年末になると本百姓の友人から黒豆を取りに来いと電話が鳴る。
私が家庭菜園をしていることを知っている友人は白菜はあるか、大根はあるかと問い、最後に里芋はいるかといつも尋ねる。
私が里芋好きなことを知っている友人の親切な心遣いが伝わる。
「今年はなあ、里芋をプランターで作ったんじゃあ。」と私が言う。
「里芋をプランターで作るゆうて、できりゃあせんじゃろう。里芋は(土地が)ひろうなけりゃあいけんからのー」と友人は首をひねる言葉を発した。
「それができるんじゃあ。えーのができたんじゃあ、じゃけどもう食べたけえ、いるいる。」とカムカムエブリデイのように当然、岡山弁での会話が続いた。
先日、その里芋の最後の一株を収穫した。
今年植えた品種は石川早生と赤目大吉。
菜園日誌を振り返ると5月18日大型の鉢形プランター3鉢に芽出しした株を植えた。
7月12日に増し土をしている。
ジャガイモの場合は生育途中で何回か増し土をしないと芋が地中に出て日光を浴びて緑色になる。
この緑色の部分に毒素が発生するので増し土をするのだが、里芋の増し土は芋を太らせるために増し土をするということだ。
収穫までの間に2週間に1回程度液肥や化成肥料を追肥していた。
プランター植えなので水やりは毎日のようにたっぷりとやった。
今頃、里芋栽培の記事を読んでみたが、芽欠きを忘れていた。
でも、それなりに順調に育ったから、案ずるより産むがやすしだ。
11月17日に1回目の収穫。
11月26日に2回目、そして12月入って先日の収穫となった。
まず、葉を切り落とし、それから、鉢をひっくり返す。
根が張っているので、株を傷つけないように慎重に根を引き剝がしていく。
種イモにこぶ状に小芋の里芋がこびりついて、そのこぶを引き剥がすように取っていく。
地植えの栽培だと土地が広いのでこのように団子状態にはならないのかもしれない。
一株から20個以上収穫できた。
インターネットを検索すると里芋の情報が多く出てくる。
種芋については、種芋のすぐ下にできるのが親芋で里芋の親芋は普通に食べて差し支えない。
ただ石川早生の親芋は硬い。
赤目大吉の親芋は子芋や孫芋と同じように食べられるとあった。
収穫した里芋は、料理上手のカミさんの出番。
もちろん、里芋の煮っころがし。
ほくほく、ごつごつした里芋に出くわすことがあるけれど、何といっても里芋は粘りが重要だ。
ねっとりした里芋特有の成分が口中に広がり、これで一杯やる日本酒のうまさと相まって最高の幸せを得るのだ。
特に自分で作ったものとなるとまさに至福の時なのだ。
2番目の押しは芋汁。
里芋、人参、ゴボウ、長ねぎ、舞茸、豆腐など具沢山に入った芋汁もこれだけで日本酒2合はいける。
ということで、私の充実の家庭菜園です。
因みに今夜の食卓は、牡蠣殻蒸し、お歳暮でいただいたおでんセット、中トロマグロの切り落としで山かけ、湯豆腐、ホーレンソウのお浸しでビールとお酒少々いただきます。
カミさんの声が聞こえた。
「おじいさん、できたけえ、はよーおいでえ。ぼっけえおいしいでえ、はよーせられえ」とカムカムエブリバディの世界です。
注)いくら何でもこんなべたな岡山弁は使いません。
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