千葉恵里のセンター起用に批判や疑問の声。SNS指標は売上よりも重視されるべきか?

2022/08/14

AKB48

10月19日に発売されるAKB48の60thシングル「久しぶりのリップグロス」のセンターに千葉恵里が指名された。

事前に公開された画像などで千葉抜擢を匂わせていたものの、実際に発表されると多くのヲタから批判や疑問の声が投げかけられる事態に発展。

今回は千葉が抜擢された理由や背景などを考察していこうと思う。

個人の売上よりもSNSを重視した運営

 千葉のセンター抜擢にヲタから否定的な声が多数上がっているが、その理由としては個人(トーク券)の売り上げが相変わらず少なく、前作「元カレです」の選抜メンバーの中でも最下位という点。

過度に売り上げに固執するのは「古いヲタ」の悪いところではあるが、秋元系グループは売り上げがポジションに繋がるという慣例があり、推しを良い場所に立たせたいという熱が購入の動機になっていることは否定できない。

 今回、選抜落ちをしたメンバーからはSNS指標(フォロワー数やいいね数)の重要性を訴える発言があり、運営がSNSでの数字や反響を評価していることが明らかになった。

千葉のフォロワーはツイッターが92,859でインスタが143,496、tiktokが10万人(2022年8月14日現在)なのでAKBメンバーの中では多い方ではあるが、これでセンターに決まったとしたら他のメンバーはたまったものではないだろう。

ただ、前々作「根も葉もRumor」から異常とも言えるSNS傾斜が始まっており、自主的かプロモーションかは分からないが多くの「踊ってみた」動画が公開され、近年のAKB48の中では大きな話題となったとされている。

しかし、懸命な努力の甲斐もなく売り上げは体調の一途をたどり、オリコン週間ランキングでは「根も葉も」から「元カレ」は2.2万枚減となった。

結局のところ歌番組出演などで見られるSNSの反応は一時的なもので、寝たらすぐに忘れるような層がファンになったり、金を落とすまでになる確率は限りなく低いが、それにすがるしか手がないと言うのがなんとも苦しいところだ。

ちなみに、千葉に対して若手という表現をしてる人やメディアがあるが、デビューは欅坂46よりも早い(2015年6月)という大ベテランなので失礼のないようにしてもらいたい。


関係者の鶴の一声がセンターを決めた説

 今回の千葉センターについて色々な声があるが、人選について関係者の発言が関与しているのでは?という説もあるそうだ。

千葉はAKBの運営主体であるDH社ではなく「充s」という事務所に所属している。この事務所の代表は元HKT48劇場支配人の尾崎充(あつし)なので村内事務所になるが、グループ内でも数少ない事務所メンであることは間違いない。

尾崎氏は7月30日にセンター起用を匂わせるような投稿をしているが、事務所が所属タレントをプッシュすることは当然のことなので問題はない。

むしろ、今回の点に関して気になるのは冠番組「AKB48、最近聞いたかも?」の司会を務める西村博之(ひろゆき)やプロデューサーである高橋弘樹の存在だ。

実際、西村は番組内で千葉を「伸びしろのあるメンバーの一人」として挙げており、センターに決まった際には「予言者のおいらです」とツイートしている。彼の好物である証拠は確認されていないが、運営が発言に忖度をして抜擢した可能性は捨てきれない。

SNSでバズるには影響力がある人に乗っかかることが最も簡単で安上がりだが、そうせざるを得ないという地力の無さに愕然とするものがある。


センターで売り上げは変わらないとの声も

 楽曲のセンターと聞くと何か特別な存在で「余人をもって代えがたい」という印象を受けるが、秋元系グループにおいては必ずしもそうではない。

グループのイメージや楽曲の世界観を表現しているとの声もあるが、48や坂道全体を含めてもそれに該当するのは前田敦子や大島優子、平手友梨奈か西野七瀬ぐらいで、近年ではイメージどうこうよりもプロモーション活動の一つになっている。

楽曲の世界観といっても曲自体が箸にも棒にも掛からないものばかりが粗製乱造されており、消費者であるヲタ自体も数作前のタイトルやセンターを失念するほどだ。

それでも全体的な売り上げは微増や微減を繰り返し、曲のクオリティーに関わらずそれなりのセールスを記録しているのが実情で、ヲタもクソ曲だと悪態をつきつつも素直にCDを買うことから事態の改善には至っていない。

 そんな中、秋元系グループのCD売り上げが急落する事件があった。それはセンターの人選や楽曲の酷さではなく、新型コロナの感染拡大によって握手会が中止となり、代替としてオンライントークが実施されたことによるものだった。

AKB48に関して言えば各グループの分社化(独立採算制)による影響も大きく、300万枚を超えた最高値からすると隔世の思いだ。ちなみに、300万枚を超えた楽曲がすぐに思い浮かぶ人は立派なAKBヲタなので誇って良い。

結局のところ、接触や特典で売り上げをキープしているグループの運営からするとセンターや楽曲のクオリティーは大きな問題ではなく、極端なことを言えばお経を唱えていても岩盤支持層からの売り上げは期待できるというわけだ。

以上のことを踏まえると、ヲタがセンターの人選や楽曲のデキに文句を言っても買い続けているので運営の意識を変えるには至らず、良くも悪くも秋元商法は既存のヲタが死滅するまで続いていくことになるのである。

(敬称略)

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