと罪悪感を感じるようになってしまっていることがあります。

注意すべきなのは、「自分より他人のほうが優先すべきだ」と無意識の態度は、今後新たに自己愛性パーソナリティ障害やナルシストのターゲットになる可能性が高まるということです。

私自身、経済的DVを受けていたため自分のものを買うのに強い抵抗感や罪悪感を感じることがありましたし、今でもあります。

自分自身を第一に考えること、自分の心身を回復させたり、ケアに努めることは決して利己的ではありません。どうか、自分のニーズや欲求を叶えることを悪いことだと見なさないでください。

自分自身を第一に考えて行動する、自分が必要としているものに対して肯定することから始めてみてください。それが健康的なふるまいの一歩目です。

パートナーがナルシストがどうか確認する方法

あなたのパートナーが自己愛性パーソナリティ障害やナルシストであるかどうかを確かめる方法は、

もし、彼らのニーズを断った場合、あなたがどんな被害を受けるか想像すること

だと言われています。

激怒するか、あなたを見捨てる(もしくは見捨てるそぶり)が想定できる場合、彼らはあなたを一人の人格ある人間と思わないナルシストである可能性があります。

被害者に知っておいて欲しいこと

1.被害の前に戻れるわけではないが自分を再構築できる

被害を認識し、回復を終えた後でも被害前の状態に戻れるわけではありません。過ぎた時間は取り戻せないこと、また回復するのに時間がかかるトラウマを負っていることは紛れもない事実です。

一方で、自己陶酔的な虐待を受ける前の自分にはなれないかもしれませんが、回復した後は自分がこうありたいと望む人になることができるのもまた事実です。

2.知識は役に立つ

自己陶酔的な虐待の被害者は自尊心が下がります。回復の過程で自分の価値を取り戻していくと、自己愛性パーソナリティ障害やナルシストからの言葉がどれほど価値がなく意味のないものだったかが分かるようになってきます。

自己陶酔的な虐待から回復したあと、体験から得たり回復の過程で身につけた知識は本当に力になります。

自己愛性パーソナリティ障害やナルシストが仕掛けてくるマインドゲームに気づき、そこから抜け出すことが知識を持った今のあなたにはできます。

3.被害を受けた自分を許す

被害者は多くの場合、被害の渦中に何が怒っているのか分からず混乱した状態にいました。

なぜこの人を選んでしまったのか、なぜ虐待を受け入れたのか、なぜもっと早くに逃げ出さなかったのか、

こういった自責の言葉が頭を巡ることがあります。

被害を受けた責任は被害者にはありません。そしてその被害を受けることに至った落ち度も被害者にありません。

まとめ

自己愛性パーソナリティ障害やナルシストがあなた以外の別の誰かといい関係を築いているように見えることがあるかもしれません。

しかし、彼らは良心や他者への共感、敬意などがありません。もしナルシストがパートナーであれば、どんな場合であれ空虚な家庭を築くだけです。エネルギーを搾取され、時間を無駄に使い、被害によりあなた自身も変わってしまいます。

もし、相手の正体に気が付いたのであれば、彼らについて知ることです。そして裏切られたことに腹が立ったとしても、その被害の大きさに目を向けてください。ご自身の傷を癒していけば必ずあなたの人生は再構築されます。

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