「Master キートン Reマスター」 とても懐かしい物語。後に残る深く重たい思い。 | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

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コンビニの書籍コーナーをぼんやりと見ていると、なんだか懐かしい表紙のコミックが眼に入りました。

 

「Master キートン」

 

たぶんビッグコミックオリジナルに連載されていた頃は毎回読んでいたはずですし、今はもう残ってはいないのですが単行本もほとんどは持っていたはずです。

 

その本を手に取ると「Master キートン Reマスター」となっています。帯には「完全新作」と・・・

 

あれっ、キートンの読んでいないのあったかな?

 

思わず手に取ってレジに向かっていました。

 

(後で奥付を見ると2014年12月3日初版第1刷発行、となっていましたから最近の作品ではなかった訳ですが、どれも読んでいなかったか忘れていたか、とても新鮮に読むことができましたので、結果オーライ、ですね(笑))

 

「『MASTERキートン』(マスターキートン)は、浦沢直樹・勝鹿北星・長崎尚志脚本、浦沢直樹作画による漫画。1988年から1994年にかけて小学館『ビッグコミックオリジナル』に連載された。1998年にはアニメ化もされている。
(中略)
日本人の父親と英国人の母親を持つ主人公平賀=キートン・太一は3つの顔を持つ男。
1つ目は名門オックスフォード大学を卒業し、本人のたっての夢である考古学で自説の論文を発表するため、日本の胡桃沢大学に籍を置く「大学講師」。
2つ目は元SASのサバイバル教官でフォークランド紛争や、在英イラン大使館人質事件では下士官として活躍したとされる「伝説的マスター」。
そして3つ目が大手保険会社ロイズの下請け「保険調査員」(オプ、つまり探偵)。
(中略)
冷戦終結前後の社会情勢、考古学、そして平賀家をめぐる人々のドラマを描いた作品である。」(Wikipedia MASTERキートン より)


この「Re マスター」は、キートンがルーマニアの大学で講義をしているところから始まります。恩師の唱えた「ドナウ文明起源説」を証明するために重要な意味を持つ発掘をしながらも学会からは異端扱いされ、さらに決定的な発掘をするためのスポンサーにも恵まれないまま探偵業を続けていたキートンも冷戦が終わり落ち着きを取り戻しつつあったルーマニアでまたその機会を求めていたのでしょう。ここで探偵事務所を閉めるため残務処理を任せた旧友が持ち込んできた「残務整理」をしなければならないことになります。

そんなこんなで始まる8編の物語はヨーロッパ(一部は日本)を舞台にしながら一つはヨーロッパの歴史の起源に関すること、もう一つは東西冷戦終結後に変化した人々の人生、境遇がテーマになっています。そしてそれらを通してキートンの家族や仲閒との交流も描かれていきます。

 

とても懐かしい物語で、その上で後に残る味わいもなかなか深くちょっと重たい物もありました。

この後の話は・・・、たぶんできないとは思いますがキートンや百合子のその後をまた見てみたい気はします。
 

 

 

これは「Master キートン」の作者浦沢直樹さんのYouTubeチャンネルから。なかなか楽しいです。

 

 

 

MASTERキートン Reマスター (ビッグ コミックス)

21世紀。キートンは今も世界を駆け巡る!
平賀=キートン・太一。
オックスフォード大学卒業。元・英国特殊空挺部隊隊員。
彼は今も危険な探偵稼業を続けているのか。
今も欧州古代文明の起源を追い求めているのか!?

 

 

 

MASTERキートン 完全版 コミック 全12巻完結セット (ビッグ コミックス〔スペシャル〕)

日本人の父とイギリス人の母を持つ、平賀=KEATON・太一は、大学で考古学の講師をしながら、保険のオプ(調査員)をしている。また、英国軍のSAS(英国特殊空挺部隊)で、サバイバル術の教官をしていたという経歴を持つ。そんなキートンの夢は、考古学者として、幻のドナウ文明を発掘すること。

 

 

 

キートン動物記―Masterキートン/番外編

ビッグオリジナル増刊号誌上で好評を博した作品。発表当時2色カラーだった作品を最新のCGを駆使して4色カラーに。また、動物たちの生態を楽しく読める解説も各話に付いている