明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(2127)あまりにも危険で愚かな伊方原発3号機再稼働(2日)に強く抗議します!

2021年12月05日 17時00分00秒 | 明日に向けて(2101~2200)

守田です(20211205 17:00)



多くの人の批判の中、伊方3号機が再稼働されたことを報じる朝日新聞

伊方原発はすぐにも止めるべきだ!

四国電力が12月2日に伊方原発3号機を再稼働させました。23カ月ぶりのことです。
伊方3号機はこの間、トラブルが続出。定期検査が中断したり、保安規定違反が発覚するなど「不祥事」も繰り返していました。その抜本的な対処、捉え返し、再発防止策もおざなりにしたままの再稼働に強く抗議します。


多くの人の批判の中、伊方3号機が再稼働されたことを報じる朝日新聞

そもそも伊方原発は南海トラフ地震(西日本大震災)で甚大な被害を受けうる愛媛県佐田岬半島に立地しています。四国電力自身、伊方原発直下が震源となる可能性にすら言及しています。
しかも原発の直近を巨大な断層である中央構造線が走ってもいます。危険極まりない。この原発を動かすのはあまりに愚かです。危機感や倫理的責任感がマヒしているといわざるを得ません。

だからこそ現場での不祥事もたびたび起こっている。この間、とくに目立った不祥事は、非常事態に備えているはずの待機要員が、繰り返し原発の外に出ていたことです。勝手にです。
しかもなんと自家用車に社用のガソリンを入れに外出していました。同社員は事実上の解雇となりましたが、問題はこの不正がたびたびなされ、周りが見過ごしていたことです。気付いていなかったはずがない。不正が常態化していたのです。

どうしてそうなるのか。四国電力が起こりうる危機に対して責任をもった対応をしようとせず、実際には不具合や不正が構造化されているからです。そうでなければ、どう考えたっていつかは露見するに決まっているこんな不正は横行しません。
またそもそもこうしたことが常態化するのは、電力会社が過酷事故が起きる可能性も、一度起きた時にとめられなくなる可能性も十分に分かっているからです。分かっていながらごまかしを続けているため、モラル崩壊が起きているのです。

あまりにもひどい!私たちの命を守るために、伊方3号機の運転停止を何度でも求めていきましょう。


前日に再稼働反対の声をあげる伊方原発をとめる会のみなさん。毎日新聞より


伊方原発をとめる会の抗議文をシェアします

この再稼働の強行に対し、松山市を中心に精力的な反対運動を重ねてきた「伊方原発をとめる会」が、前日に四国電力に抗議文を提出しました。
とても共感したので全文を転載させていただきます。なお同文書が掲載されているホームページもご紹介しておきます。
http://www.ikata-tomeru.jp/?p=13822

四国電力株式会社 社長 長井啓介 様
伊方原発をとめる会 2021年12月1日


伊方原発をとめる会ホームページより

抗 議 文
貴社は、伊方原発3号機を明日(2日)にも再稼働させようとしています。しかしながら、2020年 1 月の一連のトラブルや本年発覚した保安規定違反などから、安全文化不在の貴社に原発運転の資格はないと言わざるを得ません。
にもかかわらず、伊方町長や愛媛県知事の承認を得た直後の、強引で性急な3号機の再稼働計画の発表に対し、満腔の怒りを持って抗議します。

「未来は変えられる 目指すは人と自然にやさしい社会 幸せが循環する街」。これは、テレビから流れて来る貴社のCMです。素敵なフレーズです。未来の子どもたちに安全安心な暮らしと環境を残すことは、今を生きる私たちの責任です。
しかし、原発を稼働すれば「人と自然にやさしい社会」の実現は遠のくばかりです。原発は存在する限り、誰かが被ばくのリスクを負って働かなければなりません。地域住民は事故の危険と隣り合わせで暮らさなければなりません。
こんな不条理はもうやめにしましょう。今からでも遅くはありません。3号機の再稼働は断念して下さい。

東京電力福島第一原子力発電所の事故が発生して10年半が過ぎました。原発事故は、生きる場を奪い、家族を引き裂き、人々の営みを破壊しました。被害は今も続いています。
いまも故郷に戻ることができない何万人もの避難者、原発事故関連死も止まりません。その上、汚染水を海に放出しようとしています。福島の現状を見れば、再稼働などはあり得ません。

原発は事故の危険と常に隣り合わせですが、伊方では、万一の時には避難できません。私たちはこの夏、30キロ圏内の方々からお話をうかがいました。
地震や土砂災害で道路やトンネルは通行不能となる恐れがあり、津波が来れば船での避難もできない。避難路は渋滞して大混乱となる。実効性のない避難計画に、どなたも不安を訴えていました。

また、原発を動かすと必ず出てくる「核のごみ」(高レベル放射性廃棄物)は、数万年も隔離する必要がありますが、その処理方法も場所も決まっていません。
ましてプルサーマル発電で生じる使用済みMOX燃料は、乾式貯蔵施設に移せるようになるまででも100年以上かかると言われています。こんな「負の遺産」を未来の世代に遺すことに、心苦しさを感じませんか。

この10年で、電力需要は減少しています。人口減少、企業や個人の節電による需要の縮小、省エネが進み、再生可能エネルギーも大幅に拡大普及しています。危険な原発を動かす必要性はありません。

コスト面で原発に優位性がないことは、今では明らかです。地球温暖化・脱炭素対策で「環境に配慮した発電」ができるというのはウソです。
核反応の段階ではCO2を出さないでしょうが、ウランの採掘、精製、加工、運搬、発電所設備の建設、解体、使用済み核燃料の処理・処分などの各段階で、膨大なCO2を出します。
原発から出る「温排水」は海水温を上昇させ、排水口付近の生態系に影響を与えます。にもかかわらず、二酸化炭素削減を口実に原発を動かすことで、かえって省エネと持続可能で安全な自然エネルギーの拡大の足を引っ張ることになりかねません。

「未来は変えられる 目指すは人と自然にやさしい社会 幸せが循環する街」という貴社のCMは、単なる宣伝文句でなく、本気で追求するべきです。今からでも遅くない。直ちに3号機の再稼働を断念することを断固求めます。

~転載はここまで~

原発をとめるために思想的発展をとげよう!

危険極まりない上に、現場のモラルも崩壊している原発の稼働を認めてしまう・・・こんな愚かなことを止めるために、私たちは私たちの視点、観点、考え方をさらにブラッシュアップしていく必要があります。
その点からこの一年間、いやこの10年間、全国全世界の現場を走り回って見えてきたことを、平易にまとめてお話することにしました。「福島の今、復興の今、被爆問題の今、2021年の原発・放射線被曝問題を振り返る」というタイトルでスカッとお話します!
12月19日日曜日、午後6時半から京都市のひと・まち交流館京都 3F第五会議室にてです。zoomも併設しますのでぜひ全国、全世界からご視聴いただきたいです。

チラシ、Facebookイベントページをご紹介します。

チラシのアドレスです。
https://toshikyoto.com/press/6956.html

Facebookイベントページです。
https://fb.me/e/echn0l63S

Zoom参加お申し込みフォームです。 
https://forms.gle/SAy8QjWav77sNXuo9

主催は、ウチら困ってんねん@京都と ヨウ素剤を配ってよ@京都
連絡先 090-5015-5862(守田)

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