ここ数年ファッションはゆったり目がトレンド、自分の中で、自分が若かった80年代に流行ったちょっとダボダボのスーツへのノスタルジックな感情が芽生えていました。(50代の男性は共感いただけるのでは?)

その後スーツはブリティッシュスタイルなど身体にピッタリフィットしたものが正統とされ、ダボダボスーツはバブル時代に流行った邪道のような扱いを受けていました。でも、サイズ感というのは時代によって変遷するもので、何が正しくて何が間違いという事はないと思います。現に50年代の映画「ローマの休日」でグレゴリーペックが着ていたスーツはかなりダボダボ、でもめちゃくちゃカッコよくて憧れました。


そんな中、セレクトショップのサイトを見ているとちょっとそれ風のものが少しずつ出て来ています。不思議なのはビギとかアバハウスとかメルローズなどいわゆるDCブランドからではなく、どっちかというとDCとは対極にあったトラッド系のセレクトショップから出ているところです。


ビギやアバハウスはなんか今ではすごいフツーの服を売っていて、もはや昔のそれとは全く別物になっています。このゆったりブームはかつてのDCブランドにとっては千載一遇のチャンスのはずなのにです。僕がビギのマーケティング担当だったら絶対経営陣にダボダボダブルスーツ作戦を提案するのに....。


それはさておきセレクトショップに話を戻すと最初にらしきものを見つけたのはベイクルーズグループのEdificeでした。売り文句はサンジェルマンスーツ。サンジェルマンというとまずサッカーチーム、パリ サンジェルマンFCを思い浮かべると思いますが、そうなんですEdificeは最近サンジェルマンFCとコラボでダブルネームの商品を展開しているんです。しかし元々サンジェルマンはパリのセーヌ川のルーブル美術館の対岸の地名なようです。サンジェルマンデプレ教会も有名ですよね。で、今回のスーツは1970年代にパリで流行ったスーツをイメージしているとのこと。実際丸の内のEdificeで試着してみました。上着はダブル、パンツはベルトレスでツータック、シルエットは下まで太いバギー。仕立はかなりしっかりした感じで色は紺、茶、グレーの3色。試着した結果、ちょっと頑張り過ぎてる感じ、仕事着としてはダボダボ感が過大、カジュアルにしては仕立が良過ぎるのでアンマッチ、税込99,000円という値段もありひとまずその日は退散。


その後もDC風スーツへの興味は尽きずWebで日々見ていたところユナイテッドアローズでそれ風のものを発見、仕事の昼休みにコレド日本橋1階のユナイテッドアローズで試着、そして購入したのがこちらのセットアップです。





仕立は極めてシンプル、裏地無しの1枚仕立て、ポケットはパチポケ、パンツはベルトレスのワンプリーツ、センタークリースはない完全なカジュアル仕様。これなら頑張り感がない(ヌケ感あり)ので購入を決断しました。


 悩んだのはジャケットの袖丈とパンツの丈、袖はカジュアルに着たいなら長め、ビジネスならまっすぐ手を下ろした時に下に着るドレスシャツが少し見える程度まで短くが基本ですが、ドレス寄り、ただ短くなり過ぎない丈にしてもらいました。



ヌケ感のあるセットアップアップなので今年ちょっと来ているグルカサンダルを合わせるのもいい、という事でパンツ丈は少し長めに。どうでしょう、写真で見たバランスは?



もちジャケット単品使いも可能、ホワイト系のパンツとは相性抜群です。この日は黒のビットローファーを合わせてみました。(踵を踏んでも履けるローファーです) やはりこのジャケットはドレスよりもカジュアルな着回しがベターですかね。




元々沢山作っている商品ではないのでオンラインサイトでは「残りわずか」の表示、まもなくセールシーズン(今日は6月18日)、セールまで残るかな?


ちなみに正価で税込み7万円弱でした。


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