鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「退職届はポケットの中」

オリジナルは2018年11月25日刊。kindle版は2020年3月6日刊。表紙などを含め、全36ページ。「私たちにはおかまいなく」に続く作品。

塚原は来週、沖縄旅行のため休暇を取る予定でいた。が、営業部の安達のミスから仕事が押して休暇取り消しになってしまった。怒った塚原は営業部に文句を言いに行くが、塚原は外出中。アシスタントの乃坂が対応に出てくる。実は乃坂は塚原の好みのタイプで……

会議室では乃坂にいきなり「乃坂さんって乃坂梨子ちゃんって言うのね、じゃあ私はのりちゃんって呼ぶね」などとなれなれしく言い出し、事情を知って謝罪する乃坂に、「今回はのりちゃんに免じて許してあげる。その代わり」と、その夜飲みに付き合うことを強要し、さらに終電がなくなったからとホテルに連れ込み……と、問題発言・問題行動のオンパレード。

塚原は、実は沖縄旅行のあと、会社を辞めるつもりでいた。ただ、営業部に可愛い子を見つけて、営業部のフロアに行くたびにその子を遠目で見ていて、なんとその子と一緒に飲みに行けることになって……だから、会社を辞めるのをやめる、と告白。最終的には両想いになる(告白は身体が結ばれたあとだけど)。

仕事で厭なことがあっても、職場に好きな人がいたら、その人のために頑張れる、という気持ちはわかる。別に恋愛とは限らない。同僚でも、尊敬する上司でも、別の部署の憧れの人でも。会社員あるあるかな。そして、両想いになったあとの二人のいちゃこらぶりも可愛い。だからこそ前半の塚原の問題行動はちょっと残念だ。



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