【地震・噴火】皆既日食直後に大災害~スメル山大噴火・トカラ列島と伊豆大島近海で群発地震

2021/12/05

火山噴火 深発地震 地震連鎖 日食トリガー

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昨日12/4の皆既日食の日に始まったトカラ列島近海の群発地震は依然として続いていて、また伊豆大島近海でも続けて地震が起きて、インドネシアではスメル山が大噴火を起こした。

今日は過去に伊豆大島近海の地震とスメル山噴火の後でどのような地震・噴火が続いたかを調べ、今後起こり得る災害を考える。

■トカラ列島近海

12/4 12:32以降、12/4に31回、今日12/5には21:23時点までに102回の有感地震が起きた。

昨日の記事で書いたように、過去にトカラの群発地震が起きた後では、鳥取県西部地震や熊本地震など西日本で大きな被害地震が続いたことがあった。


気象庁の記録が残っている1919年以降、トカラ列島以外でも短期間でこれだけ地震が続いたことは非常に稀なことだ。

そのため、これまでの尺度で推し量ってはいけないようなことが待ち受けていることも考えておくべきだろう。


■伊豆大島近海で群発地震

次に、今日は伊豆大島近海でM1~M2クラスの地震が4回ほど起きた。

今回はまだ群発地震と言えるほどではないにしても、過去にこの震源域で群発地震が起きた後で、どういうことが起きていただろうか。

1978年には、以下のようなことがあった。


1978/01/13 20:38:伊豆大島近海、M3.9、最大震度3

1978/01/14 08:12:伊豆大島近海、M3.9、最大震度3以降、M7.0の地震までに17回の前震

1978/01/04 12:24:伊豆大島近海、M7.0、最大震度5、犠牲者25人。


つまり、群発地震がM7.0の地震の前震だった。


1986/4/1~2にM1~M2クラスの地震が13回起きた。

その後にも間が空いて散発的に有感地震が起こり、1986/11/15から伊豆大島三原山の噴火が始まった。


そのため、可能性は低いかもしれないが、伊豆大島付近で大地震か噴火に注意した方が良いだろう。


■スメル山噴火

昨日12/4午後、インドネシア・ジャワ島東部のスメル山が大規模噴火した。

火砕流が発生し、人的被害は現時点では犠牲者13人で、けが人は90人以上のようだ。


スメル山は、標高3676mで、ジャワ島の最高峰。

インドネシア語ではGunung Semeru。

サンスクリット語のSumeruで、つまり山名は古代インドの世界観で中心に聳える須弥山(スメール山)に由来している。


私は1994年からのべ1年半ほど、ジャワ島東部の田舎町マディユンにSEとして派遣され滞在していた。

その町から東へ約130kmほどのところに、スメル山がある。

東ジャワで首都ジャカルタに次ぐ第2の都市スラバヤから近い。


以下に、過去にスメル山が噴火した時期の月相と、同じ時期に各国で起きた大災害を示す。


凡例:【S】スーパームーン、【月】月食、【日】日食


【S】1856/08/16 05:55UTC:満月

【+7】1856/08/23:安政八戸地震、M7.5~8.0、津波、死者29人。

【-4】1856/09/10:インドネシア・スメル山噴火。

【満】1856/09/14 23:07

---

【月】1899/01/12 07:48

【+5】1899/01/17:インドネシア・スメル山噴火。

---

【満】1906/12/31:

【+4】1907/01/04:インドネシア、スマトラ島北部沖、M8.3。

【-7】1907/01/07:インドネシア・スメル山噴火。

【月】【S】1907/01/14:皆既月食

【0】1907/01/14:ジャマイカ、M6.5、死者1,000人以上。

---

【-8】1910/11/09 06:02UTC:バヌアツ諸島、M7.3

【-1】1910/11/16:インドネシア・スメル山噴火。

【月】【S】1910/11/17:皆既月食

【-6】1910/11/26:バヌアツ、M8.0。

【新】1910/12/02 06:09

---

【月】【S】2010/01/01:部分月食 日本で見える

【+2】2010/01/03:ソロモン諸島、M7.1

【+4】2010/01/05:ソロモン諸島、M6.5

【+4】2010/01/05:インドネシア・スメル山噴火。

【+4】2010/01/05:サンドイッチ諸島、M6.8

---

【月】【S】2013/05/25:満月・半影月食

【+9/-5】2013/06/04:インドネシア・スメル山噴火。

【新】2013/06/09 00:57

---

【-5】2021/11/14 11:08:イラン南部、M6.3、死者あり。

【月】2021/11/19 18:02:部分月食、調停

【-6】2021/11/28 19:52JST:ペルー北部、M7.5

【-5】2021/11/29 21:41:鳥島近海、M6.6、最大震度2

【-4】2021/11/30:フィリピン・ピナトゥボ山噴火。噴煙高度1万3000m

【日】2021/12/04 16:43:皆既月食

【0】2021/12/04午後:東ジャワ・スメル山噴火、死者13人

【0】2021/12/04:トカラ列島近海で群発地震

【+1】2021/12/05:伊豆大島近海で群発地震


このように、特に月食・日食の前後にスメル山が噴火したことがあり、今回もまた皆既日食の当日に大規模噴火した。

このように、私の研究では今回の日食の後は大地震以外にも火山噴火が多くなる。


また、インドネシアではTobelo近海でM6.0の地震もあった。


環太平洋の西側、しばらく注意が必要かもしれない。



※いま使っているルナカレンダー。
来年用は別の月齢カレンダーを買ったが、こちらの方がカレンダー的なデータが色々と書かれている。
その分、書き込みスペースは少なくなる。





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