恋愛を長続きさせる心理学3選

恋愛

心理学の分野にはヤマアラシのジレンマと言う言葉があります。これはこんな寓話が元になっているそうです。2匹のヤマアラシがいました。寒さに耐えかねて体を寄せ会おうとすれば、互いに相手の体に針が刺さってしまいます。

といって、離れれば寒さが身に染みます。ではどうしたらいいのかと工夫して、 近づいたり離れたりを繰り返すうちに、最後には互いに痛くもなく温め合える快適な距離を見つけられると言うものです。

快適な距離が愛を育む

ヤマアラシの心理効果

この理論は恋愛における男女の距離にも応用できます。互いに一定の距離を保つことで快適な関係を維持できるのです。もちろん、この場合は物理的な距離ではなく、心理的距離のことです。

一般的に現代人は、他人との距離の取り方が下手だと言われていますので、恋愛以外にも応用できるでしょう。毎日顔を合わせている上に いつも腕を組んで歩いているカップルがいます。周りから見ると熱愛中のカップルにしか見えませんけれども、実際は女性があまりにも依存的で男性は負担に感じているといったケースも多いのだといいます。

そうかといって、全く会わないのも不安なのです。会っていても離れていても、快適な関係ではない、こんな恋愛ではなかなか幸せは感じられません。適度な距離を置きつつ近くにいる、難しいけれども依存しすぎず、離れすぎずと言うのが、ちょうど良い距離なのでしょう。

電話やメールの回数についても同じことが言えます。恋愛の進展にメールや電話は、もはや欠かすことのできないものでしょうが、だからといって、一日中電話やメールばかりしていることが、必ずしも親しさのバロメーターになるわけでは無いのです。

明らかに相手が忙しい時、仕事中や真夜中等の電話は、負担になりますし、メールにすぐ返事をしないと責められるような風潮も、恋を縛り付けるプレッシャーになりかねません。コミニケーションの回数が多い事は、必ずしも2人の距離が望ましい状態にあることを表してはいないのです。

アメリカの精神分析医ベラック氏は、現代人のコミュニケーションの特徴として大勢の人と短時間に接触することを挙げています。これは広く浅い、コミニケーションで、人と人との関係が希薄になっている状態です。現代人の人間関係は、表面的な付き合いになっていると言っても良いようです。

恋愛においても、時間は短くても、毎日会っている時と言う状態は、必ずしも2人の強い親密度を意味しているわけではありません。周りがあの2人本当に仲が良いわねと、思っていても、意外に表面的な関係であることも多いのです 。

ボーイフレンドと毎日のように会い一緒に行動し、周りが恥ずかしくなるほどベタベタしているカップルもいます。それが愛情のバロメーターであり、2人の気持ちの確認作業のように思っているかもしれませんが、それは錯覚です 。

恋が始まるまでは、単純接触の多い相手に好意を抱く法則が効果を発揮しますが、ある程度親しくなってからは会う回数と愛情の深まりは関係ありません。

いつまでたっても、お互いの核心に届かない触れ合いしか、していなければ、このカップルのように関係が破綻するのも早いのです。繰り返し短時間会うと言うスタイルのコミュニケーションは、決して2人の愛情 を深めることにはなりません。

むしろ1週間に1度でも、月に1度でも、じっくり付き合うと言うスタイルが、2人の愛情を深めていくことになるようです。相手の気持ちに踏み込みすぎれば、負担を与えてしまう、かといって、踏み込まなくては、愛情を獲得することができないのです。

2人で、「お互いに近づきすぎず離れすぎず 」のジレンマを繰り返し、ついに到達できる、いちばん快適な距離感を発見することが、恋愛を育て、深めるためには大切なのです。

恋愛指数の心理効果

彼とは以前よりも頻繁に顔を合わせるけれども、最近デートがつまらない、こんな気持ちになる事はありませんか?。理由は簡単です、お互いに愛情が深まっていかないからです。

ではなぜ深まっていかないのでしょう ?表面的な交際しかできない人は、非常に大勢の人と短時間ずつ繰り返して会うものです。逆に深い交際ができる人は、特定の人と長い時間会うのです。

相手との距離感の問題、つまり「ヤマアラシのジレンマの心の状態」は 、次のようなヤマアラシ指数を求めることが予測できます。

ヤマアラシ指数= 10秒間で思い浮かべることのできる友人の数× 1週間に平均的に合う回数×合っているときの平均時間。 この図式は男女の恋愛指数にも応用できそうです、1週間に1回5時間のデートをしていたとします。恋愛指数= 1人× 1回× 300分= 300となりますこの指数が変わって いくことで2人の恋愛ジレンマ度数はある程度つかめるのです。

もしも以前より頻繁に会うけれどもつまらないのだとしたら 、2人の関係は表面的な交際に移行していると言っても良いでしょう。よくデートするけれどもつまらないのであれば、1回のデート時間を思い出してください。

以前は週一回のデートだったけれども、5時間位だった、でも今は週3回のデートをするけれども、1時間ずつの、このようなデートパターンになっていませんか?

この場合の恋愛指数は、1人×3回×60分=180となります。相手のあなたへの関心が薄れていたり、2人とも惰性で付き合っているのではありませんか?

これは失恋の兆候と言ってもいいかもしれません。 失恋と言うより、恋愛関係が自然消滅しかかっているような状態です。それでも頻繁に顔を合わせますから、親しいような錯覚に陥るのですが、なぜか深い愛情はわきません。

非安定性の心理効果

NHKの朝の連続ドラマは、昔ほどでは無いにしろ、なかなかの高視聴率のようです。人気の秘密は視聴者をテレビの前に釘付けにする作戦 、など興味の湧くところですよね。もちろんストーリー展開や出演者の人気によるところも大きいでしょう。

しかし見逃してはならないのは、ちょうど良いところ、つまりストーリーが盛り上がり視聴者がドキドキしている場面で、プッツンと放送終了にする作り方です。視聴者に期待を持たせ、記憶がまだ生々しい翌日に、続きを放送する、記憶が新しいほど親近感を抱き、期待感も高まる、連続ドラマの、このような人間心理を、ゼイガルニク効果と言いますが、連続ドラマの成功は、この辺にもありそうです。

連続ドラマを見ている視聴者の心理は、安定性と意外性の両面への期待です。番組終了後視聴者は、明日放送のストーリー展開を、自分なりのイメージで心に描きます。そして自分の予想と似たような結末 になれば、安心します。「やっぱりね」と確認してほっとする。これを毎日のように繰り返しているのですから、徐々に番組との間に信頼関係が出来上がり、安心してテレビの前に座るわけです。

しかし毎日似たようなストーリーで、予想通りの展開では、視聴者が飽きてしまいます。そこで製作者は、適度に意外性のあるストーリーを盛り込み、視聴者に「あれっ」と思わせるのです。

例えば、戦死したと思っていた夫が突然帰ってきたり、こんな視聴者にはなかなか予測できない展開になるのです。このような二面性があるので、朝の連続ドラマは、高い視聴率を上げることができるのでしょう。

安定の中の、時々の意外性がコツなのです。同じ事は恋愛にもいえます。安定した人間関係、恋人関係は、ただそれだけでも飽きるのも早いでしょう。 時々意外性を発揮することで、相手は「あれっ」と新鮮な感覚を味わい、2人の関係は新しい局面を迎えるのです。

2人の関係が長いほど、デートには暗黙の了解事項が生まれます。デートの内容も大体同じで、似たようなコースの繰り返しになりがちです。しかし、このような安定したストーリーは、いずれ慣れてしまいます。

恋愛中に 既に、倦怠期を迎えているカップルがいます。デートが習慣化され、2人の安定した関係にどっぷりつかってしまっているのです。イメージ通りにストーリーが展開するだけでは、飽きられるのも早いに決まっていますよね。

連続ドラマの視聴率稼ぎのコツを、デートに盛り込む必要があります。ときには意外なデートコースを相手に提案してみてください。たまにはいつもと違う服装をしたり、意外なことを話題にしたりして、「彼を飽きさせない女」「彼女を飽きさせない男」になることも大切です。

おわりに

「ヤマアラシの心理効果」というのがあります。「お互いに近づきすぎず離れすぎず 」のジレンマを繰り返し、ついに到達できる、いちばん快適な距離感を発見することが、恋愛を育て、深めるためには大切なのです。「二人の快適な距離が愛を育める」のです。

表面的な交際しかできない人は、非常に大勢の人と短時間ずつ繰り返して会い、逆に深い交際ができる人は、特定の人と長い時間会うのだといいます。二人の関係が会った時間と、会った人数で、恋愛指数を導き出し、恋愛指数の心理効果で二人の状況を見つめ直しましょう。

NHKの連続ドラマの視聴者心理のように、二人の交際が長く続いても、慣れ過ぎてしまわないように、安定性と意外性の両方が大切で、「彼を飽きさせない女」「彼女を飽きさせない男」でいられるように、努力しましょう。

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