静かな夜の絵本棚

読み聞かせの思い出

『しましまぐるぐる』

こんばんは。

はっきりした色に大きな絵の絵本は、視力の未熟なあかちゃんにぴったりです。
『しましまぐるぐる』は、そんな1冊。
生後2ヶ月の終わりに買いました。

色鮮やかなしましま模様と、ぐるぐる模様がたくさんでてくる絵本です。
しましまのタオルだったり、ぐるぐるの蛇だったり。
私は指で模様をなぞりながら、あかちゃんだった息子に見せていました。
息子は時にボーッと、時に目をキラキラ輝かせて、絵本を見ていました。
あかちゃんにとって、“見える”ということは大きな発見であり、喜びなのでしょう。

このような絵本は、淡い色や細かい模様を見分けられるようになれば役目を終えるのだろうと思っていました。
しかし、1歳を過ぎても1歳半を過ぎても、息子のお気に入りでした。
「カエルさんはどこかな」と言うと、誇らしげに指を指していたものです。
その小さな指先の愛しさに、どこかなクイズばかり出していました。

息子はなかなか寝ない子なので、夜に電気を消したあと、何度も何度も暗唱していた時期があります。
息子は黙って聞いていました。
絵本の絵を想像していたのか、ただ響きを楽しんでいたのか。
言葉のリズムが心地よく、いつも私の方が眠くなってしまいました。


それでは、おやすみなさい。


『しましまぐるぐる』
作:かしわら あきお